路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【自民党】:甘利幹事長の後任に高市早苗政調会長が急浮上! ■強力プッシュした安倍元首相ニンマリ?

2021-11-01 15:25:30 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【自民党】:甘利幹事長の後任に高市早苗政調会長が急浮上! ■強力プッシュした安倍元首相ニンマリ?

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:甘利幹事長の後任に高市早苗政調会長が急浮上! ■強力プッシュした安倍元首相ニンマリ?

 「ご本人の話を聞いた上で、私が判断いたします」

 衆院選の神奈川13区で敗北した甘利明幹事長(72)の進退について1日、報道陣にこう答えた自民党岸田文雄首相(64)。永田町では早くも後任の幹事長人事をめぐっていろいろな憶測が飛び交い始めたが、急浮上しているのが高市早苗政調会長(60)の抜擢だという。

自民党本部の開票センターで会見する高市早苗政調会長(右は、安倍元首相)/(C)JMPA

  自民党本部の開票センターで会見する高市早苗政調会長(右は、安倍元首相)/(C)JMPA

 「この混乱状況を収められるのは元幹事長で細田派の長、細田博之元官房長官(77)ぐらいしかいない。しかし、細田さんは次の衆院議長に決まっているから無理でしょう。麻生派からの起用も考えられるが、麻生太郎副総裁(81)、鈴木俊一財務相(68)ときて、さらに幹事長も麻生派というわけにはいかない。となると、高市さんを幹事長にして、小渕優子・組織運動本部長(47)を後任の政調会長にするしかない。こんな案のようです。高市幹事長案を岸田政権発足前に強烈にプッシュしていた安倍元首相(67)もニンマリでしょうね」(与党担当記者)

 岸田首相には、どこまで安倍氏の「影」がつきまとう……。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2021年11月01日  15:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【衆院選2021】:田崎史郎氏、岸田首相は甘利幹事長に「辞めてほしくないけど幹事長で小選挙区で落選したって人はいないので」

2021-11-01 15:14:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【衆院選2021】:田崎史郎氏、岸田首相は甘利幹事長に「辞めてほしくないけど幹事長で小選挙区で落選したって人はいないので」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆院選2021】:田崎史郎氏、岸田首相は甘利幹事長に「辞めてほしくないけど幹事長で小選挙区で落選したって人はいないので」

 1日放送の日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜・午後1時55分)では、10月31日に投開票された衆議院選挙を特集した。

 自民党が絶対安定多数の261議席を確保したことについて、コメンテーターで出演の政治ジャーナリスト・田崎史郎氏は「240…。行っても250(議席)くらいだろうなと思ってました」とまずコメント。

田崎史郎氏© スポーツ報知/報知新聞社 田崎史郎氏

 自民党NO2の甘利明幹事長が小選挙区で敗れた(比例で復活)ため、辞任の意向を示したことについては「岸田(文雄首相)さんとしては、甘利さんを幹事長にしたのは、麻生(太郎)さんや安倍(晋三)さんと話せる人っていうしっかりした理由はあるんですけど、本来は辞めてほしくない。しかし、小選挙区・比例代表制になって、自民党の幹事長で小選挙区で落選したって人はいないんですね。そこは甘利さんにしっかり責任をとってもらって、次のフェイズに移るしかないということだと思います」と話した。

 元稿:スポーツ報知・報知新聞社 主要ニュース 社会 【話題・政局・衆院選2021】  2021年11月01日  15:14:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳】:枝野が志位と写真を撮らなかった理由/10.26

2021-11-01 08:43:00 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳】:枝野が志位と写真を撮らなかった理由/10.26

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:枝野が志位と写真を撮らなかった理由/10.26 

 ★23日、都内で行われた市民団体のイベントに参加した立憲民主党代表・枝野幸男と共産党委員長・志位和夫が参加したものの、枝野は日程がタイトとの説明でイベント後の記念写真を拒否した。その間、志位は撮影のために待っていたが袖にされたと報じられた。野党共闘を嫌う枝野態度不快感を持った支持者もいただろう。

 ★立憲関係者が声を潜めて言う。「枝野は志位と一緒に写真に写るわけにはいかなかった。今、全国で戦っている野党統一候補ら立憲の候補者に共産が支援している選挙区では連合から立憲に対して『共産と現場で一緒に宣伝したりイベントに参加したら、推薦を取り消すぞ』という恫喝(どうかつ)が続いている。一緒に朝礼して走り回ってくれている連合の人たちが選対にいるのに、そういう通達が出ていて、共産関係者が入り込まないか、監視している。場合によっては厳重注意があるようで、今は一切、現場で両党が相互支援したりする様子は見られない。候補者、ことに新人候補はおびえて連合言いなりだ。そんな中、枝野が志位と写真に写ったら、また大騒ぎになる。枝野の行為は全国の立憲の候補者を守るためだ」と解説する。

 ★結局、連合は野党共闘に反対し行動に移しているため実質、自民党別動隊の役割をしている。だからなのか自民党はその野党共闘批判するネガティブキャンペーンばかり。選挙前にTBSでコメンテーターが「(共産党は)まだ暴力的な革命というのを党の要綱として廃止していない」と発言し、全面撤回謝罪したばかりだが、21日、元首相・安倍晋三は街頭で「共産党の力を借りて立憲民主党が政権を握れば日米同盟の信頼関係は失われてしまうのは間違いない」。23日、自民党参院議員・三原じゅん子は「今は有事。誰がこの国を一から作れるか。それを決める選挙。政権交代とかの話じゃない。実績のあるところしかできないから。誰がどの大臣やるの?」と問うた。実績がないからネガキャンが続くわけだ。(K)※敬称略 

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2021年10月26日  07:59:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【衆院選2021】:甘利明氏が史上初の現役幹事長で小選挙区落選/ライブ速報

2021-11-01 02:08:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【衆院選2021】:甘利明氏が史上初の現役幹事長で小選挙区落選/ライブ速報

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆院選2021】:甘利明氏が史上初の現役幹事長で小選挙区落選/ライブ速報 

 第49回衆院選は10月31日、投開票された。同日午後8時に投票は締め切られ、全国で開票作業が行われる。同日深夜にも大勢が判明する見通しだ。

 争われるのは、小選挙区289、比例代表176の計465議席。

 10月4日に政権を発足させたばかりの岸田文雄首相(自民党総裁)に対し、有権者の「直近の民意」が示される。公示前、276あった自民党の議席がどうなるか、また共闘体制が進んだ野党は、どこまで勢力を伸ばすのかなどが、注目されている。

