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宗教に関する考え方は、本当に人それぞれで。当然、神の存在、神のあり方等、千差万別。
この作品では、非情なまでの存在の意味を描いているように思います。
宗教に関連して私が思い出す作品は、「ラブレター」と「トッケビ」。それぞれに特色のある解釈でした。
日頃、殆ど考えた事の無い存在について考えさせられる作品です。
ヨンソもダンも、自分を犠牲にして、相手を救おうと考えています。
ヨンソは自分の命を引き換えに。
ダンは天使として絶対にあってはならない罪を犯す事で消滅を願って。
ガンウは、ヨンソが心配でした。
連絡を取ろうにも、ヨンソもダンも電話に出ません。
そこに、フが現れました。
ダンは、ルナを殺そうとしました。
首を締め上げました。でも、トドメを指すことに躊躇します。その時、ルナの手下の男が現れ、ダンに襲いかかったのです。
乱闘となり、ルナはその場から逃走。
ダンはナイフで刺されてしまいました。
男をなんとか投げ飛ばした時、フが出現。激怒しました。
でもね、ダンが危ないと分かった時、その力で男を弾き飛ばしてしまったのです。男は打ち所が悪く、死んでしまいました。
ダンはショックでした。
まさか、フが自分のために罪を犯してしまうなんて。
フは跪きました。
「これまでたくさんの天使や人間に会ってきた。常に中立だったし、傍観者だった。だが、お前が俺を変えた。お前をみていると、やきもきしたし、不安になった。お前が好きだった。お前は問題を起こしても動物を助け弱い者の面倒をみてきた。限りなく善良で限りなく前向きだった。一緒に天国に帰りたかった。」
ダメだ!こんなのダメだ!
叫ぶダン。
「ダン。信念を貫け。行ってヨンソを助けるんだ!」
そう言ってフは指を鳴らしました。
消える寸前、大天使としての最後の能力を使って、ダンをヨンソの元に送ったのです。
ヨンソが祭壇の前で薬を飲もうとした瞬間、ダンが現れ、止めました。
死ぬ気なのに、結婚したのか?と、ダン。
あなたのためなら、何でも出来るとヨンソが言うと、
「君がいないと無意味だ!」
と、ダンが叫びました。
「じっとしていられない。あなたを救う方法があるのに!」
君まで、止めてくれ・・・と、ダンが言いながらヨンソに近づき、倒れました。天使としての肉体の寿命が尽きようとしている今、ダンの傷は血を流し続けていたのです。
「俺のために死ぬな。」
そう言って、ダンは意識を失いました。
ヨンソはおろおろとダンを抱き抱えました。
「こんな事をしないで!」
と、神に叫びました。
ダンは生きていました。でも、意識がなかなか戻りません。
こうなった事情を話してくれたのは、ガンウでした。
ヨンソはガンウに、公演には出ないと言いました。
ダンが消えるまで3日しか残っていませんでした。公演に出ることで、ダンの側を離れるなんてしたくないのです、ヨンソは。
この話を、ダンが聞いていました。意識が戻ったのです。
ダンは、ヨンソに公演に出るよう言いました。
ヨンソを生かすためにしてきた苦労や払った犠牲が無駄になると言いました。
ヨンソはダンのやり方を責めました。ダンが犠牲になろうとしたことを。
お互い、一生懸命に相手を生かす努力をしようとしただけなのです。
二人が共に生きられないなら、自分を犠牲にしても、相手を生かそうと。
フが消滅したことを聞いたヨンソ。
ダンにとって唯一の“家族”が消えてしまったのです。ダンのショックが如何程か想像出来ました。
二人で教会に行きました。
フの机の上にハンカチがありました。
羽は黒くなっていました。
報告書もありました。
“私にも終わりがあるのですね。初めて逆らったのはいつだったでしょう。線を越える時は自分に問いかけていました。二人に何をお望みなのか私には分かりません。しかし、あの二人には生きる資格があります。苦しむ二人にどうか機会をお与えください。 大天使フ”
あなたのような天使になりたかったです・・・と、ダン。
ありがとう・・・と、ヨンソ。
二人が部屋を出たら、フの痕跡は全て消え去ってしまいました。
ルナの部下の男の遺体が発見されました。
ルナはヨンソたちへの恨みを募らせました。
そんな時、ニナから呼び出しがありました。
ニナは警察と共に待っていました。ニナの目の前でルナは逮捕され、連行されて行きました。
これまでの事件の全てがルナの仕業だと判明しました。
ヨンソたちはほっとしました。
ガンウがやって来ました。
公演に出ることで奇跡が起こるかもしれないと言いました。
ちょっと、この意味が分からなかったのですが、私には。
とにかく、今やるべき事をやれと言うことでしょうか。そしたら、万が一の奇跡が起こるかもしれないと。
ヨンソは信じられません。
ダンは、いつもの公園のベンチにヨンソを連れて行きました。
