今でも、政府首脳が何かにつけて日本は世界第2位の経済大国と発言する。恥ずかしい。中国やインドが台頭し、日本に戦略が存在しない状態で、この世界第2位は僅かな期間の虚しい響きだ。世界第2位という言葉には政府首脳や官僚トップが、努力しない責任を果たさないとの、言い訳の意味が含まれている。あるいは税金ばらまき時の決まり文句かもしれない。
日本人は目を覚まし、実は発展途上国であることを自覚すべきだ。バブルの時でも、日本国民は世界第2位の経済大国にふさわしい、質の高い生活を満喫していたわけではない。ようやく社会問題になりつつある、学級のいじめ問題などは、隠し続けていた事実が表に出ただけの話で、改革や戦略を伴わない経済規模の発展が、日本社会のあらゆるところに対して程度の差はあれ、問題や歪をもたらしていた。基本に戻って、実直に前進すべきだ。
今、経済が僅かながら成長軌道を描き始めた中で、日本のあらゆる組織の体制、関係、ルールなどを見直すべきだ。まずは身近なところからの改善・改革を実行することがやがては真の発展をもたらすことになる。戦略の第一歩は事実を知るところから始まる。
