夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

伊岡舜著「いつか、虹の向こうへ」 (角川文庫)

2020-09-20 22:44:55 | 本と雑誌



顔見知りの女に相談ごとを持ち掛けられ のこのこ家までついていったらー女の男が誤解して襲い掛かってきてー
もみ合いになり 相手の男は死んだ

刑事だった男は刑務所入り
妻は離婚届を送ってきた


出所した男は 別れた妻への慰謝料の為に持ち家を売らねばならない

どうにか仕事はしているが この男 何か人間拾いクセでもあるのか

職場で知り合った若い男

翻訳業の端正な男

夫と幼子を事故でうしない 身にも起きた不幸から 精神に失調をきたした女などを 家に同居させている

ひょんなことから若い娘も泊めることになり


その若い娘が殺人の重要参考人(犯人扱い)で警察に身柄を拘束され

ばかりか元刑事の男は 暴力団から 消されたくなければ真犯人を見つけろーと


酔いどれ男の心に眠る正義感か 理由なく虐げられた人間を救いたい癖があるのか

かつて何もしてやれずに死なせた息子へのつぐないの気持ちか


痛めつけられながら ぼろぼろになりながら
混み合った真相に到達する


横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞した著者のデビュー作なのだそうです

解説は西上心太さん