衆院選 主な注目候補の当落
衆院選 主な注目候補の当落

◆1時52分 中川郁子氏が敗北確実

◆0時58分 菅直人元首相が当選確実

【衆院選】立憲・菅直人氏、かつての弟子長島昭久氏破り14選 東京18区

【衆院選】菅直人氏の伸子夫人「落ちたら菅のせいと思った」支援者に感謝

東京18区で当選し、万歳する菅直人氏(撮影・村上幸将)
東京18区で当選し、万歳する菅直人氏(撮影・村上幸将) 

 ◆自民党

【衆院選】小選挙区落選、自民・甘利明幹事長の進退 「私が判断」岸田首相

自民党本部の開票センターで総裁の岸田首相(右)と記念撮影を終えた甘利幹事長。小選挙区で敗北した(共同)
自民党本部の開票センターで総裁の岸田首相(右)と記念撮影を終えた甘利幹事長。小選挙区で敗北した(共同)

 ◆0時42分 枝野幸男代表が当選確実

◆0時39分 原田義昭元環境相が敗北確実

◆自民・甘利明幹事長

◆0時31分 若宮健嗣万博相が敗北確実

◆0時26分 甘利明幹事長が敗北確実

【衆院選】甘利明氏、現役幹事長で初の小選挙区落選「いくら説明しても…」

険しい表情で質問に答える自民党甘利幹事長(代表撮影)
険しい表情で質問に答える自民党甘利幹事長(代表撮影) 

 ◆0時19分 西銘恒三郎復興相が当選確実

【衆院選】自民西銘恒三郎復興相当確 現職大臣「落選危機」とも 沖縄4区

沖縄4区で当選を決め、万歳する自民党の西銘恒三郎沖縄北方相(共同)
沖縄4区で当選を決め、万歳する自民党の西銘恒三郎沖縄北方相(共同)

◆23時55分 海江田万里氏が敗北確実

 ◆23時55分 石原宏高氏が敗北確実

 ◆23時52分 柿沢未途氏が当選確実

 ◆大越健介氏

【衆院選】大越健介氏「与党が野党と対話することが必要」岸田首相に提案

 ◆岸田文雄首相

岸田文雄総裁(右)が自身の名前の上に当選の花を付けなかったことを見守る甘利明幹事長(代表撮影)
岸田文雄総裁(右)が自身の名前の上に当選の花を付けなかったことを見守る甘利明幹事長(代表撮影)

◆立憲・枝野幸男代表

【衆院選】立憲・枝野代表「自公政権へのいら立ちは維新さんに」共闘評価も

◆23時06分 小沢一郎氏が敗北確実

 ◆23時02分 後藤田正純氏が敗北確実

 ◆23時00分 三反園訓氏が当選確実

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・政局・衆院選2021】  2021年11月01日  02:08:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【衆院選2021】:甘利幹事長が小選挙区敗北で辞任へ 「安倍」「小石河連合」の”逆襲”が始まる

2021-11-01 00:06:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【衆院選2021】:甘利幹事長が小選挙区敗北で辞任へ 「安倍」「小石河連合」の”逆襲”が始まる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆院選2021】:甘利幹事長が小選挙区敗北で辞任へ 「安倍」「小石河連合」の”逆襲”が始まる 

 元稿:新潮社 主要出版物 【デイリー新潮】 2021年11月01日 00:05:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【HUNTER2021.11.01】:甘利自民党幹事長が落選、石原元幹事長も

2021-11-01 00:04:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.11.01】:甘利自民党幹事長が落選、石原元幹事長も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.11.01】:甘利自民党幹事長が落選、石原元幹事長も

 きょう投開票の衆議院議員総選挙に、神奈川13区から自民党公認で立候補していた甘利明幹事長が、小選挙区で落選することが確実となった。立憲民主党の新人、太栄志氏に及ばなかった。

甘利明氏、自民党幹事長を辞任する意向を固めるとNHKが報道【衆院選2021】

小選挙区で落選確実となり支持者にあいさつする石原伸晃氏=東京都杉並区で2021年10月31日午後8時25分、梅村直承撮影© 毎日新聞 提供 小選挙区で落選確実となり支持者にあいさつする石原伸晃氏=東京都杉並区で2021年10月31日午後8時25分、梅村直承撮影

 現職の幹事長が落選するのは、1955年に結党した自由民主党の歴史が始まって以来初。幹事長経験者で派閥の領袖を務める石原伸晃氏も東京8区での落選が確実となっており、自民党にとっては大きな痛手となりそうだ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年11月01日  00:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.30】:自民・甘利幹事長、石原元幹事長が落選危機|現職閣僚らも大苦戦

2021-11-01 00:03:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.10.30】:自民・甘利幹事長、石原元幹事長が落選危機|現職閣僚らも大苦戦

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.30】:自民・甘利幹事長、石原元幹事長が落選危機|現職閣僚らも大苦戦 

 4年ぶりの総選挙は、いよいよ明日が投開票。岸田文雄新総裁のもとで圧勝を狙ったはずの政権政党・自民党に逆風が吹いている。

 10月24日、前哨戦となった参議院静岡県選挙区の補欠選挙で、自民党と公明党が推した若林洋一氏が、野党系の山崎真之介氏に5万票近くの大差で敗北。有利とみられていた中での逆転負けが「静岡ショック」となって、全国に波及しているのだ。

国会議事堂
National Diet Building
Diet of Japan Kokkai 2009.jpg

 ■UR疑惑の甘利幹事長が「どぶ板」選挙

 中でも、永田町で「落選危機」と囁かれているのが、神奈川13区の自民党幹事長、甘利明氏だ。立憲民主党の新人、太栄志氏と争う。

 自民党は、衆議院選挙期間中、党幹部役員らの「演説会」日程をホームページなどで公表している。当初、そこに甘利氏の名前があり、本人は全国を駆け回っていた。しかし選挙戦終盤になり、突然、甘利氏の名前が消えた。事情を知る自民党幹部が、裏側を説明する。
 「静岡ショックの後の自民党やマスコミの調査で、甘利氏の数字が急落して、太氏との差がほとんどない状況。演説会に行っている時間などないと、予定をキャンセルして地元に張り付くことになったのです」

