川上弘美選「精選女性随筆集 石井好子 沢村貞子」文藝春秋 (文春文庫 2024/8)
単行本 精選女性随筆集 第12 巻(2012) の文庫化.図書館で借用.あちこちでおふたりの料理をテーマにする随筆を散読してきたが,まとめて読むのは初めて.
石井好子 第1部 アメリカでの私 / 第2部 パリでの私 / 第3部 母たちのこと
沢村貞子 第1部 下町 / 第2部 震災と投獄 / 第3部 台所から、茶の間から / 第4部 二人で歩んだ幾歳月
と分かれていて,各部に 2-6 編.ただし石井の「アメリカ...」は「思い出のサンフランシスコ」という長尺からの抜粋.
どちらの著者の場合も身の上,石井の第1部・沢村の第2,4部,話が面白かった.
石井は戦後単身渡米・渡仏するがその無鉄砲ぶりが良い.
沢村の投獄については知らなかった...この方にいままで興味がなかったので... 第4部には夫君が登場する.彼は妻の映画は厳しくチェックしていたことが分かるが,こうした随筆は読んだのだろうか ?
石井のシャンソンは昭和時代にテレビで見た (目に入ったという意味) が,押し付けがましい感じが苦手だった.随筆も似たような味わい,でも今となっては懐かしい.
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