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ソン・ハヨン=キム・ナムギルssiは、東部警察署の強力班の刑事。
決して派手な動きをするわけではなく、被害者の事を第一に考えて事件に真摯に向き合っていました。そのせいで、周囲からは煙たがられる事も多いようで、東部警察署への異動も、前任地で何か上司の機嫌を損ねるか、意見の違いがあったせいのようです。
なかなか同僚たちには、理解してもらえないようですね。
1990年代後半、“赤い帽子事件”と言う連続婦女暴行事件が起こっていました。
勿論、警察は必死に赤い帽子をかぶっているという犯人を追っていました。巡回や囮作戦も決行していましたが、犯人を捕まえるには至っていませんでした。
警察を混乱させる要因の一つが、模倣犯の出現でした。
ある夜、ハヨンが捕まえたのも、模倣犯でした。
ある日、また女性が襲われる事件が発生。
ファヨンと言う女性で、自宅で全裸の状態で発見されました。しかし、性暴力を受けていませんでした。
犯人はすぐに捕まりました。
恋人が事件直前に彼女を訪ねて来ていたのが分かったのです。ギフンと言うその青年は、暴力事件の前科がありましたが、今は地道に屋台をやっていました。
捕まった時から、ギフンは無罪を主張。
確かに、ファヨンを訪ねたし、言い争いもしたけど、殺してなんかいないと言いました。
しかし、アリバイはありません。それに、ファヨンが妊娠していたことも知りませんでした。
ギフンはハヨンの高校の同級生でした。
が、親しい関係ではなかったようです。
ハヨンは、ギフンの主張、現場の状況、被害者の行動等から、どうしてもギフンが犯人とは思えません。
それは知り合いだからと言う理由ではなく、公平に物事を見つめ、判断した結果でした。
ハヨンは事件現場に来ると、まず被害者家族を捜します。
その悲しみや苦しみを自分事のように思い、寄り添う感じです。
それが同僚の気分を逆撫でするようですね。
この時も、ファヨンの第一発見者となってしまった母親が入院する病院に見舞いに行ったのは、ハヨンだけでした。
強力班のパク班長は、ギフンが犯人だと思い込み、無実の主張を繰り返すギフンに暴力を振るって、自白を強要。
それを止めようとしたハヨンの意見など、全く耳に入りません。
それどころか、同時間帯に現場近くで赤い帽子の人物が目撃されていた事実から、赤い帽子じゃないかと言う疑いまでかけました。
ハヨンは、必死に事件の真相を探ろうと、一人で捜査を続けました。
その結果、周辺の住宅の玄関に暗号のような数字が書かれている事に気づいたのです。それは、その家の家族構成を記したものでした。
犯人が書いたものだとハヨンは思いました。
家族構成を知った上で、女性と子供だけの家に侵入していると。
それが出来るのは、宅配業者だと。
クク・ヨンス=チン・ソンギュssiは鑑識係長。
ずっと機動捜査隊のホ隊長に科学捜査チームの設立を要求していました。
が、プロファイラーと言うモノがいかに重要か、いくら説いても誰も理解してくれません。
その必要性を全く理解してもらえないのです。
いずれ韓国にも無慈悲な奴らが現れる。だから、我々は備えるべきなんだと、声を大にして訴えても、無理でした。
ヨンスは、ハヨンこそが、プロファイラーに適していると思っています。
ある日、とうとう“赤い帽子事件”の犯人が逮捕されました。自白もしました。
同じタイミングで、ギフンが自白してしまいました。おそらく、一時の気の迷いからでしょう。
それを聞いた“赤い帽子事件”の犯人が呟きました。
「奴は犯人じゃない。」
それを耳にしたのは、ハヨンだけでした。
ハヨンも、ギフンの目は犯人の目じゃないと感じていました。しかし、効果的な無実を証明する証拠がありません。
行き詰ったハヨンは、ヨンスに連絡しました。
一緒に現場を再度検証してもらいました。何か見落としがあるのではないかと。
そこで、何者かの指紋を発見したのです。隠れていたかのような場所にありました。
第三者の指紋です。
パク班長たちは、焦りました。万が一、その指紋が真犯人を指すモノだったら、大失態です。自白の強要も目撃されていますし。
ところが、この時、事態はパク班長に味方しました。
指紋の主を特定することが出来なかったのです。
結局、ギフンは恋人を殺害した犯人として確定してしまったのです。懲役12年を宣告されました。
たくさんの疑問がハヨンの中に残ったままでした。
ヨンスは、そんなハヨンに、プロファイラーの資質があると言いました。
また、女性が殺されました。
ファヨンの時と同じような状況でした。
犯人は、中華料理店で働く男のようです。赤い帽子をかぶっていますが・・・。真犯人?模倣犯?
ハヨンは人よりずっと感受性に優れていました。それは幼い頃からでした。
感情を露わにしないハヨンを心配した母は、専門医にハヨンを診察してもらいました。
医師は、母に言いました。ハヨンは感情が乏しいのではなく、豊か過ぎるんだ・・・と。
相手の内面を深く覗いているんだと。