宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

シリア・シャイラート空港に発射させたトマホーク59発はトランプ大統領が北朝鮮に立ち向かう号砲

2017年04月08日 10時02分01秒 | 軍事外交
 シリア空軍が4日、国内の反抗勢力に対して化学兵器爆弾を投下したことは、日本ではニュースにもならなかった。発表されていないがサリンらしい。トランプ大統領は直ちにシリアのアサド大統領がレッドラインだけではなく、多くの一線を越えたと非難した。

 そして、駆逐艦(イージス艦)から最初のトマホークが発射されたのは、トランプと習近平の第一回目の会談が終わる前だった。その後、15分おきに合計59発のトマホークがシリアに向けて放たれた。

 ロシアによると23発が空港に着弾、36発は行方不明としている。イギリスBBCはアメリカの駆逐艦ポーターとロスの2隻から狙ったのはシャイラート空軍基地の機能を破壊するためのピンポイント攻撃だったと伝えている。

 その後、アメリカはミサイル59発が全部命中したと発表した。確かにジェット機を格納するかまぼこ型・コンクリート屋根の中央に穴が開いている。凄い精度だ。駆逐艦2隻で59発もトマホークを打ち、艦内にはまだミサイルを残しているのだからこれも凄い。

 重要なのはこの発射のタイミングだ。トランプはビジネスマンであり経営者だから、本来は大切な国のトップを歓迎する場面ではこのような過激な行動は避ける。2回目の会談が行われる前がベストだった。そして、会談の合間にアサド大統領を非難するメッセージを発している。

 トランプが習近平を迎えた時、笑顔を見せながらも表情が厳しく硬かった。会談の前「習近平は何もお土産を持ってこなかった」と発言したので習近平の消極性に怒っているのかと思った。それも有ったが、自分の命令でシリアにミサイルを撃ち込む軍事行動前の緊張だったのだろう。

 恐らく、トランプは習近平が手ぶらで来ることは事前に入手した情報で予想していた。そこで、ロシアの反発を招く攻撃を承知の上で、突如敢行し自らの実行力を見せつけ、習近平に2回目の会談で北朝鮮対応を迫ったのだ。習近平に宿題を出した。

 これで、少なくともトランプが中国へ行き習近平に会うまでは、北朝鮮へ軍事攻撃しないことが分かった。北朝鮮に対して何らかのアクションが具体的に開始されるのは習近平が再び消極的な態度を示した後だ。

 習近平は中国こそ世界の中心と考えているから、甘い期待は出来ない。しかし、トランプは一流の経営者だから、一度公に口にしたことはやり遂げるだろう。最も遅れてもこの4年間のうちには北朝鮮問題を片付けようと必ず手を打つ。 

 既に、北朝鮮に近い海域でアメリカの航空母艦2隻や多くの艦艇が展開している。元々、2隻の展開は中国の南沙諸島の基地化対策だったが、これまでにない状態である。北朝鮮のミサイルに対応し、かつ北朝鮮に圧力をかけようとしているのだ。

トランプ大統領はアメリカと日本の発展にとって必要「暴」 北朝鮮への軍事展開は近い

2017年04月04日 17時10分34秒 | 軍事外交
 前も書いたが、オバマ大統領は真面目で優秀だったものの優しすぎ、中国に相当食い込まれた。
トランプ大統領は今度の習近平との会談では
①中国が北朝鮮の核ミサイルをどう抑制するのか、
②南沙諸島の軍事設備を撤収するのか
・・をテーマにして必ず聞くだろう。

 北朝鮮は中国にとって美味しすぎる勝利の方程式。オバマ大統領他のアメリカ大統領をかしこまらせる道具として重宝していた。中国にとって北朝鮮が暴れるほど都合が良い。

 中国は為替を勝手に操作して輸出を増やし、豊富な資金で軍事力を拡大してきた。戦闘機のノウハウなどは殆どアメリカの情報ハッキングんで得た。台湾系アメリカ人がステルス戦闘機のノウハウを中国に盗まれたと言っていた。



 トランプ大統領がアメリカファーストの姿勢を目指すなら、北朝鮮問題は一刻も早く手を打ちたい。今回の習近平との会談では中国がどれだけ本気で上記のテーマに取り組むかを見極める。習近平中国を尊敬するという言葉には期待感が含まれる。

