Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

梟のシェスタ

2015-07-29 08:44:14 | 読書
伊与原 新,光文社(2015/7).
図書館で借りた.

Amazon「BOOK」データベースより*****
昼夜逆転の生活。昼間は眠そうで不機嫌、ときどきアルコールが入っている。嫌われてもひかれても気にしない。中世スペインを中心にした西洋建築史の専門家で、休暇はスペインで過ごす―。学長選挙の迫る地方国立大学に新たに赴任してきた袋井准教授。型破りな「フクロウ」は、閉塞感漂う学内のムードをものともしない。次々とトラブルに首を突っ込み、教授たちのスキャンダルを暴き立てていく。彼の目的は、いったい何なのか?*****

ミステリというより,大学の文系学部を舞台にした企業小説.大学生だった人が多い世の中だから,こういう小説も売れるのか.自分は学生だったときも教員だったときも,学長選など他人ごとと思っていたものだが...

語り手は心理学の若手准教授.梟こと袋井准教授は彼から見た怪人物として登場する.5章のうち1-3章は雑誌に掲載され,書き足して単行本化されたという.学長選というテーマ?は次第に姿を現わす.書き足した部分がなかったらつまらなかっただろうとは思う.

著者は神戸大学理学部地球科学科(現・地球惑星学科)卒業,東京大学大学院理学系研究科博士課程修了,専門は地球惑星物理学だそうだ.
理系からみた文系はもひとつよくわからないものだが,著者もその例に漏れてはいないみたい.文系教員による「あの理工系の学長候補者は,工ではなく理だから文系にも理解があるはず」という何気ないひと言が,ぼくの認識と一致している.
コメント
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