Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ひみつの花園

2008-03-15 | 日本映画(は行)
★★★☆ 1996年/日本 監督/矢口史靖
「ほとんどギャグマンガ」


お金命の咲子は樹海に残された5億円を探すため、ダイビングの免許は取るわ、大学で地質学は勉強するわ、ありえねー的展開を次から次へとこなす。能力的にも時間的にも絶対無理!というツッコミどころ満載だけど、そのテンポの速さと咲子の無軌道ぶりはほとんどギャグマンガゆえ、突っ込むとか突っ込まないとか、そういう類の作品ではないのだ。真っ逆さまに落っこちて、それがもろに人形!!(笑)なんて、どーでも良さも実に微笑ましい。まさに勢いだけで突っ走る。これを見たらあのノリノリの「ウォーターボーイズ」でさえ、やや洗練された作品に見えちゃうから驚き。矢口史靖の原点、ここにアリです。

西田尚美は天然キャラ炸裂。すっとぼけたハイテンション。今で言うと阿部サダヲっぽいイメージ。でも、最近はそのハジケっぷりの見る影もないですね。「ハチクロ」に出てましたけど、このところネクラな役が多い気がするなあ。この作品を見た時は、将来楽しみなコメディエンヌが出てきたもんだと思ったものですが、どこから方向性が変わっちゃったんだろう。

それにしても、最近こう言う「しっちゃかめっちゃか系」の邦画って、見かけないです。B級って言っても妙に物語としてはまとまっている作品が多くて。予算がない→小難しいアート系ではなく、本作のようにノリだけでいっちゃえ!ってのもたまには見たい。小賢しくないのが、実に爽やかです。