路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【安倍首相】:憲法改正に「必ずや私の手で成し遂げる」

2019-12-09 21:38:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【安倍首相】:憲法改正に「必ずや私の手で成し遂げる」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍首相】:憲法改正に「必ずや私の手で成し遂げる」 

 安倍晋三首相は9日、臨時国会閉幕を受けて記者会見し、憲法改正について「必ずや私の手で成し遂げていきたい」と表明した。

 衆院解散を巡り「夏の参院選で約束したことの実行に集中している」と説明。来年4月の秋篠宮さまの「立皇嗣(りっこうし)の礼」を踏まえ「即位に関わる儀式をつつがなく行う大きな責任を負っている」と述べ、来春までの解散に否定的な考えをにじませた。政府、与党は来年の通常国会の召集日について1月20日を軸に調整に入った。

臨時国会の閉幕を受け、記者会見する安倍首相(共同)

      臨時国会の閉幕を受け、記者会見する安倍首相(共同)

 首相の自民党総裁任期が残り2年を切る中、安倍政権の下での改憲に改めて強い意欲を示した発言。首相は「与野党の枠を超えて活発に議論し、令和の時代にふさわしい改憲原案の策定を加速させる」と強調した。「国のかたちに関わる大改革に挑戦し、新たな国造りを力強く進めていく。その先に憲法改正がある」とも述べた。

 一方、衆院解散・総選挙に関しては「国民の信を問うべき時が来たと考えれば、断行することはちゅうちょしない」とも語った。これに先立つ自民党役員会で「来年は東京五輪があり、節目の年だ。引き続き常在戦場の気持ちで頑張りたい」と述べた。

 首相は会見で、イランのロウハニ大統領の訪日について「調整中だ」と認めた。米、イラン両国と良好な関係にある日本として「地域の緊張緩和、情勢の安定化に向けて外交努力を尽くしたい」と言明した。

 首相主催の「桜を見る会」の在り方を巡り、政府が進める全般的な見直しについて、自身の責任で行う考えを表明。招待者数が膨れ上がったことを反省するとした。

 来春に予定する中国の習近平国家主席の国賓来日にも言及。中国公船による沖縄県・尖閣諸島周辺の領海侵入や、中国当局による日本人拘束事案で「しっかり主張し、前向きな対応を強く求めていく」と強調した。

 事業規模26兆円の政府の経済対策に関しては「安心と成長の未来を切り開く」と意義を訴えた。日米貿易協定が臨時国会で承認されたことについて「日本経済が成長を続けるための強固な基盤を築き上げることができた」と語った。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・政局】  2019年12月09日  21:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【総務省】:NHK、ネット業務縮小へ「肥大化」指摘、見直し

2019-12-09 15:15:55 | 【新聞社・報道・公共放送NHKの功罪・マスコミ・雑誌・世論調査】

【総務省】:NHK、ネット業務縮小へ「肥大化」指摘、見直し

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【総務省】:NHK、ネット業務縮小へ「肥大化」指摘、見直し 

 テレビ番組を放送と同時にインターネットに流す「常時同時配信」を巡り、NHKの肥大化を懸念する総務省から実施計画などの見直しを要請されたNHKは八日、ネット活用業務費の上限を大幅に削減すると総務省に回答した。近く業務の実施基準案を修正し、改めて認可申請する見通し。同日が総務省が示した回答期限だった。

 総務省は、修正案が出されれば、同省によるパブリックコメント(意見公募)の結果を踏まえ、同時配信の認可の適否を検討する。

 また関係者によると、四波ある衛星放送を三波に整理する方向で調整していることも分かった。

 同時配信を巡っては、従来の案ではネット業務費の上限は受信料収入の実質3・8%だったが、NHKは今回、現行基準の2・5%程度(受信料収入を七千億円とした場合、約百七十五億円)に収める方針を示した。東京五輪・パラリンピック関連の経費(上限二十億円)のみ別枠とする方向。また同時配信する時間は当面、一日二十四時間の「常時」とせず短縮して経費圧縮につなげる。

 一方、子会社の再編を進めるなどグループ全体の経営改革も加速。事業規模や受信料の在り方を検討していく。

 NHKは、常時同時配信の本年度中の開始を目指し十月に実施基準案をまとめ認可申請。総務省は適否を留保し、基準案や経営改革の在り方を再検討するよう求めていた。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 政治 【政策・総務省、NHK】  2019年12月09日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【野党】:会期延長申し入れ 内閣不信任案提出を協議