 あるマスコミの期日前投票出口調査では、甘利氏が太氏に数%リードされているというデータもある。

 過去、当選12回と圧倒的な強さを誇る甘利氏だが、今回は地元で支援団体や企業をまわるだけでなく、街頭演説でもマイクを握る「どぶ板」の選挙戦だという。しかし、本来、自民党幹事長という立場からすると衆議院選挙は党本部に陣取り、全国の情勢をチェックして指示を出す司令塔でなければならない。

 「幹事長が地元でどぶ板。党本部は選対委員長らにおまかせというのは聞いたことがない。自分の選挙で手いっぱいというのでは、幹事長として機能していないに等しい」(自民党幹部)

 ■土壇場の派閥領袖・石原氏

 もうひとり、落選が真実味を帯びてきたのが、野党共闘がなった立民・吉田はるみ氏と戦っている東京8区の元自民党幹事長・石原伸晃氏だ。

 石原派の領袖でもある伸晃氏は大苦戦しており、自民党本部や報道機関の情勢調査では、吉田氏が石原氏を7%ほど上回る。

 吉田氏優位の状況は、選挙直前、いったん同区からの出馬を公表していたれいわ新選組の山本太郎代表が出馬を取りやめたことが、大きくプラスになった結果だという。石原氏を支援する地方議員が、こうぼやく。

 「山本氏の騒動で東京8区がにわかに注目を浴び、吉田氏の知名度がアップした。石原氏は、悪者扱いされ演説会の日程もほとんど公開しないというステルス選挙戦。とても、自民党の大幹部だったとは思えないような戦いぶりです。街頭に立っても反応は鈍く、厳しい状況です」

 ■若宮・山際、現職閣僚らも接戦

 「静岡ショック」は現職閣僚にまで及ぶ。

 東京5区は、自民党・若宮健嗣消費者及び食品安全担当相の地元だ。立民の前職、手塚仁雄氏との戦いは、これまで若宮氏が小選挙区3連勝。だが、自民党の情勢調査では、手塚氏が2.3%ほど優位という衝撃的な結果が出ている。

 「当選4回で初入閣というのは快挙ですよ。陣営も楽勝ムードがただよっていた。それが、野党に風が吹き始めて、一変した。大臣が選挙に負けるなんて格好つかないと、地元まわりに懸命です」(若宮氏の支援者)

 もう一人、現職閣僚で危機が伝えられるのは、神奈川18区の経済再生担当相、山際大志郎氏。戦いの相手は立民元職の三村和也氏だ。複数の情勢調査で数%優位という結果が出ているものの、期日前投票の出口調査ではほぼ横一線となっている。前出・自民党幹部の話。
 「山際さんは、コロナ対策担当の大臣という重要なポジションにいる。それが小選挙区で勝てないとなると、コロナ対策の信頼性にもかかわることになる。感染拡大が小休止しているため本人は必死で地元をまわっているが、相当に厳しい。彼は甘利氏幹事長と親しく、これまでの選挙ではかなり支援を得ていた。だが、幹事長が落選危機にある状況で、頼ることもできない。大変だろうね」

 この二人の閣僚以外にも、二階俊博前幹事長の側近で経産相などを歴任してきた千葉10区の林幹雄氏、緊急事態宣言中の銀座遊びで離党した麻生太郎副総裁に近い神奈川1区の松本純氏などが接戦を繰り広げている。

 大物の「落選ドミノ」が、現実味を帯び始めている。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月30日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.28】:【総選挙2021】福岡9区・10区、実施主体によって食い違う情勢調査の結果

2021-11-01 00:03:40 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.10.28】:【総選挙2021】福岡9区・10区、実施主体によって食い違う情勢調査の結果

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.28】:【総選挙2021】福岡9区・10区、実施主体によって食い違う情勢調査の結果 

 いよいよ31日に迫った総選挙の投開票。声をからして支持を訴える候補者を、時に元気づけ、あるいは逆に意気消沈させたりするのが、各党や報道機関が行う情勢調査の結果だ。

 数字に沿った報道の内容次第で、陣営の勢いが増したり削がれたりするのだから、気になるのは当然だろう。

 問題は、調査結果がばらつき、メディアによって勝敗予想が違うものになることだ。福岡県の二つの選挙区で、関係者が戸惑うケースが実際に起きている。

 ■福岡9区・10区のまるで違う調査結果

 下は、自民党本部、通信社、テレビ局のネットワークが、それぞれ直近で実施した情勢調査の、福岡県内11選挙区の数字だ。9区と10区に注目してほしい。

 9区は、自民党本部とTVネットワークの数字が、ともに無所属元職の緒方林太郎氏が自民前職の三原朝彦氏を10ポイント前後リードしている結果となっているのに対し、通信社の方は逆に5ポイントちょっと三原氏がリードという状況だ。

 10区も同じような形になっており、自民党本部とTVネットワークの数字は立憲の城井崇氏がリードしていることを示しているのに、通信社の調査では自民の山本幸三氏が上回っている。

 自社の調査結果も加味しているようだが、通信社の調査結果をベースに記事を書けば、当然こうなる。(*下の画像、赤いラインはハンター編集部)

 

 調査データを基に記事を書けば、こうなるのは当たり前。西日本新聞が間違いを犯したというわけではない。

 しかし、自民党やテレビ局の調査結果を参考に記事を仕立てれば、「無所属・緒方、立憲・城井が一歩リード」あるいは「緒方、城井が大きくリード」と書くしかない。

 ことほど左様に、政党や報道各社の情勢調査には、実施主体によって結果にばらつきが生じるケースが出てくるということだ。

 ここ10年ほど、国政選挙が行われる度に、公示から数日で「自民、圧勝の見込み」「自民、3分の2に届く勢い」などと新聞の1面トップに大見出しが躍る状況が続いてきた。すると、いわゆるバンドワゴン効果が働くらしく、さらに自民党への支持が拡大する傾向が強まる。国民の意思を無視する安倍・菅政治は、そうして9年も続いた。報道の責任だと、記者は思っている。

 情勢調査は絶対ではない。だからこそ、新聞やテレビは、原稿の最後に必ず「回答者の●割近くは態度を明らかにしておらず、情勢が変わる可能性がある」などという文句を入れて、記事の方向性と違う結果が出た場合の言い訳を潜ませる。いい加減、情勢調査の乱発は止めるべきだろう。

