「溶けていく」
就職し一人暮らしを始めた娘は 漫画の登場人物が会社の人間に似ていると感じ悪戯を始めーやがて自分だけの世界にはまる
「紙魚家崩壊」名探偵は事件の終わりを見つめやがて事件を後にしていく
「死と密室」
こちらも同じ探偵が関わる
謎はあるのかないのか
探偵とは謎を解かなくてはいけないのか
「白い朝」
解説にありますが ささやかな謎を解いた少年はどうやら成長後 落語家になったようです
それはもしかしたら著者のシリーズ物の謎解きを引き受けるある人物の若き日の姿ではあるまいかと
「サイコロ、コロコロ」 ある人物が持っていた品についての話
「おにぎり、ぎりぎり」
「サイコロ、コロコロ」と同じ主人公が出てまいります
何故出て行った人間がわかったかをおにぎりの形から考えた人はしかしー
「蝶」会話に裏を汲み取ろうとさせる流れがある 悲劇をついついさがしてしまいます
「俺の席」何か皮肉な 何処かで誰かが舌を出してはいまいかとー そんな読後感があります
「新釈おとぎばなし」 カチカチ山はこの著者にかかるとこうなるのかと
死んでいたのは誰でしょう
おとぎばなしの真相は
昔むかしのおじいさんとおばあさんはー
読者は 著者のひろげた掌の上
右往左往しているしかありませぬ