2019-12-09 15:15:50 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【野党】:会期延長申し入れ 内閣不信任案提出を協議

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【野党】:会期延長申し入れ 内閣不信任案提出を協議 

 立憲民主、国民民主、共産、社民の野党四党などは臨時国会会期末を迎えた九日午前、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る問題を引き続き追及するため、会期を四十日間延長するよう大島理森衆院議長に申し入れた。与党は応じない方針で今国会は閉幕する。

 野党四党などは同日午後、幹事長らが国会内で会談し、内閣不信任決議案の提出について協議したが、結論は出なかった。

 会期延長は、衆院議院運営委員会で否決される見通し。立民の安住淳国対委員長は申し入れ後、記者団に「このまま国会を閉じることは、国会の行政監視機能を放棄することになり、容認できない」と強調した。

 内閣不信任決議案を巡り、野党内には安倍政権との対決姿勢を鮮明にするためにも提出が必要だとする声がある一方、否決されれば桜を見る会の追及機運がしぼむとして、慎重な意見もある。 (清水俊介)

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 政治 【政局・国会】  2019年12月09日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【政府】:公文書、桜も森友も加計も廃棄 保存1年未満 真相解明阻む

2019-12-09 06:15:56 | 【公文書・国民の知る権利・国民共有の知的資源・情報公開・権力者による隠ぺい】

【政府】:公文書、桜も森友も加計も廃棄 保存1年未満 真相解明阻む

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政府】:公文書、桜も森友も加計も廃棄 保存1年未満 真相解明阻む 

 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、公文書管理の在り方が問題となっている。政府が招待客名簿を廃棄したことを理由に会の実態を明らかにしないからだ。公文書の廃棄が壁となり、真相解明が進まない構図は、森友学園や加計(かけ)学園の疑惑でも同じだった。

写真

 桜を見る会の招待客は、首相や官房長官、与党政治家などの「政治推薦」が各府省庁からの推薦を大幅に上回り、会の「私物化」への批判が噴出。マルチ商法を展開した「ジャパンライフ」の元会長が二〇一五年に首相らの推薦枠で招待されたことも追及を受けた。

 政府は招待客や政治推薦の名簿について、公文書管理法に基づき保存期間一年未満の文書として遅滞なく廃棄したと説明。野党が詳細に踏み込んで聞いても、政府は名簿がないため確認できないと繰り返すのみになっている。

 保存期間を一年未満とする文書は、一七年十二月の「行政文書の管理に関するガイドライン」の改定で、日常的な業務連絡や日程表、コピーなど「軽微」な七類型に限定された。だが七類型は抽象的で、どの文書が該当するかは各府省庁が決められる。そのため役所ごとの裁量で都合の悪い文書を「一年未満」とし、すぐに廃棄してしまう余地が残っている。

 森友問題では、財務省が国有地の取引に関する交渉記録を「一年未満」として「廃棄した」と、存在を否定した。後に、職員の「手控え」として個人パソコンなどに記録が残されていたことが分かった。

 加計問題でも、愛媛県の文書に首相と学園理事長が一五年二月に面会したとする記録が残されていた。だが政府は官邸の入邸記録が「一年未満」で廃棄され、記録は残っていないと事実確認を避けた。

 与党内には「公文書管理法は、むやみに役所の文書を捨てないためにつくった法律。桜を見る会の名簿も法律に照らせば、最低五年は保存しないとおかしい」(自民党中堅)と現状に懸念を示す声も出ている。 (中根政人)

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政策・公文書管理の在り方】  2019年12月09日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【米国】:イラン大統領訪日了承 首脳会談の結果共有要請

2019-12-09 06:15:52 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【米国】:イラン大統領訪日了承 首脳会談の結果共有要請

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【米国】:イラン大統領訪日了承 首脳会談の結果共有要請 

 日本、イラン両政府が調整するロウハニ大統領=写真=の訪日に関し、米国が了承する意向を日本政府に伝達していたことが七日、分かった。米国は安倍晋三首相とロウハニ師の首脳会談後、結果を共有するよう要請した。イランと対立し、訪日に慎重とみられていたトランプ米政権の理解を得られたことで、ロウハニ師訪日は確実な情勢になった。時期は今月二十日を軸に調整する。複数の外交筋が明らかにした。イラン大統領の訪日は二〇〇〇年十月のハタミ大統領以来、十九年ぶり二回目となる。 

