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昔、ナム・スンギルにお金欲しさに襲われてしまった時。必死に反撃して逃げ出したト・ヒョンスを車ではねたのは、なんと、本物のペク・ヒソン=キム・ジフンssiでした。
慌てた本物のヒソンは、おろおろしながらも救急車を呼ぼうとしました。
ところが、ヒョンスがそれを拒んだのです。
で、結局、通報することなく、連れ帰り、父親が治療したってことでしょうか
パク運転手、死んでませんでした。早とちりで・・・
治療は上手く行き、意識も戻ったのですが、何の反応も示しません。
ヒソンは、病院に意識不明のまま担ぎ込まれました。
ヒソンは夢を見ていました。
姉ヘスの夢です。
ヘスは血まみれで弟を見つめていました。そんな姉にヒソンは言いました。
“姉さんは普通に生きろ。絶対に俺を捜すな。俺は今からト・ヒョンスを捨てる”
ヒソンが意識を回復したのは、5日後の事でした。
ヒソンは意識が戻るとすぐに逃げようとしました。正体がばれたと思っていたからでしょうね。
しかし、体はふらふらで、上手く歩く事も出来ません。
ジウォンが知らせを聞いて駆け付けて来ました。
泣きながらヒソンを抱きしめました。
この瞬間、ヒソンは正体がばれていない事を確信したようです。
ヒソンの両親は、予想が外れたことで、慌てて病室にやって来ました。
父親はまだ冷静に状況を判断出来ましたが、母は感情的になってしまって、病室にジウォンやジウォンの母、娘のウナがいる事に気づかず、ヒソンを怒鳴りつけてしまいました。
挙句の果てに、家族だけで話したいから・・・とジウォンたちを退室させようとしたのです。
ジウォンは慣れていますが、ジウォン母はあまりにも酷い言い様に、気分を害しました。
「ここに家族じゃ無い人はいません」
と。
でも、結局、ジウォンたちは帰るしかありませんでした。
ヒソン母は、これからどうするんだと騒ぎました。
しかし、ヒソン父はパク運転手の状態を考えると、自分たちに有利かもしれないと、余裕ありそうな言い方をしました。
ヒソンは、ジウォンにはキム記者と口裏を合わせて上手く誤魔化すことが出来ると言いました。
それでも興奮して騒ぐ母に、父が怒鳴りました。
「そうやって興奮した結果、15年前何が起きたか忘れたのか?何故今私たちがパク運転手に振り回されてるのか忘れたのか」
ヒソン母は、黙り込みました。
15年前と言うと・・・。ト・ヒョンスが失踪した18年前から、身元を隠してナム・スンギルと中華料理店で働いていた3年間と言う時間を引いた残りの時間ですよね。
つまり、本物のペク・ヒソンがト・ヒョンスを車ではねたあの頃の話ですよね。
パク運転手はガンで余命がさほど残されていません。しかし、認知能力に影響は無い筈だと担当医師は言いました。
なので、もしかしたら、拘留質問を避けるための芝居かもしれないと警察は考えていました。
そして、拘留質問は翌日に予定されていました。
ヒソン父は言いました。担当医師は拘束可能だと警察に言う筈だと。つまり、今日しか手を打つ時間は無いと。
パク運転手は鎮痛剤に依存している状態なので、いつ心臓麻痺が起こっても不思議は無いんだとか。
要するに、ヒソンの手で始末しろと言う事ですね。自分の手は汚さず。
ヒソンはすぐに承諾はしませんでした。
一方、キム記者は、チョン・ミスクの拉致を目撃し、通報した人物から話を聞こうとしていました。
しかし、娘と自分が危険な状況になるかもしれないからと、拒み続けていました。
ヒソンの意識が戻ったと言うのに、ジウォンの表情は暗いままです。
実は、意識不明の間、ヒソンが一瞬目を開けた時があって、その時、ジウォンをヘスと勘違いして呟いたのを聞いてしまったのです。
それは、“姉さん・・・”と、夢の中で姉ヘスに向かって話していた言葉でした。
