TOPIX、FXなどの自動取引のファンを集めていたひまわり証券が証券業務を中止し、FXのみに限定したのが東日本震災後。ひまわりはイージーランゲイジというドイツで開発したソフト(トレードに特化した専用ソフト)を利用して自動取引するプラットフォームを提供する証券会社で、無料電話と親切な対応、先物や株などの長期の信頼性が高いデータが引き出せるなど最高だった。
ひまわりのシステム関係者は殆どの人を知っていたので、ちょっと寂しい。直後、彼等から聞いた話だが、大震災でオプション取引していた複数の顧客が無限大の損失を出し、個人には限界があり取立出来ず、店仕舞いせざるを得なかったようだ。
私の知っているプロもオプション取引(利益も損失も半端じゃない)していて、彼は幸い儲ける側に回っているが、彼の知人は一夜にして破綻したと言う。
ひまわり証券は自動取引ソフト(有料)を紹介し、一方で、講習会も開催していた。この自動取引ソフトの販売には元々無理が有った。何故なら、利益率の高いソフトが有ったとして、ソフト会社は儲け本位で販売数を増やそうとするが、ソフト使用客が増えれば増えるほど、利益率が下がる。利益率の低下は実はリスクの増大なのだ。
一方で、世界中の金融コンピューターはチャートの「くせ」を分析しており、そのソフトのくせが分かると狙い撃ちされる。
結局のところ、儲かる自動取引ソフトは密かに開発し、完成したら絶対にロジックがオープンにならないよう厳重に管理し、ステルスで運用するしかない。大量に販売するなど、もってのほかだし、詐欺まがいのビジネスになる。販売している自動取引ソフトは、勉強用に買う場合(プログラムが見えるものが良い)を除いてお勧めできない。
日経平均が下がり続ける中、下振れリスクの高い株やファンドに比べて、FXや夜間取引ができるようになった日経先物はまだ可能性がある。何しろFXは、ミセス渡辺(欧米ではFXトレードする日本人主婦を総称してそう言うらしい)が7兆円規模のトレードしているらしい。それでも個人全体の勝率は40%にも届かないのではないかと推測する。
ノーベル賞クラスの開発者を集め、高速コンピュータを駆使し、多くの強みを持つ金融企業(サーバーを取引場の中に設置、手数料が不要など)には勝てないから、個人どうしの僅かな利益の奪い合いになる。ある時は勝っていても、別の時にはごっそり持って行かれることになりかねない。宝くじより大金を得るチャンスは多いが、逆に破産するリスクが有る。
ある大手証券会社の人間が言っていたが、意図的に水準を上げ下げして、個人の制限値を超えさせるらしい。そこで、ロスカットなどにより強制的に手じまいされられ、自動的に大損害が発生する。大方は仕掛けた企業の利益となる。弱肉強食の世界。
前出のプロが言うには、トレードで儲けるには株が良いらしい。株は企業の種類が多いので世界のトレーダーから見えにくいから、ローカルな勝負ができると言う。調査分析して銘柄を選択するらしい。この世界で1億円以上を稼いだ人はほんの一握りで、どのような方法で儲けたかを聞かれるのを極端に嫌うらしい。
また、素人の私が先物についてチャートを見た感じでは、1日に限定した取引ではなかなか利益が出なくなっている。一つはナイトセッションが追加されたことが主因で一つの物語が長くなった。ショートレンジで取引すると、リスクが非常に大きくなった。そうかといって、ポジションを持ち続けると限りなくリスクは拡大する。
現在の東京株式市場の65%前後は外人(金融筋が中心)で全体の25%ぐらいが裁定取引(例えば日経225の株と先物のさやの差で取引。証券会社はリスクゼロで、利益を稼ぐことができる)と見られている。つまり、日本の株式市場は既に日本のものではなく、海外の証券や金融が自分たちの利益を荒稼ぎする場なのだ。
何しろ、魅力もあるが、恐ろしい世界ではあるので、くれぐれもご用心。
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