アキラとあきら (徳間文庫) | |
池井戸潤 | |
徳間書店 |
山崎瑛の父親は町工場を営んでいたが倒産する
少年時代 銀行員に頭を下げる父親の姿が瑛(あきら)の心に刻まれた
また同じく親の死により大学を中退し銀行員となった人間の善意により 瑛は家庭の事情から諦めていた大学への進学が可能となった
彼は教授からピカ一と言われるほどの学生となる
もう一人のあきら 階堂彬は御曹司として何不自由なく育つが父の後継者となるつもりはなかった
彬と瑛 二人のあきらは同じ大学を卒業し同じ銀行に就職した
どちらもそのとびぬけた優秀さを示すが
父の死 その跡を継ぎ社長となった弟が叔父たちにのせられて経営に失敗
階堂彬はやむなく銀行を辞職し 社長の座に就くも叔父たちの会社の失敗した借金までも引き受けなければいけない状態
このままでは叔父たちの会社も父から受け継いだ会社までも共倒れになってしまう
瑛と彬 二人の人脈と誠意と前向きな気持ち
銀行員としての瑛の誇り 彼を突き動かすもの
それは上司の不動に「お前のその経験、決して無駄じゃなかったと思う」と言わしめる
「私は救える者であれば全力で救いたい、そう思っています」
辛い体験をしても心は折れなかった瑛
そんな瑛は学生時代の同級生と結婚する
作中では語られていないが 結婚に至るまで様々なドラマがあっただろうと想像される
転校していった亜衣と途切れることなかった交流
階堂彬の会社を救うことで見ることができた かつて父親の工場があった場所
瑛と彬 二人の交流はこの先も一生続くのではないか そんな気がする
解説は書評家の村上貴史氏
この作品はWOWOWにてドラマ化されます
その公式サイト↓
http://www.wowow.co.jp/dramaw/akira/
出演者とドラマに関するニュースなど
階堂彬 -向井理
山崎瑛ー斎藤工
小泉孝太郎
田中麗奈
賀来賢人
木下ほうか
堀部圭亮
/
松重 豊
/
瀧本美織
永島敏行
尾美としのり
石丸幹二
{「半沢直樹」シリーズや『下町ロケット』、『民王』などの池井戸潤氏の“幻”の長編と呼ばれていた作品が徳間書店よりオリジナル文庫刊行されるのに合わせ、WOWOWで映像化する『連続ドラマW アキラとあきら』(7月9日スタート、毎週日曜 後10:00、全9話※第1話無料)。自らの意志で人生を選んできたエリートと、自らの能力で人生を切り開いてきた天才2人の“宿命”を、俳優の向井理と斎藤工のダブル主演で描くヒューマンドラマの脇を固めるキャストが一斉に発表された。
大企業の御曹司として、約束された次期社長という“宿命”にあらがう階堂彬(かいどう・あきら/向井)。父の会社の倒産、夜逃げなど過酷な“運命”に翻弄されながらも、理想を育んだ山崎瑛(やまざき・あきら/斎藤)。バブル経済とその崩壊、激動の時代を背景に、2 人の人生は何かに導かれるように交差する。
産業中央銀行の人事部・安堂章二役に小泉孝太郎、彬の父であり、東海郵船・社長の階堂一磨役に石丸幹二、瑛の父・山崎孝造役に松重豊、瑛の同級生、北村亜衣役に田中麗奈が決定。
彬の弟・階 堂龍馬役には連続ドラマW初登場の賀来賢人、一磨の弟であり、東海旭商会・社長の階堂晋役に木下ほうか、東海旭観光・社長で晋の弟、階堂崇役に堀部圭亮、産業中央銀行の彬の同僚・水島カンナ役に連続ドラマW初登場の瀧本美織、産業中央銀行・融資部長の羽根田一雄役に永島敏行、亜衣の父・北村利夫役に尾美としのり、らを配役。
原作小説は、当初の原稿に大幅な加筆修正を加え、5月31日発売予定だったが、問い合わせや予約が相次いだため、急きょ5 月17日発売に繰上げされることも決定している。
同局で池井戸作品を手掛けるのは、『連続ドラマW 空飛ぶタイヤ』(09 年、全5話)、『連続ドラマW 下町ロケット』(11 年、全5話)、『連続ドラマW 株価暴落』(14年、全5話)に次いで4作目だが、今回はその中でも最長の全9話で制作される。 }