写真

 米国は核問題でイランに対し軍事的圧力を強めている。ロウハニ師訪日実現の障害になる可能性があったが、日本を介して対米関係に関するイラン側の考えを把握した方が得策と判断したとみられる。

 外交筋によると、米政府高官が外交ルートを通じて日本側に了承すると伝達。米国の意向は既に政権幹部に報告された。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政策・外交・中東・イラン、北米・トランプ政権】  2019年12月09日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【社説①】:週のはじめに考える 9条という「世界遺産」

2019-12-09 06:10:55 | 【憲法問題「護憲・改憲・違憲論争・緊急事態条項・九条の改正、自主憲法制定論議他】

【社説①】:週のはじめに考える 9条という「世界遺産」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:週のはじめに考える 9条という「世界遺産」 

 安倍晋三首相が改憲に向けた動きを強める中、「憲法九条は世界遺産」と訴え、九条改憲に異を唱える人がいます。自民党元幹事長の古賀誠さんです。

 きょう十二月八日は、七十八年前に太平洋戦争が始まった令和最初の「開戦の日」です。

 戦争の犠牲者は、この四年前に始まった日中戦争以降に戦死した軍人・軍属約二百三十万人と、米軍による空襲や広島・長崎への原爆投下、沖縄戦で亡くなった民間人約八十万人とを合わせて約三百十万人に上ります。

 これは日本人だけの数です。日本が侵略した近隣諸国や交戦国の犠牲者を加えれば、その数はさらに膨れ上がります。

 ◆父の戦死告げる紙片

 古賀さんの父も犠牲を強いられた一人です。福岡県旧瀬高町(現みやま市)で乾物店を営んでいましたが、三十三歳のとき、二度目の赤紙召集で出征しました。一九四〇(昭和十五)年生まれの古賀さんが二歳のときです。

 終戦後、しばらくして白木の箱が届きます。遺骨の代わりに「昭和十九年十月三十日、フィリピン・レイテ島に没す」と記した紙が父の最期を告げていました。

 生まれてまもなく父を失った古賀さんには、父の顔も、そのぬくもりも、記憶がありません。仏壇の遺影を見ても、何一つ思い出すことはなかったといいます。

 物心がついたときの最初の記憶は、古賀さんと姉、二人の子どもを育てるため、行商に出て懸命に働く母の姿でした。

 子どものころ、あの戦争は何だったのか、戦争が憎い、とまでは思いが至らなかったそうです。ただ母の姿を見て、同じような境遇の人を二度と生まないために何かしなければいけない、との思いを強くしていきます。そして、志したのが政治家でした。

 ◆母の姿に不戦を誓う

 国会議員の書生や秘書を経て、衆院議員に初当選したのは八〇年の衆参同日選挙でした。古賀さん三十九歳のときです。その後、自民党内で頭角を現し、九六年十一月、第二次橋本内閣の運輸相として初入閣。党では国対委員長や幹事長などの要職を歴任します。

 政界実力者として地歩を固めた古賀さんですが、戦争を繰り返してはならない、九条は守る、という政治家としての初心を忘れることはなかったといいます。

 「戦争で父を亡くした遺児である私の政治目標は、日本と世界の平和の実現です。再び日本が戦争の渦に巻き込まれないようにしたい」「悲惨な歴史を繰り返さないためにも憲法の平和主義、主権在民、基本的人権の尊重という崇高な精神は常に忘れてはならない」

 古賀さんは党幹事長当時の二〇〇一年二月、森喜朗首相の施政方針演説に対する代表質問で、こう強調します。その後、米中枢同時テロに報復攻撃する米軍などを自衛隊が支援するテロ対策特別措置法案やイラクに自衛隊を派遣するイラク復興支援特措法案の衆院採決では、直前に退席しました。

 いずれも自衛隊を海外に派遣する法案です。賛成の自民党方針には反しますが、自衛隊の海外派遣を認めれば、歯止めがきかなくなる、と信念を貫いたのです。

 古賀さんが政界引退した一二年に政権復帰した安倍晋三首相は、歴代内閣が違憲としてきた「集団的自衛権の行使」を一転認め、さらに自衛隊を明記する九条改憲を目指す考えを公言しています。

