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ヒョンソクは、ノラの気持ちを考え、彼女の望み通りに、そして幸せになるようにしたかったようですね。
それはつまり、ウチョルが浮気など止め、ノラの元に戻る事です。
だから、わざとウチョルに嫉妬させるような言動をとったみたいです。
翌朝、ウチョルとイジンに自転車競走を吹っ掛けたり、その後、ソウルに戻るのに、イジンを自分の車に乗せて、ウチョルの車にはノラが乗るよう仕向けたのも。
でも、これはイジンに、ヒョンソクは自分を好きなんだという誤解をもたせただけのようで。
ウチョルとノラの二人だけにして、話す機会を与えたけど、既にノラの気持ちもウチョルから離れて自由になろうとしてる今、何の効果も無かったようです。
ミンスは公正証書を前に、悩んでいました。どういう事なのか、父に問いただしたい気持ちだったんでしょう。
でも、二人が揃って帰宅したので、ミンスは聞けなくなりました。
それに、離婚なんて、微塵も感じさせない二人の態度でしたから。
ヒョンソクは、サンエがノラを使いに寄越した思いをちゃんと分かっていました。
ノラとウチョル夫婦の仲を取り持ちたかったのです。
それは、ノラの為でもあるけど、ヒョンソクに想いを諦めてほしかったし、自分の想いの所為でもありました。
報われないのに、悩んでいるヒョンソクを見たく無かったのです。
ヒョンソクは、想いを捨てるために、ずっと持っていた告白のカードを燃やそうとしました。でも、出来ません。
「揺れる想いはいつかは消える。でも大切な思い出は捨てたくない。」
そう、ヒョンソクは言いました。
ノラはイジンの授業の課題で、クラスの男子学生とデートをすることに。・・・変わってるよね、この授業。
相手の学生がとても優しくて気を使ってくれたことが本当に嬉しいノラ。
そして、公園の芝生でゆっくりと過ごす間、周囲のカップルを見ていました。そして自分の人生と比べていたのです。
若くして思いもよらない妊娠をし、出産。慣れない異国での子育て。その間、ウチョルは決して協力的な夫じゃなかったようです。ノラはウチョルに気を使い、彼に合わせる事だけを考え、次第にノラの溌剌さが失われていったのが分かりました。
戻ってヒョンソクに事の次第を報告するノラ。
「凄く優しい子だった。何を食べたいか聞いてくれたし、服も褒めてくれた。ドアも開けてくれた。話も聞いてくれたし、相槌もうってくれた。ここまで送るとも言ってくれた。」
嬉々として話すノラを見て、ヒョンソクは不思議に思いました。
決して特別な事じゃ無く、彼とすると当たり前の事ばかりノラが挙げたからです。そんな事でこんなに喜ぶなんて・・・。
「ノラ、今までどんな暮らしをしてたんだ?」
当たり前のことをウチョルからはしてもらえて無かったって事です。
ウチョルは、ヒョンソクとのプロジェクトから手を引く事を告げに来ました。
そして、ノラに仕事を手伝わせるのも止めて欲しいと言いました。
仕事の提携については、ヒョンソクも異論はありません。が、ノラに関しては別でした。
あまりにもノラの気持ちを無視した言い方に、とうとう堪忍袋の緒が切れたのです。イジンとの浮気を知ってると言いましたよ。
イジンと早く分かれろ・・・とヒョンソク。イジンにもノラにも知られないうちに・・・。
そして、ノラの学生生活を邪魔したら、黙って無い・・・と。
ウチョル、混乱の極みです。
そこに、追い打ちをかけるようにイジンからの詰問が。
ウチョルは、ヒョンソクのプロジェクトに提案した企画を、別の会社にも持ち込んでいたのです。
それについての問い合わせがイジンのところに来たってわけ。
ウチョルは実績を作ろうと思ったわけです。そうすれば、イジンとの結婚も上手く行くんじゃないかってね。
でも、それは言い訳にしかイジンには聞こえませんでした。自分の栄達が最優先で、自分との結婚は二の次なんだと思ったのです。
二人の間に初めて隙間風が吹いて来た?
実際、ウチョルの中では、ノラとイジンに対する想いではノラの方に軍配が上がってるのです。でも、それにイジンには大学とか代議士の娘という要素が加わるわけで。そうすると、圧倒的にイジンに傾いてしまうんです。
イジンとは別れられない・・・とウチョルは改めて思いました。
それには、邪魔なのはヒョンソク。彼をどーにかしなくちゃ・・・ですわ。
ミンスは、両親の離婚の事が頭から離れません。
で、ユニョンに聞きに行きました。母と一番親しくて、事情を一番知ってると思ったからです。
ユニョンは知っている事を全て話して聞かせたようです。
学歴が無い事で、話しが合わないと離婚を告げられた事、結果的に誤診ではあったけど、一時は余命半年と宣告されていたこと等々。
ショックを受けました。
母をウザいと避けてきたミンスですが、決して嫌っていたわけじゃありません。
このところの母を見て、ウザいと思う気持ちも無くなって来ていたでしょうしね。
怒りのあまり、父のところに行きました。
母の大学入学は父ウチョルの所為なのか?・・・と。無学だと責めて離婚しようとするなんて・・・とね。
ウチョルは、ミンスの問いにきちんと答えられませんでした。
家に帰ると、ノラが自分の布団を新しく整えていました。
ミンスは、泣けて来ました。
こうやっていつも自分の事を考えてくれていた母。なのに、自分は何も知らず、苦しんでいた母に気付かづにいた。
「一人で消えるつもりだったのか?たった一人で?僕は息子だろ。こんな僕でも息子だろ?」
3か月後に告げようと思ってた・・・とノラ。
その理由は、ミンスが大学生活を楽しむ時間を与えてあげたかったから・・・。
「ごめん、ごめん、母さん。寂しい思いをさせて、ごめん。」
そう言って泣くミンス。
ノラは優しく抱きしめ、肩を叩いてあげました。母です。
そんな二人を、帰宅したウチョルが見ていました。
ノラは考えました。
余命を告げられた時、何故ウチョルにも話さなかったのだろう。
「今まで、どんな暮らしをしてきたんだ?」
と、ヒョンソクに呆れられた事。
「僕の新しい相手のことを、なぜ聞かないんだ?」
と、ウチョルが聞いた事。
その理由がノラにも分かったようです。つまり、自分の気持ちは既にウチョルから離れてしまっているということですよね?
翌日、ノラからウチョルに連絡が入りました。話しがある・・・と。
ウチョルも、この難問の解決策を思いついて、ノラに提案しようと考えていたところでした。
「最良の妥協点が見つかった。来年、別の大学に入り直せ。全面的にバックアップするから。」
そう言ったウチョル。
それを聞いて、ノラは言いました。
「離婚届を出しましょう。今日、これから。」
思い切った清々しい表情のノラです。
驚いたのはウチョルの方でした。