 中国がやらないならアメリカがやるというのは本気だ。本来はオバマ大統領が就任した頃の時期で何とかしたかった。もし、中国が効果的な対策出来るとしたら完全な経済封鎖、中国にとっては厳しい。中国が良い返事をしない場合に備えて、アメリカは着々と計画を練っている。

 そのメニューの中には、当然、金 正恩の暗殺、およびサイル基地や核施設、軍事工場などのスポット破壊が含まれる。最初の動きはイージス艦などを多数北朝鮮海域に差し向け挑発となる。同時にミサイルが発射された場合に備える。

 北朝鮮が挑発されて何らかの軍事的行動に出た時が、進軍ラッパになる。いくらトランプ大統領でも一方的に暗殺や破壊行為は出来ない。相手にきっかけを作らせることが大切。その時、日本に何の影響が無いなんて甘い観測は出来ない。

錦織圭のコーチは全員首だね 無理な状態でマイアミオープンに出させて敗退 7位に陥落

2017年04月02日 21時03分43秒 | 軍事外交
 錦織圭が毎年怪我や故障に苦しんでいることは、チャンコーチも十分分かっているはずだが、無理して出場するのを引き留めもせず、世界中でテレビ放映する前で、無残な姿を晒すことになった。選手生命を縮めるかもしれない。

 錦織にとって休むことも重要な練習と僕は思う。筋肉の疲労が回復しきっていないのに、無理を重ねるから、常に故障しており、筋肉もつかない。これじゃ何時まで経っても世界一にはなれない。

 錦織圭か関係者が読んでいるなら、筋肉をつける運動を勧める。テニスに必要な筋肉だけでなく、他の周りの筋肉を鍛え、筋肉量を増やすべきだ。それで、周りの他の筋肉が支えてくれる。タフで怪我しにくい体になれるのだ。

 バーベルを上げるも良し、水泳も良し、タイヤを引っ張って歩き、腹筋や懸垂も良いのではないか。とにかく今のままでは来年も同じ状況だろう。世界一になりたかったら、10位以下に落ちてもいいから、きちんと体を整備すべきだろうね。

 個人的な話だが、僕はなんかの拍子に夜中に起きる癖がついてしまって、二度寝するためにちょっとした運動をするようになった。この運動も含めて筋肉が付き、バッティングにも好影響が出た。パワフルバッティング向きの身体になった。

 海外ブランドのLLのシャツが少しタイトだなと思い始めたら、胸囲が106cm以上になっていた。国内のLLシャツだと余裕が無い。

 最近気が付いたのはバッティングの30分から1時間前に、ナッツなどを食べると力が衰えない。僕は昼飯は果物なので、連続で200球以上打つと腕のエネルギーが切れていたのだ。ハイになるにはコーヒーが良いが、ここぞという時のエネルギーは炭水化物か。

 バナナは消化を良くするもので、胃腸の食べ物を消化させてエネルギーを得るためにテニス選手はベンチに座るとよく食べている。僕は出かける前のアーモンドなどのナッツがちょうどよい。

日本の大学を卒業しても実力はつかない 出来の悪いロボットを大量生産してどうするのか

2017年03月24日 18時37分15秒 | 軍事外交
 今でも、学力は大学入試時がピークで、卒業するころには忘却の彼方。更に昔より卒業条件は甘くなっているから、大卒のレベルは惨憺たるものだ。僕はジジイの年齢なのに現役だから、日本の大卒のお粗末さは良く分かる。

 全学長に申しあげたいのは、安直に単位を出すなという事。分かり易い例で、理系と文系の共通の英語に於いて、聞き取りも出来ない、話す事も出来ない学生に何で単位を与えるんだ。安直な安売りは大学の権威を著しく貶め、日本の未来をどぶに捨てるようなものだ。

 僕も単位を返納しろ?そりゃ―そうだね。ごもっとも。

 学長になったら、あるいは教授になったら、有るべき日本の未来を描き、その実現のためにどのような大学教育が必要で、そのために大学教官は足らざる能力をどのように身に付け、どのようなカリキュラムを組むか真剣に考え、実行する必要がある。

