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2000年、犯罪行動分析チームが発足しました。
バタバタとした発足で、部屋や設備等もまるで整っていない状況でのスタートとなりました。
ヨンスとハヨンだけではなく、3人目のチーム員として統計分析官のチョン・ウジュが配属となりました。
ヨンスとハヨンは、堂々と職務の一環として刑務所に収監されている犯罪者に話を聞きに通っていました。
凶悪犯の話は、冷静に聞くことはなかなか出来ません。吐き気を催すこともあります。
しかし、ヨンスとハヨンは、冷静に感情を挟むことを極力抑え、事実や犯行に至った感情等を細かく聞きました。
仕事とはいえ、そして自分たちが望んだこととはいえ、過酷でした。
5歳の少女が行方不明となりました。
両親は届けを出しましたが、全く進展はありません。
事態は最悪の展開になりました。
ある日、道端のゴミ置き場で、少女スヒョンのバラバラ死体が発見されたのです。
担当は機動捜査隊になりました。チーム長はユン・テグ。女性刑事です。
ハヨンと面識があるようですね。何かわだかまりがあるように見えます。
ヨンスは、ホ隊長に、捜査に加わらせてほしいと言いました。
しかし、犯罪行動分析チームは、まだまだその存在すら知らない者が多く、意義など理解されていない状況です。
許可しては貰えません。
ヨンスは、ユンチーム長に直接交渉しようとしました。
しかし、ユンチーム長も同じでした。全くヨンスたちの話を聞こうとはしませんでした。
取り付く島もありません。
ヨンスは諦めず、前の職場だった鑑識課の後輩から事件の情報を手に入れました。
ハヨンは同じように死体をバラバラに損壊した服役囚に面会に行き、細かく事情を聞きました。心情等も。
持ち寄った情報を細かく調べ、討論しました。
捜査は行き詰っていました。手掛かりがほとんどないのです。
精神障がい者の犯罪ではと言う意見もでましたが、決め手はありません。
ヨンスたちが討論しているのを偶然耳にしたユンチーム長は、その意見に注目。捜査の対象を広げてみるくらいですから。
そんな時、ハヨンがユンチーム長に会いに来ました。
しかし、ユンチーム長は、ハヨンは捜査の妨害をしているだけだと突っぱねたのです。
ユンチーム長には、ハヨンたちのやり方は、関心を持った事件に首を突っ込んでかき回すだけだとしか思えないのです。
自分たちにとっては、事件の捜査は、義務なんですと、ユンチーム長は言いました。
ユンチーム長は殆どが男性ばかりの職場で一人肩ひじ張って頑張っていました。
何かにつけて差別するような事を言われる事も多々。女性の下に就くのを嫌がる男性刑事もいまだに多くいました。
ハヨンに対する喧嘩腰の態度も、何かそんな過去に由来するのかもしれません。
ヨンスが、死体から重要な手掛かりを発見しました。
体に、冷蔵庫の棚の痕がついていたのです。
これをチャンスと捉えたペク課長とホ隊長は、ユンチーム長に、犯罪行動分析チームを加えてやってはくれないかと言いました。
女性刑事としておそらく誰も通った事の無い道を一人歩んでるユンチーム長に、ヨンスたちも同じ状況だとペク課長は言いました。
ユンチーム長、ヨンスたちの歩もうとしている道が自分と同じように孤独な道だと察したようです。
ヨンスたち犯罪行動分析チームを捜査に加えました。
手分けして死体の体についていた棚の痕を持つ冷蔵庫を捜しました。
ヨンスたちが冷蔵庫の型番を突き止めた時、また死体の一部が発見されたとの通報が入りました。
ユンチーム長たちも、ヨンスたちも現場に急行。
現場が旅館だったことから、宿泊した人物を女将が見ていました。
それで大まかな人物像が浮かび上がって来たのです。40代の作業服の男と言う。
しかしそれだけでした。
ユンチーム長は、聞き込みの人員が足りないとホ隊長に言いました。
ホ隊長は、ヨンスたちを使えと言いました。やり方に馴染みは無いが、組織が作った刑事課直属のチームに違いないんだからと。
それに、ヨンスたちのチームは、成果を挙げなければ、近い将来無くなってしまうかもしれないからと。
ハヨンは様々な資料や証拠から推論を構築し、捜査チームに提案しようとヨンスに言いました。
細かい事実が示す犯人像を、ハヨンは具体的にあげました。
『結論。被疑者は単身者で几帳面な男性である。自宅は整理整頓され、犯行の道具も整理しているだろう。犯行場所と住居は、失踪場所と被害者宅から徒歩圏内だろう。年齢は30代半ばから40代前半。学歴は中学中退か中卒と推測される。~』
ヨンスたちはそれを報告書として捜査チームに提出。
ペク課長とホ隊長、ユンチーム長たちに説明しました。
あまりにも具体的な犯人像の特定に、最初は誰も信じられませんでした。
ユンチーム長も、指摘された地域はくまなく捜索しており、怪しい人物はいなかったと言いました。
しかし、今回は、反感を示すようなことはありませんでした。
ハヨンは、何を質問されても怯むことは無く、きっちりと説明しました。
結局、ペク課長は、公式に動くのは難しいと考え、非公式の捜査をするよう指示しました。
4人の容疑者が浮上しました。
ユンチーム長、ナム刑事、ヨンス、ハヨンで手分けしました。
ハヨン・・・訪ねた容疑者宅の様子が、自分が推測した通りに整理整頓してあるのを知り、確信しました。
「見つけました。」
ユンチーム長に連絡しました。