二十歳からお茶を習って25年ー
恋を失った日もあった
父親の死も
お茶をやめようと思ったこともある
けれど気が付けばお茶は 人生と溶け合っていた
お稽古始めは様々なきまりごとに混乱 戸惑ってばかり
形ができて心ができる
見えてくるもの
季節の移ろい
咲く花の美しさ
空が青い
雨が降る
お茶との日々を綴った・・・
細かな作法を省いた ただ点てるだけのお茶でも やすらぎは得られます
茶筅に湯通し
くるりと手首を返して
茶灼でお抹茶を茶碗に入れ 湯を加え 茶筅を動かす
少しの静かな時間
ただ美味しいお茶を点てたい
その思いだけで茶筅を動かす
ここでー茶筅の動きを止めるのも自分の判断
好きな和菓子を買っておいて
季節を見る 季節を感じる
自分だけの小さな宇宙
良い一日は無理でも 良い時間は手に入れることができるかもしれません
手に馴染む好きな器
ささやかな幸せを愉しめるのも 茶道かと
毎日が良い日とは なかなかいかないけれども
解説は落語家の柳家小三治さん