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ト・ヘスが言った言葉は真実でした。
自治会長を殺したのは、彼女だったのです。
どうも正当防衛だったようです。意図せず過剰防衛になってしまったってことでしょうか。
それを知ったト・ヒョンスが、罪を被って姿を消したのです。
素性を隠して中国料理店に勤めていたト・ヒョンスは、ナム・スンギルに襲われ、反撃し、逃げ出した直後、本物のペク・ヒソン運転の車に跳ねられてしまいました。
救急に通報しないでくれと言って意識を失ったト・ヒョンス。
気がついたら、ペク・ヒソンの家で治療されていて、撥ねたペク・ヒソンが意識不明になっていたと言うわけです。
どうしてそうなったのかは、分かりません。意図せぬ事故が起こったとだけ、ヒソン父が言いました。
ヒソンの事が公になったら、ヒソン父の今の地位も名誉も失ってしまうと言いました。だから、ト・ヒョンスがヒソンに成り代わることが必要だったのです。
それは、ト・ヒョンスにとっても姿を消すには最適の申し出でした。両者の利害が一致したと言うわけです。
キム記者は混乱したでしょう。どういう立場でどう行動すればよいのか、迷ったかもしれません。
結局、キム記者は、ヒソンにもト・ヘスにも、両者の情報を持っていることを内緒にすることにしました。
勿論、ト・ヘスが自治会長を殺したのはヒョンスではなく自分だと言ったことを、ヒソンに言うことはありませんでした。
ヒソンは、ジウォンがト・ヒョンスを捕まえようと躍起になっているとキム記者に言いました。
それは、キム記者がト・ヒョンスを共犯者だとテレビで断定して言ってしまったせいだと。
キム記者は、ヘスからヒョンスを苦しめるなと泣きつかれ罪悪感を感じていたんじゃないでしょうか。だから、ヒソンからヘスを捜してくれと言われると、すんなりと引き受けたのでしょう。
ま、再会したばかりだから、探す手間は省けるでしょうからね。
ヒソンがト・ヘスに会おうと思ったのは、彼女が共犯者と会っていると気付いたからです。
ト・ヘスがヒョンスに渡した魚の模様のストラップは、元々チョン・ミスクの物だったのです。パク運転手とお揃いのモノでした。それを持っていたト・ヒョンスこそが犯人だと思っても当然です。
そして、ト・ヘスはそれを誰かから渡されたものだと言って、ト・ヒョンスに渡していたのです。
その頃、時計のGPSでヒソンの行き先が、キム記者の家だとジウォンは知っていました。
こんな深夜にキム記者を訪ねる理由が全く分かりません。
ジウォンたちのチームがヨンジュ市連続殺人事件の再捜査を担当することになりました。
ジウォンは反対しました。
成果を上げられそうにないと言うのが理由でした。でもその言い分は、普段のジウォンらしくないものです。
勘の良いチェ刑事は、最近のジウォンの行動に不審を抱いていたようで。まさか別件を一人で捜査してるんじゃないだろうなと、聞きました。
気付かれてはマズイですよね。結局、ジウォンは承諾するしかありませんでした。
キム記者から、ト・ヘスが見つかったと連絡が入りました。
ヒソンは、ジウォンに人と会うから遅くなると嘘をついて会いに行きました。
勿論、ヒソンは嘘だと気付いています。
ト・ヘスは泣きました。
ヒソンが絶対に会うつもりはなかったんだけど・・・と説明し始めた言葉を全部聞かないで、ヒソンを抱きしめて泣きました。
ジウォン母に用事が出来たので、ウナが初めてヒソン母に預けられました。
ヒソン母は、毛嫌いしているウナを預かることに苛立ち、つっけんどんな態度を取ります。
しかし、天真爛漫なウナは、構わず祖母に甘えるのです。
そんなウナのペースに巻き込まれ、少しずつヒソン母は本来の優しさを見せ始めました。昔、息子ヒソンに示したような・・・。
せっかく良い雰囲気になりかけていたのに、そこにヒソン父が帰宅してきたため、ヒソン母の表情が強張りました。
ヒソン父は、ヒソンが人知れず匿われている自宅に他人を入れるなんてと、妻に怒りました。
しかし、ヒソン母も夫に対して不満が溜まっていました。
で、大声で口喧嘩をし始めてしまったのです。
耳の聞こえない家政婦しかいない家なので、大声を出しても構わないと言う習慣だったのでしょう。
ウナが偶然それを聞いてしまいました。
ウナは、祖父母が喧嘩をしたと十分認識していました。労わるように祖母の手を取りました。
ヒソンがト・ヘスに家族写真を見せました。
ト・ヘスは本当に嬉しそうでした。そして、弟が変わったと感じました。