 政界引退後の今も、古賀さんが憲法九条を守ろうと積極的に発言しているのは、そうした「安倍一強」への警鐘にも聞こえます。

 改憲論議は大いにすべきだが、九条は頑として守らなければならない、自衛隊を明記する九条改憲も、今は必要ない、というのが古賀さんの立場です。

 九条に込められた決意と覚悟を持てば、日本はほかの国と同じ道を歩む必要はない、だから世界遺産なのだ、これを日本の宝として後世の人たちへの贈り物として守り抜いていきたい、と。

 ◆若い世代に理想継ぐ

 こうした思いを語り、一冊の本にまとめたのが「憲法九条は世界遺産」(かもがわ出版)です。古賀さんは、若い人にこそこの本を読んでほしいと考えています。学生ら若い世代からの講演依頼にも積極的に応じたいとも話します。

 古賀さんの現職議員当時、国会には戦争体験世代も多く、九条を守る特別な努力は不要でしたが、戦争を知らない世代が国会だけでなく有権者にも増え、九条の理想を語り継ぐ必要があるからです。

 古賀さんは日本遺族会会長当時の〇三年、政治の師と仰ぐ野中広務元自民党幹事長とともに、父が戦死したレイテ島を訪ねました。補給を断たれ、多くの日本兵が病・餓死した異郷のジャングルで、父の存在を初めて感じたといいます。戦争の本当の怖さとともに。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年12月08日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【筆洗】:「なんだって、あんなやつと一緒になってンだい」。

2019-12-09 06:10:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【筆洗】:「なんだって、あんなやつと一緒になってンだい」。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:「なんだって、あんなやつと一緒になってンだい」。

 そう聞かれたおかみさん、「だってさぶいンだもん」。おなじみ、古今亭志ん生の「厩(うまや)火事」のまくら。見込みのない男だろうと一緒にいれば、冬の晩でも身も心も温かい。笑いとともにしみじみとした夫婦の情愛が伝わってくる▼娘の美濃部美津子さんが『おしまいの噺(はなし)』に貧しい時代の寒さしのぎ策を書いていた。すきま風が入ってくる寒い家だが、火鉢は使わぬ。火にくべた炭を三つほど入れた台に布団をかけて「みんなであたるの。もう体くっつけあって」。あの「さぶいンだもん」につながる▼原因は未婚化の加速。そう聞けば、温め合えず、「さぶい」ままの若者たちが浮かぶ。厚労省によると二〇一九年に生まれた赤ちゃんの数が一八九九年の統計開始から初めて九十万人を割り込むことが確実になったという▼ベビーブームの一九四七年から四九年の出生数は二百六十万人台。それがついには九十万人にも届かぬ。深刻さが分かる▼社会保障制度が維持できぬと若い人に文句を言うのはお門違いである。結婚したくてもできない。そういう経済、社会状況をこしらえ、解決策を見つけられなかったのは彼らではない▼「令和」を待って結婚する風潮があったとうわさに聞く。さすれば、来年あたりの出生数も少しはと期待したくなるが、日本の「さぶい」は厳しい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年12月08日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【首相の一日】:12月7日(土)

2019-12-09 06:10:45 | 【政策・閣議決定・マイナカード・2025大阪万博、優生訴訟・公権力の暴力他】

【首相の一日】:12月7日(土)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:12月7日(土) 

 【午前】11時13分、公邸から東京・富ケ谷の私邸。

 【午後】来客なく、私邸で過ごす。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年12月08日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【社説①】桜を見る会疑惑 逃げ切りは許されない

2019-12-09 06:10:40 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【社説①】桜を見る会疑惑 逃げ切りは許されない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】桜を見る会疑惑 逃げ切りは許されない 

 内閣主催の「桜を見る会」を巡る疑惑は、臨時国会の会期末が九日に迫る中、何一つ解明されていない。その責任は真摯(しんし)な説明を避けている安倍晋三首相自身にある。逃げ切りは断じて許されない。

 税金を使って多数の支持者や反社会的勢力まで招待し、後援会主催の前夜の宴会は収支が不透明。

 これらは、首相自身が公職選挙法や政治資金規正法違反に問われかねない問題だ。潔白だというのなら、桜を見る会の招待者名簿や宴会の明細書など、証拠を示して説明すれば済む。しかし問題発覚以降、首相は口先だけの逃げの姿勢に終始している。