なんと
ジウォンは、ヒソンが“ト・ヒョンスを捨てる”と言った言葉を聞いてしまっていたのです
イム刑事がヒソンの事情聴取をすることになりました。被害者の話を聞けば、犯人の罪状を証明する有力な証拠となりますからね。
イム刑事が質問しようとしたとき、チェ刑事がやって来ました。
チェ刑事も怪我は回復しつつありました。自分が質問すると言いました。
「何故パクはすぐ殺さず拷問をしたのかな?」
と、チェ刑事。拷問は何かを聞き出したい時にするものだから、そこが謎なんだと。
最初から核心をついて来ましたね。
思わずジウォンがヒソンを庇おうとしました。が、チェ刑事に注意され、席を外すことにしました。
聞いていられなかったのでしょう。ヒソンが嘘をつくのを・・・。
ヒソンは、タクシーに乗った時、家族に警察官がいると言う話をしたら、怒りだし腕を刺され、意識を失ったと説明。目が覚めた時には、水が胸のあたりまで来ていたと。
それでもチェ刑事は納得しませんでした。
パク運転手の心情は本人にしか分からないのだから、自分に分かる筈は無いとヒソンは言いました。
チェ刑事は、どうも初対面の時からヒソンに不穏な空気を感じていたのかもしれません。
ジウォンに別れろと言っていたようですから。
もしかして何か気に障るようなことをしていたのなら、謝ります・・・とヒソンが言いました。
「俺は見ての通り嫌われるタイプだ。そんな俺に好かれようとする連中がいる。嘘をついたヤツ、つこうとしてるヤツ、今ついてるヤツだ。」
一瞬、空気が止まった感じです。
が、ヒソンは笑顔で言いました。偏見を持って事情聴取してるようだから、担当を替えてほしいと。
結局、イム刑事に代わることになりました。
本当は被疑者担当なんですってよ、チェ刑事は。
「取り調べでとことんパク運転手を絞め挙げてやる。」
と、息巻いていました。
それを聞いて、ヒソンは決断しました。パク運転手を生かしておいては全てが壊れてしまうと。
今回の事件で、マスコミはまたヨンジュ市連続殺人事件を取り上げ始めました。
ある番組では、自殺したト・ミンソクの工房に肝試しのようなノリで入ってレポートしていました。
被害者たちは、地下室に監禁されていたようです。
ジウォンは、ヒソンにどうしても今までの様な態度をとる事が出来ません。
伸ばしたヒソンの手を、思わず避けてしまったり、表情も強張ってしまいます。
ヒソンもその変化に気づきました。
労わろうとすると、ジウォンが怒りをぶつけました。
ヒソンが意識不明の間、自分がどんな気持ちだったか分かる・・・と。
そうは言ったけど、本当は、ト・ヒョンスの事を問いただしたかったんじゃないかしら?それが出来ない苛立ちから、ジウォンは感情的になってしまったように思えます。
あまりに激しい剣幕に、ヒソンは驚き、どうすればよいのか分かりませんでした。
「話してくれ。何でもいいんだ。話を聞くよ。ただ聞いているから。」
おろおろと言うヒソン。
ジウォンはヒソンの目を見る事が出来ませんでした。そのまま背を向けて病室を出て行ってしまいました。
ヒソンは意味が分からず、戸惑っています。
ジウォンは、自分が聞いた事がショックでした。
ヒソンに確かめる事も出来ません。どうすればよいのか、分かりませんでした。
ヘスは、仕事を首になってしまいました。
ト・ヒョンスが再び注目されてしまったことで、マスコミに追われるようになってしまったのです。
職場にもマスコミが入り込むことがあるようで、監督も仕方なく首にしたようです。
決してヘスのことを非難したりはしませんでした。
それどころか、首にすることを謝ってくれました。ヘスはそれだけで十分でした。
たいていの人は、父親が犯罪者だということで、ヘスのことまで犯罪者のように言いましたから。
その一人が、キム記者だったようです。
今ではきっとキム記者も自分の言動を忘れてるのでしょうが。言われた方は忘れられませんよね。
