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『未来のソン・マリンへ』
2016年のマリンは、未来の自分に宛ててメッセージを残しました。メールを予約投函したのです。
“あなたは今の私、つまり過去を後悔しているそうね。彼と別れたいと願ってるとか。どれだけ切実で、どれだけときめいて、どれだけ幸せだったか。一番輝いていた愛しか無かった時間を何故忘れられるの?余命一日だとしても、私は今が幸せだから、過去から来た彼を傷つけないで。私の夫よ。それから、私はあなたみたいにならない。2016年11月に暮らすマリンより”
予約日は2017年11月となっていました。1年後の自分へのメールです。
未来にはもう行かない・・・とソジュンは決めました。
現代を選んだのです。
キム常務の解任が発表されました。
監査部の調査はまだ続いています。あれこれと余罪が出て来ているようで。
かなりの金額を横領していたことが分かり、ソジュンは気が滅入るより、よくぞばれなかったなと感心してしまいました。
当のキム常務・・・元ですね。キム元常務は、証拠隠滅に躍起になっていました。
彼が解任されたことが取引先や投資家にばれる前に、なんとか罪を隠そうとしたのです。
でもね、一度殺人をしてしまった彼には、もう一人殺すのも容易くなってしまっていました。
例のセヨン父と知り合いのチェ社長とのビル売買の件を、推し進めようとしています。何とか逃げる前に、大金を手に入れておかないとと思ったのでしょう。
夜釣りに誘い、契約書に判を押させた後、なんと池にチェ社長を突き落としましたよ
ばれるまでには時間がかかると踏んでの事です。
実際、まだ誰もこの件に気づいていません。
タイムトラベルはしないと決めたソジュンは、一から仕事を覚えなくてはいけなくなりました。
これまでは、未来の情報を得て来て、いかにも勘が働いた・・・という感じで仕事を進めてきたので、その情報が入らなくなるということは、大変です。
きちんと今得られる情報を調査解析して、方針を決めなくてはいけませんからね。
ギドゥンに教育されてます。
ソジュンは、自分が未来に行ったまま帰ってこなかったと聞いたので、調べに何度か地下鉄に乗ったようです。
11月30日、自分が失踪した日に、自分の後をつけたのです。
でも、地下鉄の中で、11月30日のソジュンが振り向いたので、目を合わさないように、急いで逃げ出すしかありませんでした。
次の日に、同じように地下鉄に乗ったら、今度は、その逃げ出した過去の自分をみることになってしまって・・・。
事は余計ややこしくなるばかり。だから、行くのを辞めたとドゥシクに言いました。
ドゥシクは、ほっとしたように、それでいいと言いました。
その時、急に雨が降って来ました。
以前のソジュンだったら、ちゃんと傘を準備していたでしょう。でも今は、未来を知らないので・・・。
ドゥシクがさしかけてくれた傘に一緒にはいることになりました。
何より、マリンが傘を持ってきてくれるということが、新鮮で嬉しいソジュンだったのです。
マリンは、ギドゥンの家に保管してもらっていた未来からの持ち帰った物を、自宅に運ぶ事にしました。
ギドゥンは大喜びです。
これでやっと自分の家が自分だけの物と言う感じがするからね。
マリンとギドゥンは、タイムトラベラーのソジュンとの付き合い方で、意気投合。
未来を知ってるソジュンと話していると、いろいろと不満やストレスがかかってくるわけです。これまでギドゥンはそれを誰にも話せないし、当然分かっても貰えないストレスを抱えて来たのです。
でも今、秘密を共有するマリンという同じ立場の人が出来たことで、二人して愚痴や不満を言いたい放題。
ストレス解消になりました。
ソジュンはラスト1週間だけ、未来に行く事にしました。
マリンが、未来の新商品を自分も欲しいと言ったのです。ギドゥンには、あれこれ買って来たのに、自分には何も無かったから・・・ってね。
秘密だったから、出来なかったわけですが、今はオープンですからね。
今の時代には無い、最先端の商品をあれこれと買って来てくれるのが、マリンは大喜び。その時だけは、ソジュンが未来に行く不安を忘れられたようです。
ある時、ソジュンは1年後のクリスマスイブのスケートの鑑賞チケットをマリンにプレゼントしました。
お義母さんと行って・・・と言うソジュン。
あなたは?・・・とマリンに聞かれ、仕事が忙しくて行けないかもしれないからと言いました。
そして、来年流行る餃子を買ってくる・・・と言って出かけたソジュン。
翌日が地下鉄最後の日だから・・・と。
2017年で餃子を買ったソジュンは、一箱をその年のマリンに届けました。USBと一緒に。
その日は、2017年のクリスマスイブ。例のスケートの鑑賞チケットは、ギドゥンとセヨンに譲ったようです。
一人で餃子を食べたマリン。USBを見ました。
「未来のソン・マリン、元気に過ごしているか?」
PC画面から、ソジュンが話しかけました。
「これを見てるなら僕はいないってことだよな?それは嫌だ。できる限り努力するけど僕らの未来を変えられなかった時のために、照れくさいけどこうやってメッセージを残すよ。すごく悩んだよ。だけど、現在の君の為に、日々、最善を尽くそうと思う。僕にできる事は何でもしてあげたい。でも君は無理に僕を覚えてなくていい。忘れられそうなら忘れてくれ。結婚してくれて僕は完全になれた。感謝してる。愛してるよ。心から愛してる。」
マリンは泣きました。
私も、泣けました。
ゴンソクは、夫キム元常務の様子がますますおかしくなってきたのに気がついていました。
不安は募る一方です。
マリンとソリに相談しました。
で、車のナビのデータをチェックしました。ドライブレコーダーのデータ消去されてしまっているとゴンソクが言ったのでね。
そしたら、登録されている行き先に、ハピネスの愛の家の住所が入っている事にマリンが気付きました。
先日のボールペンといい、何故関係のなさそうなハピネスの記録が?・・・と思いました。
そして、思い出したのです。
セヨン父の事故の日、ギドゥンといた場所ですれ違った車が、このキム元常務の車だったことを。
一方、キム元常務は、いよいよ自分の身が危なくなってきたと感じていました。
そんな中、以前ソジュンが指摘していた通りに、土地開発計画が進みそうだと言う情報を得たのです。
ソジュンがどうしてそんな情報を知り得たのか?・・・と思いました。勘では済まない何か後ろ盾があるに違いないと思ったんですね。
だから、ソジュンの行動を監視したのです。
で、地下鉄に乗り込んだのを見て、後を追って乗り込んじゃった。
その上、ソジュンに声をかけたーっ
もうすぐソジュンがタイムスリップしてしまうのにーっ