 二日の参院本会議でも、野党議員による資料要求の直後に行われた印刷名簿の廃棄について、シュレッダーの予約の関係だったと従来の政府説明を繰り返した。

 同じころ削除した電子データの復元は、システム上「不可能」と言い切った。その後、データにはバックアップがあったと判明し、当時なら復元できた可能性も出てきた。菅義偉官房長官は予備データは行政文書ではなく、提出の必要はなかったと強弁するが、どんな状態であれ、政府が管理し復元できたのなら原本と同じ文書のはずだ。詭弁(きべん)にしか聞こえない。

 二〇一五年、詐欺的商法を展開していた「ジャパンライフ」の当時の会長に首相枠の区分番号で招待状が届き、宣伝材料にされていたことも重大な問題だ。首相は「個人的な関係は一切ない」と元会長との面識を否定した上で、不当な営業への利用は「容認できない」と人ごとのように述べた。

 ただ、首相の父晋太郎氏が外相だった一九八四年、元会長とともに米国などを訪問し、首相も外相秘書官として同行していたことが明らかになり、答弁の根拠はぐらついている。元会長への招待状が、約七千人から千八百億円がだまし取られた事件を拡大させたのかもしれない。誰がなぜ招待したのか、解明する必要がある。

 格安な五千円の会費を参加者がホテルに直接納めたとする「前夜祭」についても、首相は、明細書を提示しないのはホテル側の営業の秘密に関わるためなどと言うだけで、説得力を欠く。

 臨時国会が終わったとしても、閉会中審査や記者会見に応じて説明することはできる。十一月、政治とカネの問題で安倍内閣の二閣僚が連続辞任した際、首相は「自ら襟を正し、説明責任を果たすべきだ」と求めた。今度は自身がその言葉を守らねばならない。 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年12月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【社説②】:ゲーム障害 若者の依存を防ぎたい

2019-12-09 06:10:36 | 【医療・診療報酬・病気・地域・オンライン診療・マイナ保険証・薬価・医療過誤】

【社説②】:ゲーム障害 若者の依存を防ぎたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:ゲーム障害 若者の依存を防ぎたい 

 若者たちのネット・ゲーム依存の現状が分かる調査結果が公表された。のめり込むと日常生活や健康に支障がでる「障害」となる。どう防ぎどう治療するのか、その手だてを社会全体で考えたい。

 調査は依存症の専門治療を行う国立病院機構久里浜医療センターが十~二十代を対象に実施した。国による初の実態調査だ。

 85%が過去一年間にゲームをしており、八割がスマートフォンを使用していた。プレー時間は平日で一日二時間以上が三割を超えた。六時間以上が2・8%、休日だと12%いた。

 気になるのは、ゲームをやめなければいけない場面でしばしばやめられなかった人が、平日のゲーム時間が六時間以上の人のうち45・5%と半数近くいたことだ。

 ゲームのためにスポーツや友だちと会うなど大切な活動への興味が下がったと思う人も、プレー時間が長くなるに従って増えた。

 プレー時間が長ければ、学業や仕事に悪影響がでる割合や、不規則な生活になり体の不調を抱える割合も増加していた。

 熱中するほどやめにくくなり生活に支障がでる。その実態が数値で裏付けられたことになる。

 ネット・ゲームは子どもや若者らに広がっている。昨年のジャカルタ・アジア大会や今年の茨城国体でもeスポーツとして実施された。高額な優勝賞金の大会が開かれ、プロ選手もいるなど憧れの世界になっている。

 一方で、ネット依存が疑われる中高生は全国で九十三万人いるとの推計がある。

 世界保健機関(WHO)は五月、ゲーム優先の生活で健康を害しても続け、学業などに支障がでるなどゲームへの過度な依存を「ゲーム障害」と位置付けた。

 ただ、治療や予防法の研究はこれからだ。薬物など大人の依存症と違い、子どものプレー環境を完全に断つことは難しいし、通信機器も生活に浸透している。ネット社会の進展でゲーム環境は急拡大している。政府は医療機関や相談窓口を迅速に整備すべきだ。ゲームメーカーも対象年齢を限定するなど対策を取り入れているが、さらに検討してほしい。

 中国政府は若者のゲーム時間を平日九十分、休日三時間とする規制措置を打ち出したという。ただ、何時間が適切かは一概には言えない。家庭でもプレーのルールを話し合ってはどうだろう。

 依存の傾向があったら外部への相談や治療に頼るようにしたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年12月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【筆洗】:古代ギリシャの賢人で、哲学の祖ともされるタレスに、

