予算屋(その3終わり)
「決算見込み」や、年度末処理の時期には、悪夢を見て飛び起きることもしきり。
配布予算よりも多く決算した夢を見て夜中に飛び起きることになる。
いや、実際にこの失敗をした職場もあり、勘違いから二重決算的な処理をした結果驚くような金額を使い過ぎた例さえ有ったのだった。
運よく、無事に三年やって担当を代わり、もう同じ仕事なんてすることも無かろうと思っていた。
事実、その仕事は出世コースの一部でもあり、担当後は支社へ転出するとか、
中間管理職そして区長などの現場長になる花道が待っていたのだから。
でも、へそ曲がりで現場勤務を望み、現場の仕事へと変わったのだが、
その後思わぬ展開が待っていた。
現場長が顔見知りの人になると、また予算担当をさせたいと、現場から再び保線区の予算担当に舞い戻ったのです。
でも、久しぶりにやる予算の仕事はパソコンが導入されて以前に担当した際とは全く様変わりしていたのだった。
現場にいるときにパソコンが導入され始め、講習会も開催されていたが「これからは若い人たちの出番だ」と、若者たちを出席させていたのが仇となってしまった。
年度当初の人事異動は、前年度の決算処理の時期でもある。
いきなりパソコンを使える人などいるはずも無く、その例にもれず私も泣かされることになる。
ゴールデンウイークの休みはすべて返上して処理し、恒例の家族サービスさえできない最悪の連休になったのだった。
(終わり)