残念ながら、レポートでお伝えした辻康裕(やすひろ)の比例復活はならなかった。本人はがっかりしているかと思ったら、いたって元気。笑顔も健在。37,000票も獲得できたので、広島に住所を構え次のチャンスを目指すことになったようだ。17日は事務所の後片付け、支援者への挨拶などに追われていた。
火曜日は地元テレビが辻やすひろの奮闘ぶりを伝えていた。「こんな貧乏な候補者はいない」などと過激な紹介から始まった。応援者のいる方向に向かってダッシュする姿は印象的である。マスコミ各社の取材者も驚いていた。今回の広島で最も輝いていた衆議院立候補者だったが、残念ながら、大半の有権者は選挙後のレポートでしか見ることが無かった。
選挙はスタートした時点で大勢が決まっており、短い選挙戦でどれだけプラスアルファできるかが勝負というのが私の考えだが、今回もまさしくそんな感じである。中国地区の比例区における維新の会は17.7%で自民党に次ぎ2位。この傾向は全国と共通である。そして、辻やすひろは2区で16.7%(全候補者数に占める割合)、3区の中丸候補は19.4%となっている。
両者の得票数はほぼ同数ながら、辻やすひろは中国ブロック平均に1%足りないが、中丸候補は2%近く上回っている。
比例区で復活するかどうかは、実に3区の同じ維新の会から立候補した中丸氏との勝負になっていた。地元の利が有り、早めに準備を進めていた中丸氏に軍配が上がった。辻やすひろの場合は本当のゼロの状態からスタートした。あまりにも厳しすぎた戦いだった。
辻やすひろが五日市駅で出陣し、遊説をスタートした時点で彼の名前を知っている有権者はゼロに近かった。しかし、選挙戦後半では「あ、辻やすひろだ」との声も聞こえるようになった。名前はかなり浸透した。それが37000票に繋がった。
広島は辻やすひろという魅力的で展開力のある維新の志士を得たわけである。常に笑顔が有り、めげない性格は驚きだ。私も色々な人に出会ったが、彼のような明るい性格でパワーのある人物は知らない。好人物だけに騙されやすいかなと懸念するところはある。大切に育てて行かなければならない。
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