消しゴムはんこ

去年 J 子との二人展のとき，クッキーを差し入れて下さった消しゴム版画の作家さん (何代か前のジャズ研会長のお友達だそうです) 　田村かおりさんが一日教室をなさるというので参加した．他の生徒さん2人も妙齢の女性．この人数・この受講料では持ち出しだなぁと密かに心配．

僕ひとりどんどん進んでしまったが，出来上がりの「ありがとう」の文字はギタギタで汚らしい．他のお二人はゆっくりとお作りになり，押印してみると書いたように美しい出来であった．やはりジョシにはかなわない．

カッターナイフで彫る流儀もあるとのことだが，もっぱら三角の彫刻刀を使用．トレーシングペーパーの下書きを消しゴムに転写する方法，掘りかすを楊枝で掬い取る方法，ゴミを粘土で取る方法等とても有益．

帰ってから，楽譜にぺたぺた押すはんこを作った．ビブラフォンの音板とマレットと頭文字 A O のつもり．でもこりゃ，はんこというより版画だな．

こちらは先生のお店の消しゴムはんこです．



「授業中あくびしてたら　口がでっかくなっちまった
　居眠りばかりしてたら　目が小さくなっちまった」

これは忌野清志郎が歌った「トランジスタラジオ」の一節．僕の場合はあくびと居眠りだけでなく，自己流消しゴムはんこを作ったり，教科書の欄外にパラパラ漫画を作ったりもしていた．定年したら，こんなことばかりして遊べると思っていたのだが，残念ながら老眼で，細かいことは長続きしない．これが人生というものか．