感情が芽生えて来たと感じたのでしょう。口では、以前と同じように自分の事しか考えてこなかったと言うけど・・・。
ヒソンは、父ト・ミンソクには共犯者がいたと言いました。
それが、あの魚のストラップをくれた人物だと。会ってる筈だと。
ト・ヘスは自分に会いに来た刑事がヒソンの妻だと知り、愕然としました。
「俺は今も綱渡りの毎日だ。ミスは許されない。大丈夫。絶対にミスしない。最後までペク・ヒソンとして生きる。」
彼女を愛してるの?と、ト・ヘスが聞きました。
「いや。一瞬でも愛したことはない。そんな感情を知らない。」
ジウォンが聞いていました。GPSで追跡してきていたのです。
ショックでした。思わずふらつくほどに。
そしてその場をそっと離れました。
予想できた筈でしょ・・・何を信じての?と、自分に言いました。涙がこぼれました。
ジウォン、ナム・スンギルの妻から受け取ったト・ヒョンスのバッグを燃やしました。
「ペク・ヒソンとして生きて。」
そして、何事も無かったかのように、ヒソンに振舞いました。
でも、ヒソンはジウォンがいつもと違うと敏感に感じ取っていました。
仕事が辛くて・・・とジウォンが言いました。辞めようか?・・・と。
「辛いなら辞めてもいい。」
と、ヒソンが言いました。
いつもと変わらない優しいヒソンの笑顔を見ながら、ジウォンが聞きました。
「私を愛してる?」
ちょっと驚いた表情を見せたヒソン。ジウォンの手を取り、kissしました。
「当然なことを聞くなよ。」
最後までペク・ヒソンとして生きて、ウナのために・・・とジウォンは思いました。
そして、このまま仮面をかぶったまま別れましょう・・・と。これがあなたへの最後のプレゼントだと。
ジウォンは結婚指輪を外しました。
キム記者の部屋にヒソンとト・ヘスが集まりました。
3人で共犯者を捜すつもりなのです。
時系列に出来事を整理しました。そして、ト・ヘスの記憶を蘇らせようとしました。
が、顔は全く覚えていませんでした。
頼れる人がいなくなり、希望も失くした時は、力になるから電話をくれと言って、ト・ヘスの腕に番号を記した事も覚えていましたが、肝心の番号は記憶から消えてしまっていました。
チョン・ミスク事件の時の脅迫電話の音声を聞いて、ヒソンはずっと気になっていました。
声以外に別の音が聞こえるのです。
確かに聞いた事がある音でした。しかし、それが分からないのです。
被害者に共通点がありました。
チョン・ミスク以外、突然姿を消したにもかかわらず、捜索されていなかったと言う事です。
あれこれと話し合う3人なんですが、ヒソンはキム記者の態度に苛立ちました。
キム記者は再会したト・ヘスに心惹かれているのが見え見えでした。イマイチ共犯者の探索に真剣味が無いと思ったのです。
だから、キム記者をキツイ言葉で責めました。
キム記者が怒って言い返そうとするのを、ト・ヘスが遮りました。ヒソンは人の感情を理解できないので、相手を傷つけてしまうことを十分分かっていますから。
しかし、この時はキム記者も怒りを抑えられませんでした。
「君はまだヒョンスの代弁者か」
ヒソンが席を立ち、出て行こうとしました。それを止めたのは、ト・ヘス。
「本当に言いたいことを言わないと、ムジンが協力できない。一番切実な思いは何か、よく考えて話すの。」
言ってることが分からない・・・とヒソン。
「分かる筈よ、あなたは変わったから。」
「俺はペク・ヒソンとして生きたい。他になりたいこともやりたい事も無い。望みはただ一つだ。自分の人生を失いたくない。絶対に。」
ヒソンはキム記者に言いました。人が何故怒るのか分からない時があると。そして、協力してくれるなら、今ここでいくらでも謝る・・・と。
キム記者も、ヒソンを理解しました。
その時、突然、ジウォンからキム記者に電話が。
何とか誤魔化したのですが、ジウォンは既にキム記者のアパートの前まで来ていたのです。
インターホンを鳴らされ、うっかりドアを開けてしまったキム記者。来客がいると知られてしまいました。
ヒソンとト・ヘスは室内で息を凝らしていました。ヒソン、突然胸が苦しくなりました。
玄関先で押し問答をしていたジウォンとキム記者。
そこに、ヒソンが堂々と出て来たのです。
腹をくくった
ヒソン母が植物状態の本当の息子ヒソンを殺そうとしました。
人工呼吸器を外したのです。
そこに、ヒソン父が飛び込んで来ました。家政婦から、妻の様子がおかしいと連絡があったのです。
呼吸器を戻そうとするヒソン父とそれを阻止しようとするヒソン母。
争っていた2人が驚いて見つめる先にいたのは、目を開けたヒソン