2019-12-09 06:10:32 | 【大学「国公立・私学・大学院・医学系・工学部系」、大学ファンド=優秀な研究成果】

【筆洗】:古代ギリシャの賢人で、哲学の祖ともされるタレスに、失敗談がある。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:古代ギリシャの賢人で、哲学の祖ともされるタレスに、失敗談がある。

 空を見上げて星の運行を考えている最中に穴に落ちた。「あなたさまは熱心に天のことを知ろうとなさいますが、ご自分の面前のことや足元のことにはお気づきにならないのですね」。召し使いに失笑されたという▼高みにある理想を見上げるのはいいが、身近で現実的な問題がおろそかであれば危うい。知を追い求める人への戒めのようにソクラテスがこの挿話を語るのを、プラトンが著作に書き残している(対話編『テアイテトス』)▼政府は新たな大学入学共通テストをめぐり、国語と数学への記述式問題の導入を見送る方向で調整に入ったという。思考力、判断力、表現力を測る、知識偏重から脱却する-といった理念を形にする記述式問題である。見上げた理想は立派に思えるが、足元の現実的な問題の克服に難があるようだ▼アルバイトも想定される採点の態勢で、ミスや公平性への心配が膨らんでいた。自己採点が難しいという受験生には極めて重要な問題もある▼採点ミスを減らし、公平性を高めるため、解答に条件を設ければ、今度は目指す理念が薄められてしまう。足元の穴を埋めるのは簡単ではないという▼誤れば後世から失笑されるくらいではすまない話である。改革の一方の柱、英語民間試験導入は見送られた。賢い判断が待たれよう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年12月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【首相の一日】:12月6日(金)

2019-12-09 06:10:28 | 【政策・閣議決定・マイナカード・2025大阪万博、優生訴訟・公権力の暴力他】

【首相の一日】:12月6日(金)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【首相の一日】:12月6日(金) 

 【午前】8時52分、公邸から官邸。9時3分、閣議。21分、萩生田光一文部科学相。27分、森雅子法相。33分、大井川和彦茨城県知事、福田富一栃木県知事、山本一太群馬県知事から豚コレラ(CSF)対策に関する要望書受け取り。10時35分、自民党東日本大震災復興加速化本部の額賀福志郎本部長、谷公一事務局長。11時13分、根本匠同党中小企業・小規模事業者政策調査会長らから提言書受け取り。25分、警察庁の栗生俊一長官、大石吉彦警備局長。45分、加藤友朗米コロンビア大教授。長谷川栄一首相補佐官同席。

 【午後】1時57分、林肇官房副長官補、今井尚哉首相補佐官、秋葉剛男外務事務次官。2時17分、今井首相補佐官、秋葉外務事務次官。59分、高橋憲一防衛事務次官。3時10分、田中和徳復興相、末宗徹郎復興庁事務次官。26分、滝沢裕昭内閣情報官。4時5分、梶山弘志経済産業相、山上信吾外務省経済局長、経産省の安藤久佳事務次官、田中繁広経産審議官、広瀬直通商政策局長。26分、麻生太郎副総理兼財務相、財務省の岡本薫明事務次官、太田充主計局長、矢野康治主税局長。35分、麻生副総理兼財務相、財務省の岡本事務次官、太田主計局長。5時9分、麻生副総理兼財務相。6時7分、ハンガリーのオルバン首相を出迎え。記念撮影。8分、儀仗(ぎじょう)隊による栄誉礼、儀仗。18分、オルバン首相と首脳会談全体会合。50分、オルバン首相と首脳会談少人数会合。7時8分、署名式、共同記者発表。30分、公邸。安倍晋三首相主催の夕食会。8時56分、オルバン首相を見送り。宿泊。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・首相の一日】  2019年12月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【社説①】:一票の不平等訴訟 民主制の命綱ゆえに

2019-12-09 06:10:24 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①】:一票の不平等訴訟 民主制の命綱ゆえに

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:一票の不平等訴訟 民主制の命綱ゆえに 

 一人一票の人と〇・三票しかない人がいる。参院選での不平等を問うた訴訟の高裁判決が出そろった。憲法の要請である、限りなき平等を追求すべきだ。

 大学卒の人だけが一人で二票あれば、「不平等だ」と声が上がるはずだ。でも、英国では実際に大卒者が二票持つ時代があった。居住地の選挙区と、オックスフォード選挙区など大学選挙区でそれぞれ投票できた。