 ちなみに、ハンターの調査と取材によれば、福岡9区と10区でリードを保っているのは、それぞれ無所属の緒方氏と立憲の城井氏。自民党前職の二人は、苦戦という結果になっている。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月28日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.27】:【総選挙・九州】苦境に立つ自民ベテランとスキャンダル組

2021-11-01 00:03:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.10.27】:【総選挙・九州】苦境に立つ自民ベテランとスキャンダル組

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.27】:【総選挙・九州】苦境に立つ自民ベテランとスキャンダル組 

 衆議院選挙も投票日まであと4日。各地の候補者陣営は終盤戦の追い込みに必死だ。

 自民党本部や報道各社の情勢調査によれば、自民党の単独過半数はかなり難しい状況。参議院静岡県選挙区の補欠選挙でも、当選が確実視されていた自民党新人が立憲民主党候補によもやの敗戦。無党派層の支持が野党に流れた結果だった。

 同じような傾向が全国的にも見られる。ハンターのホームグラウンド・九州では、大臣経験あるベテランやスキャンダルまみれの現職が苦境に立たされている。

 ■福岡5区

 福岡5区では、衆院当選8回の元環境大臣で自民党の原田義昭氏が、立憲民主党の新人・堤かなめ元県議に大苦戦。自民党本部が行ったとされる1022日~24日の情勢調査では、原田氏が堤氏に3%のリードを許している。

 今年に入って自民党が実施した数回の調査でも、終始堤氏が先行。報道各社の調査結果もほぼ同じ傾向だ。原田氏と公認を争ったあげく、党本部の裁定で引きずり降ろされた栗原渉元県議会議長の票が逃げた結果だ。

 栗原氏を5区の支部長に就任させるという条件で実現した候補者調整だったが、地元の自民党関係者は、こう話す。
 「原田氏は引退する予定だったはず。ところが、栗原さんが出馬の準備にかかると、急にまた出ると言い出した。派閥のボス、麻生太郎氏の援護射撃で公認になったが、高齢者規定(比例名簿登載は73歳未満)で比例重複はできない。ゴタゴタを印象付けたことで最も大事な無党派層が取り込めない結局、堤氏が優勢で福岡5区の貴重な議席が消えてしまう可能性が高い。栗原陣営は冷めた目で選挙戦を見ている。原田氏は老醜を晒しているだけだ」

 ■福岡10区

 福岡10区は、元地方創生担当相で当選8回の山本幸三氏の地盤。ここでは、立憲民主党の前職・城井崇氏との激しい争いが続いている。最新の自民党の情勢調査では山本氏が7%ほど城井氏に先行を許している。1010日の調査では2%ほど山本氏が優勢だったが、逆転された形だ。

 「過去、山本氏には歯が立たなかった城井氏だが、前回の選挙から労組中心だった選挙戦が市民目線のそれに変わってきた。城井氏の考えで選挙を戦うようになり、普通の労組選挙とは一線を画しているのがいい方向に出ているようだ。山本氏は73歳で小選挙区のみの出馬。『城井氏は比例復活するので小選挙区は山本へ』と弱気な選挙戦になっている。大臣経験者とは思えないね」(地元の市議)

 ■長崎4区

 長崎4区では、当選7回の北村誠吾元地方創生・規制改革担当相が、立憲民主党新人の末次精一氏にかなりの差をつけられている。

 自民党の最新情勢調査では、北村氏が10%ほど末次氏にリードされており、報道機関の調査でも大きく差をつけられる状況だ。北村氏の大臣時代の「失言」を問題視した長崎県連が、県議の瀬川光之氏を公認するよう党本部に求めて混乱していたが、総裁派閥(岸田派)の北村氏を選んでしまった結果だ。

 「前回の総選挙では当選しましたが、北村さんの評判が悪過ぎた。自民党県連が瀬川氏公認を求めたのは当然ですよ。政権与党であっても、勝てる候補でなくては有権者は振り向いてくれません。だから瀬川氏がいいとなったのです。瀬川氏を支援した県議らは、ほとんど北村さんの応援には動いていません。末次氏の当選はかたく、午後8時に当確が打たれるかどうかが焦点という情けない選挙です」(自民党の地方議員)

 ■他のスキャンダル議員たち

 この3人に加えて、他の「スキャンダル議員」も危うい。

 まず、秘書が当て逃げ事故を起こすなど、これまで何度もスキャンダルが報じられた「魔の3回生」の一員で、宮崎1区から出馬している武井俊輔氏。自民党の情勢調査で、立憲民主党の新人・渡辺創氏が6%ほど優勢になっている。

 鹿児島3区では、女子大生との「買春疑惑」が週刊誌で暴露された自民党の小里泰弘氏が、すべての調査で立憲民主党の元職・野間健氏にリードされている。地元では、小里氏のスキャンダルを報じた週刊誌のコピーが「紙爆弾」のようにバラまかれたともいう。

 「父親は、大臣経験者で宏池会会長まで務めた小里貞利さん。息子の泰弘は当選5回で、次は大臣という時に大スキャンダルを引き起こした。地元の女性有権者は振り向いてもくれませんよ。自業自得」(鹿児島の地方議員)

 同じ鹿児島の1区では、贈収賄事件を起こした鶏卵生産大手「アキタフーズ」(本社・広島県福山市)側からカネをもらっていた宮路拓馬氏が、候補者調整で選挙区公認を勝ち取ったにもかかわらず、立憲民主党の前職・川内博史氏と接戦を演じるという体たらく。重複立候補しているため、再び「比例区選出」の議員になる可能性が消えていない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月27日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.26】:【総選挙2021】候補者調整の波紋|鹿児島1区の現状

2021-11-01 00:03:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.10.26】:【総選挙2021】候補者調整の波紋|鹿児島1区の現状

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.26】:【総選挙2021】候補者調整の波紋|鹿児島1区の現状 

 衆議院議員総選挙の投開票まで1週間、九州各地でも激戦が展開されているが、注目されるのは「候補者調整」の結果、自民党の新人候補が比例区に回ったり出馬を断念させられたりした選挙区だ。

 長崎4区では、8期目を目指す北村誠吾氏の言動を嫌った地元の地域支部が前県議会議長の瀬川光之氏を推し、すったもんだのあげく、党本部の裁定で北村公認が決定。福岡5区でも、地元7支部のうち5支部が推薦した栗原渉元県会議長が、「除名」を突き付けた党本部から引きずり降ろされ、評判の悪い原田義昭元環境相が公認されている。