ヒソンは父から薬物の入った注射器を受け取り、医者のフリをしてパク運転手の病室に行きました。
監視している刑事はいましたが、上手く言って病室から外に出しました。
思った通りでした。
パク運転手、本当は意識も感覚も戻っていたのです。
ヒソンが自分を殺しに来ると予想していました。
パク運転手は冷静になっていました。物事を冷静に考える時間を持ったことで、自分がヒソンを誤解していたと悟ったのです。
だから、無関係のナム・スンギルを殺し、ヒソンを拷問したことに罪悪感を抱くようになっていたのです。
ヒソンは、パク運転手に聞きました。妻が死んだときどんな気持ちだったのか?と。
おそらく、ジウォンの気持ちを理解しようと思ったのでしょうね。
パク運転手とすると、バカにされた気分だったでしょう。本気でそんなことを聞く人などいないと思いますわな。
「死にたかったさ。死ななかったのは、やることがあったから。ミスクを安心できる場所に連れて行きたかった。」
しかし、ヒソンはパク運転手を殺しませんでした。
そして、教えました。あの魚のストラップは、姉が父の葬儀の時に誰かから貰い、自分にくれたものだと。
水槽で話さなかったのは、あの時話しても絶対に信じてもらえず、姉まで殺されると思ったからだと。
「誰が姉に渡したのか。理由は?」
チョン・ミスクが拉致されたのを目撃した人も、そしてト・ヒョンスも父のアリバイで真実を話していたのなら、別に犯人がいたということになるわけです。
「余命2か月だって?ト・ヒョンスと言う虚像より実態のある犯人を追えよ。」
ヒソンは、パク運転手に言いました。
パク運転手を殺さなかったのは、ヒソンの正体がト・ヒョンスだと警察に話さなかったからでした。お礼・・・
そして、チェ刑事が拷問した理由を知りたがっていたぞと言いました。
自分を捜査対象から外そうと考えたようですね、ヒソン。
パク運転手は、罪を認めました。
ヒソンの事はあくまでも被害者と証言しました。
そして、妻チョン・ミスクの再捜査を要求したのです。
ジウォンはやはり刑事でした。真実を調べずにはいられなかったのです。
18年前の自治会長殺人事件の記録をチェックしました。ト・ヒョンスが犯人とされている事件です。
そして、ヒソンの工房に入りました。地下室を調べたのです。
ト・ミンソクの事件の時、地下室に被害者を監禁していたので。
そこで、ルミノール反応を見ました。
出ました。
床に血が流れた痕跡が見つかりました。結索バンドも見つかりました。キム記者を監禁した時のものです。
捜査資料に書かれたト・ヒョンスの性質は、夫ヒソンとは別人のようでした。
娘を愛し、自分を愛し、笑顔を見せ、温かい微笑みを投げかけてくれます。
ジウォンは、どう考えればよいのか分かりませんでした。
ト・ヒョンスは殺人を犯して逃走している事になっています。目撃者はいません。サイコパスだと散々な評判でした。
しかし、夫ヒソンはサイコパスではないと信じています。弱いモノを愛おしむから。
夫は本当に殺人を犯したのか、真実を知りたいと思いました。
誰でも、犯した罪の分だけ償うべきだと言うのが、彼女の信念でした。ト・ヒョンスを正しく罰するためにも、もっと事実を知りたいと思いました。
意を決して、ジウォンはナム・スンギルの妻の元を訪れました。
夫の持ち物の中に、ト・ヒョンスの私物があったと連絡して来ていたのです。
ナム・スンギルの妻は、夫の言葉やネットの噂等を信じ、ト・ヒョンスを非難しました。
しかし、ジウォンは言いました。
「私の捜査方針は、自分が見た物だけを信じることです。」
キム記者が粘っていた目撃者がかたくなな態度を崩し、証言してくれることになりました。
そこで彼女が提出したのは、目撃者として証言したあと、自宅の留守電に残されていた脅迫者の声が録音されたテープでした。