Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

安井曾太郎展 @ ふくやま美術館

2014-09-28 08:29:47 | お絵かき
安井・梅原と言えば戦後の一時期日本洋画の両巨頭であった.そのためずっと敬遠していた.でもちゃんと絵を観たらおもしろかった.



この「樹陰」の裸婦群像は夫人をモデルに構成したということだが,体つきは西洋の油彩画みたい.表情は穏やかだ.カタログによれば新婚2年目の作品だった.
それから 7 年後 下の「画室」にも夫人が子供を抱いて登場.画風も夫人も変貌している.



1930 年代から,女性は裸体では胴長短足が目立ち,また裸体・着衣にかかわらず一癖ありげな表情になる.

男性の人物画の方がすなおだ.この「玉虫先生像」は,全身像から勝手にお顔を拡大したが,こういうおじさん,いるよね という感じ.「本多光太郎肖像画」も同じ系列.
しかし晩年の「藤山氏像」などの一連の作品では,こうした漫画力が影をひそめてしまい,つまらない.



月刊誌・文系春秋の表紙も,画家のことばとともにいくつか展示されていた.気楽に描いていたらしい.
下のは 1955 年 10 月号の「少女と犬」だが,少女にも犬にも精彩が感じられず,西郷さんの銅像を描いたみたい.素人には手抜きに見えてしまう.展覧会の他の絵とくらべるとなおさらだ.


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