 卒業生の追跡調査も重要だ。サンプリングして、大学の教育内容とその後の社会での活躍状況を調べ(日本の発展にどの程度貢献できたか)、常に反省しながら改善して行かなければならない。恐らく、現在は殆ど追跡調査が出来ていない。

 企業も実力のある卒業生の要望を出さないのはおかしい。上場企業の社長は雇われが多く、大学教育を真剣には考えていない。その証拠に、新卒を取りたがる。総じて頭がおかしい。まともに考えれば、実力ある人材をヘッドハンティングすべきだ。

 そうは言っても、実力とは何なのか知らない経営者が多いから無理もないが。経営者は自分好みの色に染まるうぶな社員が欲しいんだね。気持ち悪いね。

戦艦大和の雄姿や船内の状況がCGで鮮やかに蘇った

2017年03月15日 11時48分52秒 | 軍事外交
 戦時中、呉市では戦艦大和の製造中、高い高い塀を建設して、山の上からも覗けないようにしていたと祖母がかつて語っていた。世界最大の戦艦だった。浮沈艦と言われたが残念ながら、実質的な戦闘には加わらず、沈められてしまった。

 ゲームソフト研究者の方からその鮮明な映像をCGで再生してあるとの情報が有り、皆様にもご紹介したい。

ジャンプ1:こちらからはクリックでジャンプ!をクリック
こちらからはクリックでジャンプ!

ジャンプ2:下記URLをコピーし最上段のURL窓に張り付けジャンプさせる。
 http://madewithunity.jp/games/

 次に、unityホームページに飛んだら、最初の画面は助けてタコさんの漫画?、上から4番目ぐらいに有るVR戦艦大和(写真バナー)の上でクリックして頂きたい。三角ボタンを押すと動画が動く。鮮やかで驚く。まるで自分が当時の大和に乗り込んだような感覚になる。

 悪質なリンクは有りませんが、あくまで紹介だけで、何か有った場合の責任は負いません。


トランプ大統領はロシアに弱みを握られている 脅迫外交の影響が出て来るか

2017年03月10日 17時55分10秒 | 軍事外交
 先の米大統領選挙中、トランプ一族のビルにはロシア諜報機関が提供したサーバーが設置され、米諜報機関高官が懸念を表明していたというから、トランプ氏とロシアがただならぬ仲であったことは推察できる。

 更にロシアは、トランプ氏が以前、モスクワのホテルに滞在した際の秘密情報を握っているらしい。トランプ氏はロシアの娼婦を集めベッドの上に放尿させ、ロシアはその証拠を握っていると伝えられている。

 こんな事を書くこと自体、僕も躊躇する(ただ、僕はいつも書いているように事実が大切で、重要な情報は開示する必要がある)。世界的に権威ある雑誌が書いているのだから、世界中で読んだ人達には周知の事実になっている。

 トランプ大統領の支持者たちは熱狂的で、ロシアで娼婦たちと遊んだことぐらいでは男らしいと問題にしないが、もし、放尿させた事実が明確になれば、支持率の大きな低下を招くと予想されている。

 それが事実であるなら、トランプ大統領は早めにシャカリキに実績を上げておかなければならない。一方、トランプ大統領がロシアに脅かされ、また、その事をマスコミに暴露されるのは大変な事態を招く。心配するのはこれらが世界情勢や日本の行く末に悪影響を及ぼす事だ。

 

北朝鮮の危ない火遊び いつの日か必ずアメリカは北朝鮮を爆撃する

2017年03月06日 16時33分24秒 | 軍事外交
 トランプ大統領の登場については世界中から非難の嵐が巻き起こっており、トランプ大統領自身もその風圧を感じていることだろう。しかし、ある意味でアメリカと日本にとってはまたとないチャンスに恵まれたと思う。

 オバマ大統領は確かに、紳士で、まじめで、優秀だった。しかし、黒人の優しさからか、中国や北朝鮮の横暴を許してきた。これが両国を増長させ、中国はフィリピンは支配してきた南沙諸島に軍事基地を建設することになった。

