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あれは・・・ジヒョクの記憶が戻ったということ?それとも、動画の中のジヒョクが話して聞かせたこと?
どうも後者のようですね。
とにかく、このこんがらがった出来事の根底には、“疑心”があったということです。
偶発的な事もあったかもしれませんが、疑心ゆえに、この事件が起こったことは確かでしょう。
1年前、アジトに来たイ・チュンギルから、仲間の中に裏切り者がいると言われたジヒョクは、仲間のギョンソクとドンウクを疑い始めました。半信半疑だったかもしれませんが、疑心は確かに生まれたのです。
ジヒョクたち3人は、白謀士とチャン・チョヌ、そして北朝鮮のリ副部長の会合を監視していました。
作戦の方針を巡って、ギョンソクとドンウクは意見が対立していて、関係がぎくしゃくしていました。
ジヒョクはリーダーとして、彼らを率いていましたが、一旦植え付けられた疑心というものは、簡単に消せるものではありません。
彼らの言動の全てが、裏切り行為に見えてしまっても仕方がないでしょうね。
仲間を見る目が違ってしまいました。
監視対象者の動きが確認されました。
で、ギョンソクとドンウクにそちらに向かわせたのですが、突然連絡が途絶えてしまったのです。
ジヒョクが現場に向かって見たのは、リ副部長の死体とその傍に立つドンウクの姿。
俺は殺していないと、狼狽えて話すドンウク。
そこに、現地中国の警察がやって来たのが分かったので、ジヒョクはドンウクを先に逃がし、自分もすぐ後を追ったのです。
アジトに戻ると、ギョンソクとドンウクがお互いに銃を突き付けて睨み合っていました。
あの状況では、ギョンソクが裏切り者のようにも見えます。
ギョンソクは、ドンウクを必死に宥めようとしていました。一緒に逃げよう、奴らが来ると言って。
でも次の瞬間、ドンウクがギョンソクを撃っちゃった
激高したジヒョクはドンウクに銃口を向けました。ドンウクは、全て説明すると言いました。
「撃たなきゃやられてしまってた。国家情報院の内部に私的組織があるんです。ギョンソクはそこの指示を受けていた。まだ分かりませんか?こいつは、リの亡命を企画した奴らの一味です。」
その時、ドンウクの携帯が鳴りました。
取ろうとしたドンウクに、ジヒョクは動くなと言いました。
ジヒョクは、ドンウクの言葉が信じられませんでした。
だったら撃てばいい・・・とドンウクが絶望したように言った次の瞬間、ドンウクの表情が変わりました。
突然、ジヒョクに向かって銃を放ったのです。
弾は、ジヒョクの頬を掠めました。
ジヒョクは、反射的にドンウクを撃ってしまったのです。
ドンウクが撃ったのは、ジヒョクの後ろに忍び寄っていた男でした。
後で分かったのですが、ドンウクに掛かって来た電話は、妻からでした。女の子を出産したと言う連絡だったのです。娘の誕生日が、夫の命日となってしまったというわけです。
ジヒョクは、疑心に飲み込まれてしまった自分にショックを受けました。
仲間を殺してしまった罪悪感と任務を遂行できなかった失望に押しつぶされそうになりました。
こんな悲劇を起こしたにもかかわらず、内部のスパイを捕まえる事も出来なかった自分を責めました。
失踪したジヒョクは、絶望的な苦しみの中、スパイへの復讐だけを考えて生きました。
その過程で、忘れていたもう一つの記憶を思い出したのです。
昔幼い頃、強盗に襲われ、母を殺された後、羽交い絞めになった父は、ジヒョクに撃てと言いました。
そうしなければ、死んでしまうと。
ジヒョクは引き金を引きました。
父は死んでしまいました。強盗は捕まった逃走した
ジヒョクが行き着いたのは、自分の記憶を消すということ。そうして今の自分を殺そうと。
記憶を失くしたまま、国家情報院に復帰し、裏切り者を捜しだし、復讐しようと決心したのです。
「お前は復讐のために生まれ変わった。目の前に裏切り者がいるなら、ためらうな。記憶の中に沈んでいる暗闇、怒り、復讐心、挫折感、絶望感、全てをかき立てて殺すんだ。決して止まるな。」
動画の中のジヒョクの言葉は、その場にいる全員の心に沁みわたりました。おそらく、その感情を理解できるからでしょう、同じ要員として。
ジヒョクはその場にいる要員を倒し、イ次長に銃を向けました。
ジェイがイ次長の前に立ちはだかりました。
殺人者にしてはいけないと、ジェイは必死でした。
結局、ジヒョクは逮捕されました。