 「優秀な船長は常に正しい港へと運んでくれる」-。十九世紀の英国の哲学者J・S・ミルは知性と教育水準が高い人の意見が影響力を増すように、投票権も複数票持つべきだと考えていた。

 ◆歴史は「平等」へ進む

 古代ギリシャのアリストテレスも肉体労働者は政治に参加すべきでないと考えた。自分の生活で精一杯(せいいっぱい)で「公共善」を考える余裕がないと…。むろん現代では差別主義のレッテルを貼られる。

 女性の参政権もそうだ。十九世紀末のニュージーランドが最初で、英国やドイツなど西欧で広がったのは第一次大戦時ごろ。日本では第二次大戦後だ。

 選挙制度は時代とともに変化する。かつ平等の方向に進むのが、歴史の教えだ。では、住む地域で不平等ができる場合はどうか。この訴訟が投げかけるテーマである。七月の参院選では有権者数が最少の福井選挙区と最多の宮城選挙区の格差が三・〇〇倍だった。

 二十世紀に実現した普通選挙の原理は、成人であれば同じ一票の重みを持ち、民主主義の実現へと動くことである。民主主義を名乗るなら、同じ投票価値でなければならないはずだ。

 米国では一九八三年に連邦最高裁が下院議員選挙で、ある州の一・〇〇七倍の格差さえ違憲無効の判決を出したほどである。

 ◆改憲発議にも影響が

 「法の下の平等」の人権論から、近年では統治論から一人一票が論じられる。こんな論理だ。

 憲法前文は「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し…」で始まる。正当な選挙でなく、いびつな選挙であれば、憲法五六条に定めた国会での衆参両議院の議決もいびつになる。有権者の少数派が議席の多数派になる「少数決」になっているなら、もはや民主主義とは呼べないからである。

 今回の参院選の選挙区に当てはめてみる。人口が最少の選挙区から順番に議員を足し算する。議員数が過半数に達するのは人口40・8%のときだ。約40%が過半数の議員を選出しているのと等しい。少数決の世界でないか。

 確かに参院では「合区」を採り入れ、不平等の解消に向けて動いてはいる。三・〇八倍の格差があった二〇一六年の参院選を最高裁が「合憲」としたのも、その評価の表れだ。同時に「制度の抜本見直しをし、必ず結論を得る」との国会の約束を信じたからである。

 今回の訴訟では「合憲」判決が十四件、「違憲状態」が二件だった。抜本改正は実っていないが、「途上段階」とみるか、「未達成」とみるかの違いであろう。

 だが、差し迫った状況が頭をもたげている。憲法改正問題だ。首相の悲願であり、改憲を呼び掛ける状況である。むろん改憲発議には衆参ともに「三分の二」の賛成が必要になる。

 一票の不平等は「三分の二」ラインに少なからず影響を及ぼしうる。不平等の存在が正しい議席数に結びつかないからだ。制度のゆがみが生んだ賛成票で三分の二に到達すれば、民意と乖離(かいり)してしまう。主権者の望まない改憲発議となってはいけない。

 現在、衆院比例代表は十一のブロック制である。仮に参院がこのブロック制を採用すれば、人口の48・2%が過半数の議員を選ぶことになる。新方式を導入する衆院小選挙区とほぼ同じ水準まで縮まる。踏み切ってはどうか。

 学界では一人一票、つまり人口比例説が有力である。「選挙権が憲法の基本である民主主義・立憲主義の根幹であるとすれば、その侵害、不平等はおよそ許されず、本来、一人一票が基本である。これが現在、圧倒的に有力である」-と横浜国立大の君塚正臣教授は論文で記している。

 ◆議員は「全国民の代表」

 「地方の声が反映されにくい」との意見もあるが、国会議員は「地方の代表」ではなく、「全国民の代表」と憲法で定める。参院の格差が衆院より大きくていいはずもない。最高裁は広い裁量権を国会に認めるが、参院の抜本改正は急ぐべきだ。

 選挙こそ民主制の命綱である。参院は衆院とともに正しい民意を国政に反映せねばならない。それが一人一票の世界だ。戦後日本の岐路に立つ今こそ、その実現が求められていよう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年12月06日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【筆洗】:掘っていた井戸で事故が起きた。

2019-12-09 06:10:20 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【筆洗】:掘っていた井戸で事故が起きた。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:掘っていた井戸で事故が起きた。