 僕はこの夏から日本軍の戦争史などをかれこれ20冊ぐらいか読んできた。いかに我々が誤った情報を知らされていたかを知ることになった、と同時にアングロサクソンの野蛮性・残虐性について認識できた。

 特にアメリカ人の一部は女性子供の頭上に平気で原爆を投下し、炸裂させるような異常な連中だ。そのようなDNAはアメリカには増殖されている。一方で、日本の最も勇敢だった兵士達は戦争の初期に命を散らし、日本には病弱な人、臆病な人が残ったから国全体が女性化している。

 トランプは核戦力の拡大を図る。これは中国や北朝鮮への意思表示であり、両国を核ミサイルで攻撃する可能性が増大するよと脅しているのである。多分、中国も北朝鮮も甘く見ているから、特に北朝鮮のチキンレースは大きな失敗に至る。

 僕がトランプだったら、すでに軍部に対して、金 正恩(キム・ジョンウン)の居場所、行動範囲、ミサイル工場、研究施設、ミサイル格納場所についてアタックできるよう正確な情報収集と攻撃計画を指示している。

 何故なら、アメリカに届く強力なICBMが完成すれば、必ず北朝鮮はアメリカを脅し、何かの間違いでミサイル発射ボタンを押しかねない。その前に、叩いておく必要が有る。僕はアメリカはやるんじゃないかと思う。

 何故なら、北朝鮮の体制を崩壊させミサイル関連設備を破壊すれば、「中国が北朝鮮を利用し、経済条件を有利にし、軍事力を増強し、アメリカを凌駕することによって中国が世界を支配する」というシナリオも崩れるからだ。

拉致家族の往来外交が北朝鮮の暴走を抑制出来た 金正男暗殺+VXガスで今思う事

2017年02月28日 13時24分17秒 | 軍事外交
 毎日、テレビでは北朝鮮による金 正男氏(キムジャンナム)のVX殺害報道が盛況だ。相次ぐ、日本海へのミサイル発射など、北朝鮮は次第に「今そこにある現実的な脅威」になり始めている。トランプ大統領が核保有数を増やしたところでこの暴走が止まるはずもない。以前、悔やまれることが有った。

 小泉政権の時に北朝鮮から一時帰国した拉致家族を返さない事に決めた。当時、日本中が良くやったと沸き返った。アメリカ側の意見であったとか、今の安倍首相が主張したとか言われている。確かに一つの前進ではあった。

 しかし、当時から僕はこれが非常に惜しかったと思っている。一度チャンネルは開いたのである。これは小泉首相しかできない事だった。しかし、自ら奇跡的に開いたドアを閉じてしまった。北朝鮮は二度と日本とは交渉しないだろう。

 今の北朝鮮最高指導者金 正恩(キム・ジョンウン)の父 金正日(キム・ジョンイル)は金一族の繁栄と北朝鮮の経済立て直しを図りたかったと思われる。そこで、日本を利用し、まずは経済交流を図り、アメリカへの交渉ルートを作りたかったのだろう。

 もし、拉致家族を何度も往来させる事が出来たら、拉致家族には忍耐が求められたが北朝鮮側の要望を取り入れながら、核開発を抑制する方向に進められる可能性が有った。少しでも解決に向かう道筋が具体化するなら、経済援助も惜しむ必要はなかった。

 日本人は北朝鮮をまるで理性の無い犯罪者のように思っているが、日本も戦争中は散々迷惑をかけている。そのことを忘れてはいけない。北朝鮮に重大な非が有ったとしても、相手の論理も十分理解しなければならない。

 僕は落としどころとして、金家族をアメリカに永住させる方法もあり得たと思う。そのような交渉が展開できれば日本は朝鮮問題を平和的に解決する表舞台に立てた。世界の尊敬を集めただろう。拉致家族の往復による交渉が継続されたなら、少なくとも過激化が加速する事はなかっただろう。

 チャンネルが開いていれば、行方安否者の情報も更に引き出せたし、往復する拉致家族を増やし、一部から日本に永住も実現できる可能性はあった。

 北朝鮮との交流がなくなった今は、日本として打つ手が無くなった。北朝鮮の暴走はさらに拡大し、アメリカを挑発し、日本にとっても世界にとっても核や有毒ガスのリスクは著しく増大するのみである。この傾向を喜ぶのは中国だけだろう。