パン院長やカン局長は、がっくりしたようです。
結局、イ次長を潰すことは出来ませんでしたから。
ジヒョクは何も話しません。うつろな目をして座っているだけです。
ジェイが会いに行きました。
先輩を信じています・・・と、ジェイ。
「先輩の同僚を殺したのは、目的のために先輩と同僚たちを道具に使った上の人間です。先輩ではありません。先輩は記憶を消してまで復讐するために戻った。でも私の前にいるのは、その人ではありません。私は目の前にいる先輩に話しています。」
俺自身自分を信じられないのに、何故信じる?と、ジヒョク。
「同僚じゃないですか。」
その瞬間、ジヒョクの目から涙がこぼれました。
イ次長が作った部署・・・『アルゴス』は、既に跡形もなく撤収されていました。
ジェイの証言で、ハチーム長が向かいましたが、もう何の証拠も掴むことは出来ませんでした。
プラネットの研究室も同様で、大学教授も既に海外に逃亡してしまっていました。
イ次長がジヒョクに厳しい処分を下そうとしたのを、カン局長とハチーム長が必死に止めました。
イ次長が出した交換条件を飲むしか、方法はありませんでした。
ジヒョクを釈放する代わりに、ト次長の後任には、イ次長派のソ次長を据えるということです。
カン局長は、全てをジヒョクに打ち明け、改めて協力を求めました。
イ次長を倒すため。
カン局長はジヒョクの両親の事件の真相を話しました。
父を殺したのはジヒョクではありませんでした。ジヒョクの撃った弾は天井に当たっていて、別の拳銃から撃たれた弾によって、父は亡くなったと分かったのです。
別の誰かがそこにいたんだ・・・と、カン局長。
「記憶は不完全だ。1年前の件も、お前の記憶は全体の一部かもしれない。」
と、カン局長は言いました。
ト次長の話で、やはりドンウクには任務の前にト次長から個別に指示が出されていたと分かりました。
ギョンソクが、サンム会に入っていると知ったト次長は、ドンウクに見張らせていたのです。
リ副部長を殺したのは、ギョンソクだと思う・・・とト次長は言いました。
そして、ドンソクにギョンソクの射殺許可を出したと。
そうしなければ、イ次長が送り込んだ手下によってジヒョクもドンウクも殺されてしまっていただろうからと。
あれ?この時ドンウクに撃たれたのは、チャン・チョヌ その後もチャン・チョヌは生きていたんだから・・・。あれ
何か、また別の事実が隠れて良そうですね、この一件には。
本当に、誰も信じられない感じです。
ジヒョクは、カン局長、ハチーム長、ジェイと協力して事を進める事にしました。
ここに加わったのが、チョン局長。
イマイチ信用できないわ・・・と思ったら、案外良い仕事をしましたよ。
イ次長のスパイのフリをして、ジヒョクたちのチームに合流し、あれこれと情報をイ次長に流していたんですが。
本当のところは、ジヒョクたちのスパイとしてイ次長の傍に戻ったということなんです。
ややこしい・・・。
ターゲットはプラネットのシン会長。
イ次長の悪事の全ての証拠や情報を握っているからです。
固い絆でお互いを守り合ってると思い込んでいたシン会長ですが、単に都合よく利用されただけで、何か事が起こったら、あっさりと切られてしまう立場に過ぎないと思い知らされたのです。
シン会長は、カン局長たちに悪事の膨大な証拠を提出しました。
イ次長、逮捕されました。
ジヒョクは面会に行き、確認しました。ギョンソクはサンム会員だったのかと。
そうでした。
ジヒョクも、そして恋人関係にあったスヨンも騙されていたのです。
しかし、リ副部長を殺したのは自分ではなく、白謀士だと言いました。ギョンソクが目撃したと。
白謀士の目的は、リ副部長殺害現場で要員が逮捕されることだったと、イ次長は言いました。
中国国内で北朝鮮の高官が韓国の要員によって殺されると言う事件が発生したら、大きな外交問題に発展することは必至。
「白謀士は我々の組織の壊滅を狙ったんだ。」
白謀士はジヒョクの性格を正確に把握していました。だから、ちょっとした疑心を植え付ければ、どう行動するか容易に想像が出来たようです。
全て、操られていたってことですね。
ジヒョクは愕然としました。
ジヒョクがイ次長の部屋を出た直後、イ次長が殺されてしまいました。
自殺に見せかけて。
しかし、手を下したのは、白謀士でした。
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