夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

中村颯希著「神様の定食屋 2  ごちそうさま、めしあがれ」 (双葉文庫)

2022-12-12 19:25:49 | 本と雑誌

 

「一皿目 出汁巻き玉子」

将来は警察官になりたかった正義感溢れる若者は 友人と待ち合わせしていたコンビニに突っ込んできた車から人を庇ってー自分が死んだ

 

その魂を身体の中に引き受けた哲史は 出汁巻き玉子を作ることに

若者は大切な人間に出汁巻き玉子を作ることで 元気を出してほしかった

生きている間に言えなかった言葉

 

 

「二皿目 茹でとうもろこし」

少女は父親に後悔してほしくない

あれやこれややりたかったこともあるはずなのに

生きている人間のことが気懸かりで

 

 

「三皿目 名前のない野菜炒め」

早くできればいい そんなやっつけ料理だから 家で作る料理は案外ちゃんとした名前を付けられない料理が多い

ありあわせで味付けもその場の思い付きでーっていい加減

私もよくそんなシロモノを作っている

 ただ私とは違い それなりに一所懸命に娘を育てた男が 生き方迷子になっている孫の為に 力となる為に作る料理はー

 

前に「てしをや」を危機に陥れた人物 再登場

 

ぼたんを掛け違えただけで しんから悪い人は居ないんだよー

だけど哲史 志穂 兄と妹揃って人が良いなあと

私だったら許せない

 

こういう人柄の良いところも神様に見込まれたのかもしれません

 

 

「四皿目 〆の鯛茶漬け」

夫が定年 これから夫婦二人の生活が始まるーところだったの死んでしまった妻

妻は夫のこれからの生活が気にかかる

 

ここに出てくる鯛茶漬けもとても美味しそうで 読み終えてから鯛を買いに行きたくなりました

 

 

「ごちそうさま、めしあがれ」

神様がおられる神社が無くなる?!

そう思い込んだ哲史は 神様へお礼すらしてこなかったことに気付き

御供えのおにぎりをたんと作る

それから迷っていた今後の生き方にも答えを出せた

 

「おかわり メンチカツ」

この物語の語り手は敦志

彼は志穂が好きでーでもイマイチ強く自分を出せない

だけど 少しだけ進展 あったかもしれない

 

 

 

調べると どうやらシリーズ3作目も出ているのですがー手近な書店にはありませんでした

幾軒かハシゴしてみて 見つけられなかったらー親切な本屋さんに取り寄せをお願いしようかと思っています

他にも読みたいけれど書店で見つけられなかった本が幾冊かあるので

 

書店でじかに手に取って本を買うのが 好きなんです

個人の本屋さん 随分と減ってしまって 大型書店でも ちょっと前に出た本だと もう店頭に無かったりします

並べるスペースの問題もあるのかもしれないけれど

シリーズ物などは揃えて置いていてほしいーなどと思ったりするのです


中村颯希著「神様の定食屋」 (双葉文庫)

2022-12-12 18:47:48 | 本と雑誌

 

 

バス旅行での交通事故 それで両親が亡くなりー両親の定食屋「てしをや」を手伝っていた妹の志穂は 店を続けると言い・・・

兄の哲史は 会社を一年休職し妹を助けることにした

しかし志穂と違い 哲史はこれまで料理などしたことはない

接客の経験もない

助けどころか 妹を怒らせてばかりだ

そんな彼は神様に縋った

小さな神社

けれど神様は応えてくれた 力を貸してくれた

現世に未練ある魂との縁を繋ぐと言う形で

「一皿目 チキン南蛮」

のっけからなんとも美味しそうな描写

最初の10行で この料理を作りたい! 物語の続きより先に そう思ってしまった

神様のおはからいにて哲史の中に入った時枝さんが 哲史の身体を借りて作る料理

彼女の心残り 気懸かりは息子の敦志のこと 

 

「二皿目 天たまかけご飯」

この料理もとても美味しそうでした

土鍋で炊いたご飯に とろ~り卵の天麩羅・・・

作り方が書かれている頁に栞代わりに綿棒をはさんでしまった

 

これは料理人が元弟子にもう一度食べさせてやりたかった料理

不器用で生前 本当のところを 言葉をかけてやれなかった男の・・・・・

 

 

「三皿目 具だくさん豚汁」

息子の嫁に 死んだ姑は哲史の体を借りて 食べさせたかった料理を作る

生きている間は言えなかった言葉 正直な気持ち

物語も良いけれど出てくる料理も本当に美味しそうで

 

 

「四皿目 フレンチ風オムライス」

愛する奥さんに もう一度食べてほしかった

そうして元気を出して生きて 暮らしてほしい

魂だけになった男は願う 

その魂と生ける者との気持ちの橋渡しをする哲史

そしてやっぱり作ってみたくなるオムライスが出てまいります

 

 

「五皿目 てしをや名物唐揚げ」

ひとりの体にひとつの魂しか入れないきまりがあるらしくって

哲史に父親の魂 志穂に母の魂が入ってきて

家族団らん

 

亡くなっても 子供達のことを気に掛けてた両親

子供達

そして店の危機に力になってくれた縁ある人々

てしをやー店の名前の意味・・・両親が込めた思い

 

「おかわり ほくほくおでん」

これは志穂の語りで始まる物語

 

店のことで兄へおもうところもあった志穂だけれどー

 

 

いずれあたたかな物語り

そして作りたくなる料理の数々

 

まずはチキン南蛮 作りました♪

ー砂糖と醤油、そしてたっぷりの酢を加えた小鍋に、小口切りにした唐辛子を少々。

弱火に掛けてしばらくすると、茶色い液面の周辺がふつふつと泡立ってきてー

 

もうここまで読んだだけでー

今すぐ作ろう!と・笑

どれだけ食い意地張ってんだーって

 

 

登場なさる神様が またとてもいいんです

存在にー惚れます!