そもそも日英同盟が締結された発端は薩摩藩が世界一の英艦隊に互角以上で戦ったから

2017年02月27日 21時54分02秒 | 軍事外交
 当時、イギリスは世界一の大英帝国で鼻息荒く、日本は植民地対象の有色人種が住む小国だった。日英同盟が締結される最初のきっかけの一つが薩英戦争だったみたいなんだね。生麦事件に対する賠償を求めて世界一のイギリス海軍が鹿児島に来た。

 脅してやろうと、イギリスは艦隊を引き連れて来た。ところが丁度、薩摩藩の大砲の弾が届く位置にイギリス戦艦が来たため運よく撃沈や大破に至る。一方、海が荒れていたことが幸いして薩摩側の被害は最小に留まる。信じられない歴史が開いた。それまで白人は有色人種との戦いでは無敵だった。

 何と、イギリス軍は上陸せずに引き上げてしまった。その後の交渉(生麦事件の後始末)で薩摩側が一歩も引かぬ姿勢を取り、イギリス側はほとほと感心し信頼した模様。当時、幕府側は当時腰が抜けていた。

 その後、北京の55日で有名になった義和団の事件が起き、11か国の外国人居留区(日本人も住んでいた)が包囲される。欧米各国がその鎮圧のための戦いで略奪を繰り返したのに対して、日本軍は極めて紳士的に振る舞い関係国の尊敬を得た。

 これらの出来事やイギリスと日本の利害が一致した事も有り、日英同盟は1902年1月30日から3回結ばれる。それにしても、イギリスがよくぞ同盟を結んでくれたと感心する。日本人が反対の立場だったらどうだったかな。

 残念ながら日英同盟はアメリカと中国の工作で破棄される。これは日本にとって非常に痛かった。太平洋戦争に至るルートを作ってしまった。実はイギリスにとっても同様に痛かった。日本を良く知るイギリス人記者が、破棄されるまでの21年間がイギリスにとってもっとも繁栄した良い時代だったと言っている。

 開戦後、日本軍はプリンスオブウエールズ、レパレスを沈め、シンガポールの要塞も破った。イギリスから見て日本は信じられないぐらい強く、一瞬にして植民地を失い、奈落の底に落ちたのであった。東京裁判は日本が欧米の植民地を開放してしまったことに対する恨みでリンチだったんだ。

小村寿太郎と山本五十六という日本を代表する教科書エリートが過った大きすぎる判断ミス

2017年02月26日 17時14分10秒 | 軍事外交
 小村寿太郎は剃刀と呼ばれ、相当の頭脳を持った切れ者だったようだ。大学南校(今の東京大学)に入学、ハーバード大学で法律を学んでいる。山本五十六は超難関の海軍兵学校を2番で卒業しており(上位者は悉く大将以上になっている)こちらも際立った秀才であったことは間違いない。

 小村寿太郎が外相としてロシアとのポーツマス条約を締結し帰国すると、政府がアメリカの鉄道王ハリマンとの間に満州鉄道との間に共同開発契約の覚書を交わしていた。小村寿太郎は尊い犠牲で獲得した満州鉄道を少しでも渡してなるものかと激怒し体を張って破棄させた。

 元老伊藤博文ら(明治維新を成功させた実力者達)の判断に逆らった。日本人の心情的には小村寿太郎を支持する意見が多い。僕の母方の祖父も満州鉄道社員だったので分からんことはない。しかしハリマンとの満州鉄道共同開発は日本にとってこれ以上望むべくもないチャンスだったと思う。

 実は戦後、似たような状況が起きて日本の運命を決定付けた。1980年代からのバブル景気時に日本はアメリカの経済に挑戦し、追い越そうとしていた。日本人は知らないが、当時、アメリカにとって日本は対峙するソビエト以上に頭が痛かった。

《日米同盟に頼り、防衛の負担が無い余裕をもって日本は経済でアメリカを打ち負かせようとしているように見えた。一方、アメリカでは経済で日本が世界一になっても良いとの考えも有った。しかし、日本が排他的に自分達だけ富を独占する動きだった事から、アメリカはバブルを破裂させた上で世界の工場を日本から中国に移す。日本経済が長期停滞し今に至っている事はご存知の通り》