 地元のアフガニスタン人作業員が死亡している。非政府組織代表の中村哲さんが作業員の村を訪ねると、高齢の父親は悲しみを押し殺して言ったという▼「こんなところに自ら入って助けてくれる外国人はいませんでした。息子はあなたたちと共に働き、村を救う仕事で死んだのですから、本望です…泉が涸(か)れ果て、小川の水も尽きたとき…あなたたちが現れたのです」(著書『医者井戸を掘る』)▼生きる希望が尽きそうになっていた人たちの前に現れ、三十年以上の長きにわたって共に汗を流してきた。遠い国で本望という言葉を使って感謝の言葉を贈られる日本人は多くないだろう。アフガニスタンでも、中村さんの突然の死に悲しみが広がっている▼「生きるとは旅である」と書いている。昆虫が好きで山を愛した。登山隊に参加したのが、かの地との出会いだった。数年後、医師として難民救援などにかかわることになる。やがて活動を「天命」と知ったという▼作家火野葦平は伯父。葦平が『花と龍』で主人公にした玉井金五郎は祖父にあたる。四国から流れて来た福岡・若松で零細な港湾労働者たちのために、命をはったと伝えられる人物だ。生き方は重なる▼凶弾で旅は突然終わった。治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった。その生き方は忘れることができない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2019年12月06日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【記者たちの胸ポケット】:投稿効果?/校長の悲哀/「モテ」は呪い

2019-12-09 06:10:16 | 【新聞社・報道・公共放送NHKの功罪・マスコミ・雑誌・世論調査】

【記者たちの胸ポケット】:投稿効果?/校長の悲哀/「モテ」は呪い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【記者たちの胸ポケット】:投稿効果?/校長の悲哀/「モテ」は呪い 

 ◆投稿効果?

 読者部取材班の主な仕事は、情報提供や投稿欄に寄せられる声を基に、ニュースを発掘、発信すること。不妊治療の助成を巡る情報から二年前に取材した東京都葛飾区の上田めぐみさん(42)が十月、「今度はパートナーの投稿が載りました」と喜ぶメールをくれた。

 上田さんは事実婚。今春、待望の長男が生まれ、パートナーの原田仁さん(47)も一年間の育児休業を取得した。投稿は「令和の父親 育休取ろう」の見出しで、育児に関わり実感した大変さ、妻の苦労をつづった。

 「彼に投稿を見せられた時、涙がにじんで読めなかったんです」と上田さん。育休に逃げ腰だったパートナーが、共に育児をし、投稿までしてくれたことが、うれしかったという。「新聞は大切に取っておきます」。こちらも心が温かくなった。

 ◆校長の悲哀

 少子化といえど、児童生徒数が千人を超すマンモス校は東京都内に結構ある。今春取材した都心の小学校の副校長は「休み時間は芋洗い状態。卒業式は、いかに効率よく証書を渡せるか、時間との闘いなんです」と学校運営の苦労をにじませた。

 都内のある公立小中一貫校の五十代の校長は、法的には小学校と中学校、別々の学校の校長を兼務。「宿泊行事は年六回。PTAも、行事も、会合も二倍あるんだよ」と嘆く。

 児童生徒数は二千人近く。しかし、給料は一人分。副校長は複数人いるが、子どものトラブルや保護者対応など、校長の出番は多い。教員の過重労働が指摘される昨今。やりがいはあるというが、校長は「俺が一番ブラックかもしれないよ…」。

 ◆「モテ」は呪い

 LGBTなど性的マイノリティーの取材を続けている。二十代のゲイのMさんは、長身細身で物腰が穏やかな好青年。

 ある時、交際中のパートナーの話になり、Mさんに「モテるでしょ」と言うと、「モテませんよ。僕はヒエラルキーの最下層なので」と冗談まじりに返ってきた。彼いわく、いわゆる「ひげマッチョ」の男らしい男性がモテる傾向にあるらしい。

 好感度の高い彼がモテないことにも驚いたが、染み付いた自分のジェンダー感覚にハッとした。そもそも「モテ」は人を縛る呪い。解いていかなければと思う。「多様性」って難しい。

写真
  奥野斐(35) 読者部記者

 ◆<おくの・あや> 

 新潟県出身。2006年入社。東京社会部を経て読者部取材班で、主に子どもやLGBT問題を取材している。趣味は書道。太筆で大きな紙に向かうのが最近の気分転換。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【記者たちの胸ポケット】  2019年12月06日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする