第五番 無痛? (幻冬舎文庫) | |
久坂部 羊 | |
幻冬舎 |
治療すればするほど悪化する病気にはウラがあった
病気が治っては医師のありがたみがないーそう考える組織があるー治せない病気を新しく作る
健康おたくの人間ほど発病しやすい病気
病気は治したいーそんな人間の考えを逆手にとったー
それがわかるまで多くの人間が死ぬ 治療方法を捜していた医師までが発病してしまう
病気の広がりを防ごうと自分の身体を切除しても 病気は広がりをやめなかった
治そうとすれば死んでしまう病気
そのカラクリに為頼は気付くも ある食品が病気の原因であることを信じてもらえない
焼死したと言われていた白神は整形して別人となり生きており 再びイバラを操って殺人を犯させようと企んでいた
事実を知ったイバラの決断が哀しい
「無痛」の続編ですが 「無痛」を読んでいなくても起きる事件は別物が殆ど
「無痛」よりも 気持ち悪い人間が出てきます
そんな中 物語を浄化してるのは イバラの存在
悪に染まらず純粋な
だから 最期の選択がーイバラが下した決断 その覚悟が・・・
「無痛」でイバラは白神に薬をのまされ 操られて殺人を犯しました
無垢ゆえに暗示にかかりやすく けれど後に自分のしたことも理解した
一度は暗示にかけられた
しかし二度目はない 二度は暗示にかけられない
だから 死を選んだ
その死に 悪い人(白神)も一緒に連れて行った