 当時、強大国ロシアは淡々と満州を狙っていた。日本は日露戦争には勝ったが、そこには山のような血のにじむ努力・発明・工夫、そして戦争債券を買ってくれた英・米の後押しが有った。奇跡の奇跡で一瞬、運命の女神が微笑んだものだった。知識型の超エリートは勝利を単なる知識としてとらえた。ハリマン自身も債券を買ってくれた本人だった。

 ハリマンの落胆ぶりは激しく(ハリマンはヨーロッパに通じる鉄道を建設したかった)、この頃からアメリカは決定的な日本憎しの方向に転換する。アメリカは満州と中国の区別が出来ず、中国の権益獲得を日本が妨害していると判断した。

 そもそも日露戦争の終結は、中立的な立場の強大国アメリカを仲裁役に立てたものだった。仲裁は戦争の当事国以上の力が無かったら出来るもんじゃない。例えば目の前で起きた殴り合いをあなたが止めようと思ったら、あなたが圧倒的に強くない限りぶん殴られて気絶するのがおちだ。

 アメリカと共同で満州鉄道開発を組めば、ロシアは満州およびその先の朝鮮や日本には一切手が出せない。莫大な資金も出してくれる。アメリカ人と一緒にヨーロッパまで旅すりゃー良かった。日米軍事同盟も出来た可能性は十分ある。

 この後、アメリカの強硬な働きかけで日英同盟が破棄される。この日英同盟の終結が実に痛すぎた。昭和に入ってスーパーエリートの軍事官僚が勝算のないアメリカとの戦争を企て、仲裁国も無く、落としどころも無く、出口の無い無謀な戦争に走ってしまった。

 明治時代のリーダーが優れていたのではないかとの漠然とした思いは有ったが、実際書籍で調べると予想以上に、それは凄かった。大きかったのは当時、武士が存在したという事だ。自分を投げ打ってでも日本を守るという気概や理念を持った武士が全国に健在だった。

 その一人が東郷平八郎で、バルチック艦隊に対し、自身は先頭の旗艦三笠のブリッジから離れず、T字ターンで世界一のバルチック艦隊を打ち破ったのだ。最高責任者が銃弾の飛び交う最前面にいる。部下が燃えないはずはない。だから第二次世界大戦のアメリカ司令長官・ニミッツが東郷を尊敬してやまなかった。

 これに対して、ハワイ攻撃を南雲中将に負かせ、自分は瀬戸内海の柱島でゲームをやっていた司令長官山本五十六とは180度ぐらい違う。ミッドウェイ海戦時も500kmぐらい離れたトラック島に戦艦大和を浮か、高級ホテル並みの豪華サービス部屋で部下とゲームしている。

 しかも、高性能通信機を備えたヤマトでは敵艦の通信を傍受し敵艦の位置も分かっていたが、それを南雲艦隊には伝えていない。伝えれば状況が大きく変わり得た。通信するとヤマトの位置を敵に知られるのを恐れた可能性が高い。自らの絶対安全を確保している。 

 僕は先の戦争が侵略戦争だとは思っていない。日本を守る自己防衛の戦いだった。その事は後にマッカーサーも議会で証言している。侵略していたのは欧米であり、日本軍の働きで、欧米はアジアの植民地を一気に失った。日本は白人による植民地体制を終焉させたのだ。ただ、日本の戦いは余りにも稚拙過ぎた。

 軍事官僚・山本の最も重大な罪は、ミッドウェイの大敗を大勝利と大嘘をつき、情報管制を徹底したことだ。都合の悪い部下は死ぬよう危険地域へ送り込んだ。ミッドウェイ大勝で、陸軍との地位が逆転し、戦争は海軍主導となり、誰も山本の暴走を止められなくなる。

 もし、ミッドウェイでの大敗を認めて、戦争を止めていたら日本の死者は1万人で済んでいたという話だ。山本が率いた海軍は戦争を暴走させ、公式の記録で日本人は310万人が亡くなっている。戦後亡くなった人も加えると500万人と報告されている。