 出馬断念を余儀なくされた陣営が「はい、そうですか」と納得するはずはなく、「1+1=2」とはいかないのが道理。今月15日から17日にかけて自民党本部が行ったとされる情勢調査では、長崎4区で北村氏の28.2%に対し立憲民主の新人・末次精一氏が32.3%。福岡5区は、原田氏が34.1%、立憲民主の新人・堤かなめ氏が38.9%と両ベテランが落選の危機を迎えている。いずれも、党本部が地元の自民党組織をないがしろにした結果だ。

 時間とカネをかけて大事に育ててきた後援会組織や諸団体との関係を、一時的であるにせよ、派閥の論理や権力者の横車で奪われた側の関係者が黙って引っ込むはずがない。調整対象となった二人の政治家が、選挙区と比例区に分かれた形で立候補することになったケースは「ハッピーエンド」のように見えるが、実際には逆。次の選挙を睨んで、より複雑な動きが始まっている。党本部の調整で、九州比例の衆院議員だった宮路拓馬氏が選挙区の公認候補となり、前回選挙の選挙区候補だった保岡宏武氏が九州比例の単独2位に決まった鹿児島1区の現状を取材した。

◇  ◇  ◇

 博多から九州新幹線で約1時間半。取材相手との待ち合わせ場所に向かうため乗ったタクシーの運転手さんに、総選挙への関心があるかと尋ねた。返ってきたのは「白紙で出します」という一言だった。続けてこう話す。
「宮路さんはもともと別の選挙区。なんで1区から出るのか。私は先代の保岡さん(興治元法務大臣)に、ずーっと(一票を)入れてきた。息子さん(宏武氏)は比例区に回されてしもて、入れる相手がおらんようになったんですよ」

 “自民党は宏武氏を当選確実な比例2位で処遇しているが”と重ねて聞いたが「私は自民党員ではないから、関係ないですもんね。宮路に入れろとカネ積まれても断ります」と頑なだった。たしかに、末端の支持者に党本部の脅しやお願いは通用しない。圧勝するはずの自民党公認候補が敗戦の危機を向かえている長崎4区や福岡5区の現状が、如実にそれを物語っている。

◇  ◇  ◇

 公認争いが続いてきた他の選挙区と同じように、「候補者調整」が行われた鹿児島1区だが、ここが抱える事情は複雑だ。保岡氏と宮路氏の公認争いが始まったのは4年前。前回の総選挙では、区割り変更で鹿児島県内の小選挙区が5から4に減少したため、旧3区で議席を得ていた宮路氏が比例単独候補に。公示直前にがんが悪化した先代・興治氏が出馬を断念したことで、急遽宏武氏が出馬していた。

 準備不足の宏武氏は重複立候補の手続きが間に合わず、比例復活が望めない中での選挙だったという。結局、宏武氏は知名度で勝る立憲民主のベテラン・川内博史に競り負け、長い浪人生活を余儀なくされることになる。再選を果たした宮路氏は鹿児島1区の支部長就任を希望。その後、保岡vs宮路の公認争いが続いてきたため、鹿児島1区の自民党支部長は空席のままとなっていた。

 決着がついたのは8月22日。自民党鹿児島県連は、宮路氏を1区の公認候補に、保岡氏を比例単独候補に回し名簿の上位とするよう党本部に要請することを決める。これを受けた自民党本部は今月18日、宏武氏を単独2位に登載した比例九州ブロックの名簿を発表している。

 情勢調査で自民党は、前回総選挙時と同じ7議席奪取を確実にしており、宏武氏の当選は決まったようなものだ。鹿児島1区を地盤とする二人の代議士が誕生するかもしれないという、一見「ハッピーエンド」の結末のように見えるが、実は選挙区調整で新人が次の損選挙の公認に回された形となった長崎4区や福岡5区以上に、深刻なドロドロ劇の幕が切って落されている。

 保岡氏を応援してきた50代会社社長の話。
 「今回の選挙は、保岡比例、宮路1区で仕方がない。ただし、今回に限っての話でしょう。次も宮路が1区というのでは、保岡陣営は誰も承服しないと思いますよ。宮路を当選させるための後援会ではないのだから。そもそも、現職優先というが、宮路は比例区の現職で、鹿児島1区の現職ではなかった。話の筋が通っていない。私は自民党の党員ですが、宮路には入れない。比例は自民と書くけど」

 会社社長が言うように、問題は次の総選挙だ。宮路氏が小選挙区で勝つか、負けても比例復活すれば、宮路氏は1区支部長として居座り続ける。負けても県連や党本部が再考しない限り、支部長は変わらないとみられている。すると、保岡氏の処遇を巡って、再び混乱が起きる。保守が2陣営に分かれて互いを牽制し合う形が、次の総選挙まで続くということだ。

◇  ◇  ◇

 同じ選挙区を2人の有力政治家が争うという構図が、かつて福岡県にもあった。当事者は、山本幸三元地方創生担当相と武田良太前総務相。2000年の総選挙は無所属の山本氏が自民党新人の武田氏に勝利、2003年と05年の選挙では、逆に無所属となった武田氏が自民公認となった山本氏を撃破するという激しさだった。それまで山本氏を支えた後援会が崩れたのは、総選挙2連敗を受けて09年に山本氏が比例単独に回ったためだ。その後、武田氏の勢力が11区を席巻するようになったのは言うまでもない。地元組織をズタズタにされた山本氏は12年、やむなく福岡10区に国替えしている。鹿児島1区を巡る保岡陣営と宮路陣営の争いが、同じような状況になる可能性は高い。

◇  ◇  ◇

 事情を知る鹿児島県政界の関係者は、困惑の表情を隠さない。
 「宮路派と保岡派で1区の自民党が分裂することだけは避けないといけないが、どうも雲行きが怪しい。そもそも論になるが、宮路を1区の支部長にしたのが正解だったのかどうか……。1区の県議や市議は、ほとんどが保岡派。宮路には手足が少ない。まったくの新人が来て『宜しくお願いします』というのとは訳が違う。他人の庭に、土足で上がり込んできたようなものなんだから反発しかない。1+1が2になるかというと、おそらく1.5にもならないだろう。どれだけ党の決定といっても、末端の党員はそれぞれの政治家の事務所が集めた人たち。党から“宮路を応援しろ”と言われて、『分かりました』と恐れ入る関係ではない。保岡後援会の幹部にしても、次の総選挙を考えると、『宮路、宮路』と連呼するわけにはいかないだろう」

