日経平均やTOPIXの先物、FXなどは今や世界のAIが激しい競争を繰り広げる世界だ。ヘッジファンドなどはタイムロスを減らすため証券会社にサーバーを置き、取引も1秒1000回などなかなか素人が手操作で立ち向かうことが困難になっている。個人トレーダーもパソコンを利用した自動取引が求められているのだ。
昔、ひまわり証券がTOPIX先物の自動トレードシステムを運用していて、国内のトレーダーがこぞって利用していた。優れたシステムでサポートも良かった。残念ながら、ひまわり証券の二人のユーザーが先物オプションで無限大損失を出し、同社はTOPIX先物から撤退した。今はFXに絞っていると聞く。
その後は、日経平均先物対象にVBAでのトレードシステムを運用していた岡三オンライン証券に一部のトレーダーが移った。当初はVBAを動かすと先物のデータが止まり、トレードにならなかった。その後、フェイスブックに掲示板を作り、改善が図られたが、使いにくいシステムで、データの計算が合わんとか課題が有った。
実は、楽天証券は、オンラインで大証のデータを供給してきた実績がある。このデータ分析により各証券会社のホームページに入って入力したりスイッチを押す自動取引のプロ級ユーザーが存在していた。ただ、データ供給が1秒単位なので、誤差が生じ、何と言っても四本値表を作るのが大変な難物だった。
おまけに、楽天証券が自社のホームページでの自動取引を締め出してきた。僕も、楽天証券のデータを使ったソフトを開発したが、四本値の表作成が難物で泣かされた。データ分析、トレード、四本値作成を一つのループの中で実施するのはかなりハードだった。
今回の、マーケットスピードⅡ RSSの四本値は本格的で、ティックデータ(実際の値動きデータ)を扱い精度の問題無く、安定し、トレーダーの望む機能となっている。実際には、始値、高値などの関数を個別に並べる作業になり、この設定は面倒くさいが、使ってみると、各データの同期がとれており、申し分ない。傑作だね。
難点は楽天がVBAによる使い方までは指導してくれないので、トレードシステムを開発した経験の無い人間にはハードルが高い。然しながら、楽天システムはグレードの高い本格的なものであり、研究する価値はある。世界のAIと勝負できるツールが無料で提供されたのだ。
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