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夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

吉沢南央著「黄色い実 紅雲町珈琲屋こよみ」 (文春文庫)

2021-04-14 15:11:57 | 本と雑誌

 

 

珈琲屋「小蔵屋」の店主の杉浦草(すぎうら そう)

気心の知れた店員の森野久実と仲良く商売をしている

時に相談ごとも持ち込まれる

客の百合子が息子の元の働き口がないかと履歴書を預けてきた

元はワケありで前の会社を辞めたらしい

 

ワケありの「ワケ」をきちんと確認しておかなかったことが後々のトラブルの原因となる

 

常連の女性客が乱暴された

その襲った男が元

 

しかも被害者はその女性客だけではなかった

 

けれどレイプの被害者も悪い評判をたてられ 結局街を離れることになる

 

他人のことをよく知らずに面白おかしく あることないこと声高く噂する人はいる

確かに中には それでレイプかと まるで本当のレイプ被害者が引くような

女性の風上にもおけないような恥知らずもいるけれど

 

襲える女探しをしていたような男

卑劣な息子をありのままに見られなかった母親

 

力不足だった父親

一つの家庭はバラバラに

 

その勇気は必要なものか 必然か

 

行われるべき正義

 

人生は変化していく

人間関係も

 

いつか自分の体さえままならない晩年もくる

その変化に対応して生きていくしかない

 

人生とは ままならないものでもあるから