 次の総選挙でも保岡氏が比例に回されるような事態になれば、1区の保岡後援会は崩されるのが必定。先代・興治氏時代から1区を守ってきた関係者は、黙っていないだろう。保岡家とのなじみが深いというある自民党国会議員は、次のように解説する。
 「次の総選挙がいつになるのか分からないが、2度続けて比例区ということになれば、おそらく保岡陣営は無所属で戦う道を選ぶだろう。でないと、後援会組織がもたない。今度は比例2位で、ようやく宏武君が代議士になる目途がついたが、ここに至るまでの宮路陣営の行儀が悪過ぎた。県連の裁定で宮路公認が決まったが、そのあと宮路さん自身は保岡陣営に正式な挨拶をしていない。本来なら、保岡後援会の幹部を集めてもらい、候補者調整に応じてもらったことへの感謝と改めての支援要請を行うべきだったのに、これを怠っている。応援するのが当然と言わんばかりの態度に、多くの保岡支持者は頭に来ているそうだ。宮路さんが、保岡陣営が集めた自民党員の名簿を県連からもらって、勝手に文書を送ったりしたもんだからよけいに反発をくらっている。保守票をまとめるのは難しいだろうね」

 保岡陣営の中には「党本部の裁定が出た以上、宮路の選挙を応援すべき」と主張する建設業者もいたというが、賛同者はほとんどいなかった模様で、「宮路がやりたければ、宮路の後援会に移ればいい」と冷ややかな声さえ出ているという。保岡後援会の結束は、叩かれたことで強まっている。

 保岡陣営は4年間、それまでなかった後援会の地域組織を50前後も作り上げ、決戦に備えてきたという。カネと時間をかけて築き上げた城を、たまたま比例に回って当選していた宮路氏に「現職優先」というおかしな理屈で明け渡す格好になったのだから、無念の思いは計り知れまい。「1+1=2」になるはずがないのだ。案の定、自民党の直近の情勢調査では、宮路氏38.6%、川内氏40.8%という数字になっている。

 宮路陣営の中には「保岡後援会の動きが鈍いから抜け出せない」などと責任転嫁する声があるのだという。保岡陣営にしてみれば、言いがかりもいいところだ。それが聞こえた段階で、ただでさえ鈍かった支援活動が、さらに足踏み状態になるのは当然のことだろう。自民党公認を競い合った相手を比例区に追い出しておいて、「比例は公明」と訴えている陣営に、保岡陣営を責める資格などあるまい。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月26日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.22】:【総選挙2021】九州で顕著な安倍・麻生両元総理の影響力低下

2021-11-01 00:03:10 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.10.22】:【総選挙2021】九州で顕著な安倍・麻生両元総理の影響力低下

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.22】:【総選挙2021】九州で顕著な安倍・麻生両元総理の影響力低下 

 総選挙がスタートし、報道各社や政党が実施した情勢調査の結果が出回り始めた。ハンターのホームグラウンド、九州でも興味深い数字が並んでいる。

 ■長崎1区:安倍氏の元秘書が大苦戦

 安倍晋三元首相が、自ら「公認候補として出してほしい」自民党長崎県連にねじ込み、長崎1区から出馬させたのが初村滝一郎氏。

 国民民主党の前職で2期目を狙う西岡秀子氏との対決だ。報道各社の情勢調査では西岡氏がリード。自民党が直近で行った調査でも、西岡氏が43%、初村氏が31%となっている。

 長崎1区の自民党県議の話。
 「地元では違う候補者を検討していた。それが公募したとたん、いきなり落下傘のように初村がやってきた。安倍元総理自ら、県議や市議にまで電話で初村氏を猛プッシュ。県連としては、初村氏を選ぶしかなかった。しかし、高圧的にやられたらしこりが残るが当然で、それが情勢調査の数字に現れている」

 初村氏は、長く安倍元首相の秘書として支えてきた人物で、批判を浴びた森友・加計や、桜を見る会の疑惑も裏で支えて乗り切った。安倍氏には、なくてはならない存在だったという。

 初村氏は長崎1区の出身、祖父で同姓同名の初村滝一郎氏は県議会議員から参院議員となり、労働大臣も務めた。

 父の初村謙一郎氏も元衆院議員(1期)。安倍氏とは、南カルフォルニア大学の留学の同期生で親しく、その仲間の一人が加計学園の加計孝太郎理事長だ。初村候補はまさに「安倍直系」と言えるだろう。

 「初村氏の一族と安倍氏は切っても切れない仲。だが、謙一郎氏の地元での評判は芳しくないのです」(前出・長崎県議)

 謙一郎氏は、オレンジ共済事件で実刑判決を受けた元参院議員の友部達夫と親しく、多額の献金を受けていたことが発覚し、事件への関与を疑われた。また友部氏が理事長の財団の理事にも就任していたことがある。さらに、細川護熙元首相と友部氏の会食をセッティングするなど活発に動き、友部氏から3,000万円を受け取り、参院選における新進党の比例名簿上位に友部氏を入れたという疑惑まで浮上した。そのせいもあって政界引退。今も影響が残っているというのだ。

 前出の長崎県議がこう語る。
 「安倍さんは初村氏の情勢がよくないことを把握しており、党本部に掛け合って、人気のある小泉進次郎前環境相や高市早苗政調会長を応援に寄こした。安倍氏自身も長崎1区に入る予定もあると聞いている。だが、地元の反応は冷たい。苦戦が続くのではないか」

 「一強」を謳われた元総理を支えてきた候補者が苦戦する長崎1区は、安倍政治の終わりを印象付ける選挙区になりそうだ。

 ■福岡5区・8区:麻生派元大臣が苦しむ公認争いの後遺症

 そして、もう一人、思わぬ事態に直面しているのが、福岡8区を地盤とする麻生太郎副総裁だ。自民党の情勢調査の数字では、麻生氏は41%と共産党とれいわ新選組の候補者を大きくリードしている。しかし、よく検討してみると共産党の河野祥子氏は14%、れいわの大島九州男氏が15%。もし野党統一候補となっていれば、単純計算で麻生氏41%に対して野党は29%。展開次第では、麻生氏も安泰とはいかなったことになる。

