総合指令室にいたころ(その2)
対策会議に上司の招へい参加を命じられたが不在だ「当直長、
いなかったらお前が来い」と総合指令長に言われ、恐る恐る支社の対策室に出向くと、
各部長・課長がすでに全員集まっていて、肝をつぶす思いをした。
その後間も無く建物の改修工事も終わり、輸送指令、施設指令、電力指令、信通指令、
機械指令などの各部署がそれぞれのコーナーに陣取った。
そこでも最も大きなスペースはモデル版のためにも輸送指令によって大きく占められていた。
それはモデル板と言う駅構内や駅間のスケールモデルのためである。
いまや、各駅構内のポイントの切り換えなどは駅ではなく、遠く離れた新潟の指令室で行われ、
このシステムはCTCと呼ばれている。
基本的に勤務は各指令ともに24時間勤務。
労基法上仮眠時間は設けられているのだが事故などが発生したら、睡眠時間など全く取れなくなってしまう。
なにもなければ、夜中に気付くと広い指令室のフロアーも静まり返る。
(続く)