落ちてくる葉に任務が書かれているんですよね。でも、その時落ちて来た葉には何も書かれていません。
“7月11日ファンタジアバレエ団”
と、ダンが書き込みました。自分の為に踊ってほしい・・・と言いました。
時間が惜しくないの?とヨンソが言うと、
「出会った時も踊ってくれた。最後も踊りで・・・。」
と言いかけたダン。
最後だなんて言わないで!と、ヨンソが言いました。
ヨンソはこっそりと神への報告書を書こうとしました。
でも、気付いたダンに言われました。無駄だよ・・・と。
なんて神なの・・・とヨンソ。
「残念だわ。踊りを懸けてみようと思ったのに。自信があるから。」
公演に出る決心をしたヨンソでした。
ダンは大喜びでヨンソを抱きしめました。
公演が翌日になりました。
最後の夜です。
「実は、あの日からあなたを好きだった。」
と、ヨンソが言いました。ダンが首にされたことでやけ酒をあおって帰宅した日です。酔っ払ったダンは、ヨンソの手頸の傷にハンカチを巻いてあげました。僕だと思って・・・と。
又踊りましょ・・・とヨンソが手を差し出しました。
ヨンソがリードし、二人は踊りました。綺麗で切ないです。
公演の日になりました。
ずっとダンはヨンソの傍にいました。
理事の一人が花束を抱えてやって来ました。
バレエを好きにさせてくれるんだよね?・・・と理事。
「会長や神様を感動させる自信があります。」
と、ヨンソ。
近づいた理事の前に、ダンが割って入りました。
「夫です。」
団員達にも紹介しました、夫です・・・と。
リハーサルを見ていたダンは、チョン執事に言いました。
「感謝してます。チョン執事は、ヨンソの守護天使のようです。これからもよろしくお願いします。」
「あなたもね。お嬢様を悲しませたり泣かせたりしたら承知しないわ。」
そう言ったものの、チョン執事はダンの言葉に不安を感じたようです。ちらっと表情を見ました。
ヨンソはハンカチを持っていました。まだ羽は白いままです。
“よく見てて。世界一美しいジゼルを演じるわ”
そう、神に言いました。
ルナが自殺を図り、病院に搬送されました。
でもね、これは作戦で、看護師に成り澄まして病院を抜け出したのです。そして、公演会場にスタッフのフリをして忍び込みました。
ルナはニナの前に現れました。
ルナの狙いはダン。大切なものを失った時のショックをヨンソに味あわせたいと言いました。
ニナが自首してと言っても、聞く耳を持ちません。
1幕が終了した時、ニナがダンに連絡しました。ルナが狙っていると。気をつけて・・・と。
ダンは言いました、良かった・・・と。
ヨンソじゃなくて良かったと。そして、ヨンソには言わないでほしいと。
会いに来たダンに、ヨンソが言いました。昨日、報告書を書いたと。
「でも、私は何も無いから叶ったのかも。私は諦めないわよ。公演を成功させてあなたを守ってみせる。」
愛してる・・・とダン。
そのまま行こうとしたダンを、ルナが追ってます。
それを、戻って来たヨンソが目撃。
2幕までにヨンソが戻りません。
ニナが代役となりました。
でもね、途中でヨンソが戻って来たのです。
「ありがとう。明日はあなたが出て。」
ヨンソは必死に祈りながら2幕の残りを踊りました。
“助けて”“殺さないで”“お願いします”
ルナは敢えてダンに姿を見せ、人のいない場所におびき寄せました。
「私を殺せる機会をあげる。」
そう言って、ダンの方にナイフを投げました。
「私を殺してこの地獄を終わらせるの。そうじゃないと、いつまでもヨンソを狙うわよ。」
その言葉で、ダンはナイフを拾い上げ、ルナに向かって振り上げました。
でもね、ダンはナイフを落としました。
「生きろ。生きて罪を償え。」
そこに、警察が到着。ルナは連行されて行きました。
ルナがダンに言いました。
「あなただったのに。あなたへのプレゼントよ。」
ダンはその意味を察し、舞台に急ぎました。
なんと、ヨンソはダンを庇って刺されていたのです。
傷を負いながら、舞台に立っていたのです。
“この踊りを終わらせないと。あなたを助けられる方法はこれだったのね”
白鳥の白い衣装に血がにじんでいます。誰も気づかないの
特に相手役なんて、絶対に気づくよね
どんなに考えても諦められない。私の踊りで心が動いたなら願いを叶えて。彼を助けて。
離れていても、胸が裂けるほど悲しくても、二度と会えなくても生きていてほしい。
そう思いながら踊りきったヨンソ。
舞台袖で待つダンの元に戻って来て、腕の中に倒れ込みました。
観客は感動の拍手を送りました。
もう会えないかと思った・・・とヨンソ。
あなたを助ける事が出来て嬉しい・・・と。愛してる・・・と。
そして意識を失いました。
泣けるでしょ
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