 「麻生氏の数字がこんな低調というのは過去にはなかったと思う」――ある自民党幹部の、偽らざる感想だ。

 すでに報じたように、福岡5区では激しい争いの末に党本部から「公認」を勝ち取った麻生派の原田義昭氏が立候補。だが、マスコミの情勢調査では、原田氏が立憲民主党の堤かなめ氏に3%のリードを許している。自民党が今年になって行った3回の情勢調査で、常に原田氏を上回っていた元県議会議長を引きずり降ろした後遺症だ。福岡県内であっても、麻生ブランドは通用しなくなっている。

 麻生氏本人は公示日を地元・福岡8区で迎え、こう演説した。
 「いろんな人のご尽力、ご協力でコロナがこの程度で止まった」「この選挙で勝った方が政権を担う。このたび立憲――よう名前が変わるんでわかんなくなる、立憲なんとか党、立憲社会、いや立憲民主……」

 聞いていた地元民が顔を歪めて批判を口にした。
 「この次の選挙では、麻生さんが引退するのではないかと囁かれています。息子さんが後継者でしょう。そんな中、今日のような上から目線の演説はやめたほうがいい。福岡8区という選挙区が、こういう上から目線を許す地域だと思われてしまう。こんな態度が続いてきたので、票も昔ほどは出なくなっている。投票率が下がったせいもありますが、昔は15万票くらいとっていたのに、今では12万から13万程度。福岡では、ハッキリ言って不人気なんです。今回を花道にされた方がいい」

 2人の元首相が、意外なところで力の低下をみせいている。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月22日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.18】:【総選挙2021】「保守分裂」で注目される九州・沖縄の選挙区

2021-11-01 00:03:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2021.10.18】:【総選挙2021】「保守分裂」で注目される九州・沖縄の選挙区

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.18】:【総選挙2021】「保守分裂」で注目される九州・沖縄の選挙区 

 あす19日に公示される総選挙。就任したばかりの岸田文雄首相にとっては、いきなりの大舞台となる。

 ハンターのホームグラウンド九州では、安倍政権時代から大半の小選挙区で自民党の圧勝が続いてきた。だが、今回は様子が変わってきたことが、自民党や立憲民主党の情勢調査で判明している。

 ■福岡5区のおかしな裁定

 最後まで公認問題でもめたのが、原田義昭元環境相と栗原渉元県議会議長がぶつかった福岡5区だ。自民党本部は現職優先で、原田氏を公認とする裁定を下したが、地元の7支部中5支部が「栗原推薦」。農政連や医師会といった団体も、ほとんどが栗原支持で固まっていた。栗原氏が公認されず、比例区の候補からも漏れたことで反発が予想される。

 自民党本部は「勝てる候補を選んだ」「総合的な判断」とコメントしているが、自民党が行った調査結果は、それが偽りであるこちを証明している。下は、党本部が今年4月、8月、今月7日~10日に行ったとされる情勢調査の結果だ。

 

 直近の情勢調査では、原田氏27.3%に対して栗原氏が29.2%と2%リード。3番手につけている立憲民主党の堤かなめ氏も24.2%と僅差で追いかける。菅政権への批判が高まっていた8月の調査では、栗原氏は10%以上原田氏を上回っていた。「勝てる候補」は明らかに栗原氏だったということになる。

 党本部のおかしな裁定で栗原氏の支持者に厭戦ムードが広がっており、原田氏の票が積み増しされる可能性は低い。

 激化した公認争いは自民党の「内紛」とも受け取られかねず、閣僚経験者の原田氏は苦しい選挙戦となりそうだ。

 ■長崎4区もお先真っ暗

 大臣時代の「失言」で、地元県連からダメ出しを食らったのが長崎4区の北村誠吾元地方創生規制改革担当相。県連は県議会議長も務めた瀬川光之氏を公認するよう党本部に上申していたが、最終的には北村氏が公認となった。

 県連が瀬川氏の公認を党本部に求めたのは9月中旬。ぎりぎりのタイミングで現職の大臣経験者、当選7回の北村氏を引きずり降ろそうとしたのは、情勢調査の結果からだ。8月に自民党が調査したときは、北村氏が30.3%。対立候補となる予定の立憲民主党新人・末次精一氏は35.7%で北村氏は5%以上離されていた。直近の調査では瀬川氏が27.1%、末次氏が30.6%と接戦だが、北村氏は大きく水をあけられ18.2%にとどまっていた。ここでも地元の意向は無視され、「勝てる候補」を潰している。

 自民党の分裂が回避されたというのは表向きの話で、小選挙区の議席確保は厳しい見通しだ。

 ■鹿児島2区には“あの人”が出馬

 鹿児島2区は、ある意味、保守分裂選挙となりそうだ。現職の金子万寿夫氏が自民党公認とされたが、対抗馬として無所属での出馬を表明したのは、昨年の鹿児島県知事選挙で自民党から推薦をもらった三反園訓氏。知事選では公明党の支持も得て再選を狙うも、自らの失策で落選した人物だ。本サイトでも、平気で嘘をつき人を裏切る同氏を政治家の資格なしとして知事時代から厳しく追及してきた。

 落選直後から鹿児島2区をターゲットに辻立ちを繰り返し、「二階派に入る」などとして支持を広げるかにみえたが、圧勝するほどの人気はなく、金子氏と競り合う状況となっている。

 ■沖縄自民は全敗の可能性

 初の入閣を果たした西銘恒三郎復興相の地元は沖縄4区。対立候補は立憲民主党の金城徹氏で、オール沖縄がバックについて支援する。しかし、ここも自民党分裂を思わせるような選挙戦になりそうだ。

 西銘氏は父親が沖縄県知事、兄が参院議員とまさに沖縄の名門出身。一方、金城氏は沖縄1区にあたる那覇市の元市議で議長経験もある。那覇市長、沖縄県知事と歩んだ翁長雄志氏に師事し、行動を共にしてきた。

 那覇市議時代は自民党として活動していたため、一定の保守票が見込めるという。自民党の最新情勢調査では、西銘氏が39.3%、金城氏が39.0%と拮抗している。

 少し前になるが、立憲民主党の情勢調査では西銘氏が35.0%で金城氏が40.1%。金城氏が5%リードという結果が出ていた。

 2017年の衆院選では、沖縄の4小選挙区中、自民党として議席を確保できたのは西銘氏だけ。残り3つはオール沖縄が支援する野党候補に敗れている。

 今回も野党共闘も進んだことで、野党系優勢の様相。保守最後の砦となっている沖縄4区の西銘氏が議席を守れるのか、それとも、現職大臣として屈辱的な小選挙区落選となるのか注目だ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月18日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2021.10.28】:働く者の4割が非正規 こんな資本主義でいいのか ‐NPO「ブナの森」代表 長岡 昇‐

2021-11-01 00:02:50 | 【雇用・正規、非正規・パート・賃上げ・失業率・求人・労働組合・労働貴族の連合】

【HUNTER2021.10.28】:働く者の4割が非正規 こんな資本主義でいいのか ‐NPO「ブナの森」代表 長岡 昇‐

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2021.10.28】:働く者の4割が非正規 こんな資本主義でいいのか ‐NPO「ブナの森」代表 長岡 昇‐ 

 自民党の総裁選を勝ち抜き、岸田文雄氏が首相に就任した。明治の元勲、伊藤博文から数えてちょうど100代目の総理大臣という。その岸田首相の下であわただしく衆議院が解散され、総選挙に突入した。10月31日に投開票され、その日の夜には大勢が判明する。

 NHKや朝日新聞は今回の総選挙について、盛んに「政権選択の選挙」と報じた。だが、この選挙で政権交代が実現する可能性があると考えている人はほとんどいないだろう。

 安倍晋三、菅義偉両氏の下で9年に及んだ政権運営を有権者はどう判断するのか。ウソとごまかしの政治にどこまでお灸をすえるのか。そのお灸の度合いが示される選挙、と見る方が自然だろう。立憲民主党を中心とする野党に再び政権運営をゆだねるほど、有権者はうぶではあるまい。

 選挙に向けて、岸田首相は「新しい資本主義」なるスローガンを掲げた。アメリカ型の強欲な資本主義、弱者切り捨ての資本主義とは異なるものを目指したいようだ。どのような資本主義を思い描いているのか。岸田首相は所信表明演説でこう述べた。

 「成長と分配の好循環と、コロナ後の新しい社会の開拓。これがコンセプトです。成長の果実をしっかりと分配することで、初めて次の成長が実現します。大切なのは成長と分配の好循環です。『成長か分配か』という不毛な議論から脱却し、『成長も分配も』実現するためにあらゆる政策を総動員します」

 具体的には何をするのか。成長するための第一の柱は「科学技術立国の実現」であり、第二の柱は「デジタル田園都市国家構想」だという。「経済安全保障に取り組み、人生100年時代の不安解消を図る」とも述べた。ズラズラと政策を並べているが、それがどのような「新しい資本主義」につながっていくのか、少しも見えてこない。一番肝心な点に触れていないからだ。

 戦後日本の資本主義は、終身雇用と家族的な経営を特徴としていた。同一労働=同一賃金の原則がそれなりに守られ、少なくとも真面目に働いている限り、働く者はそれほど将来の心配をする必要がなかった。それが高度経済成長の原動力となった。

 こうした日本型の資本主義が大きく変わったのは、1985年に労働者派遣法が成立してからだ。同一労働=同一賃金の大原則に風穴が空いた。当初、派遣の対象は通訳や秘書、ソフトウェア開発など特別な技能を必要とする13の業務に制限されていたが、その後、対象は少しずつ拡大されていった。

 そして2004年、小泉純一郎政権の時に派遣労働は製造業にまで拡大され、事実上、歯止めがなくなった。推進する側はこれを「働き方の多様化」と呼んだが、その実態は企業側に「働かせ方の多様化」をもたらすものだった。

 時を経て、それがどのような結果を招いたか。私たちはまざまざと見せつけられている。今や、働く者の4割は派遣や契約社員、パートの非正規労働者である(図1)。不安定な雇用の下、低賃金で働くことを余儀なくされている。

 将来を見通せない若者たちは結婚をためらい、子育てを躊躇(ちゅうちょ)する。非婚や晩婚化、少子化は経済と雇用の大きな変化を抜きにして語ることはできない。行政が結婚の斡旋や子育て世代への支援に乗り出す、といった小手先の対応をして解決できるような問題ではなくなっている。

 その結果、日本の労働者はどのような状況に追い込まれたか。先進国を中心に38の国でつくるOECD(経済協力開発機構)の統計を見れば、それが如実に分かる。図2は、主要国の平均賃金の推移を示したものである。各国の平均賃金が着実に上がっていく中で、日本人労働者の平均賃金はこの20年、横ばいのままだ。2015年には韓国にも抜かれ、イタリアと最下位を争う状態になっている。

 図3を見れば、気分はさらに落ち込む。OECD加盟国の「2020年平均賃金ランキング」によれば、日本人の平均賃金は加盟国平均のかなり下だ。もはや「中進国レベル」と言うしかない。

 この間、もちろん企業も苦しんできたが、その痛みは働く者よりはるかに小さい。内部留保を膨らませている企業も少なくない。

 パート労働や派遣労働が広がり、働く者が低賃金にあえいでいる現状にメスを入れ、労働環境の大胆な改革に乗り出さない限り、「新しい資本主義」など夢のまた夢だ。経済界の抵抗を押し切り、覚悟をもって取り組まなければ、事態は一歩も動かない。

 では、岸田首相にはその覚悟があるのだろうか。改革にかける首相の本気度を測るためには、その言葉より、彼が仕切った人事を見る方がいい。岸田首相は、官房長官とともに政権運営の要となる自民党幹事長に甘利明氏を充てた。都市再生機構(UR)がらみの補償交渉で千葉県の建設会社に肩入れし、口利き料として1,200万円もの資金提供や接待を受けた政治家だ(2016年1月、週刊文春の報道で発覚)。

 資金を受け取り、接待を受けたのは主に秘書のようだが、甘利氏本人も50万円の札束を2回受け取り、ポケットに入れたことを認めている。「政治資金として受け取った」と釈明したものの、斡旋利得処罰法違反の疑いが濃厚だ。

 東京地検特捜部が捜査に乗り出し、疑惑が深まるや、甘利氏は「睡眠障害」を理由に入院し、国会にも出て来なくなった。眠れないから入院。ふざけた政治家だ。その後、捜査は尻すぼみになり、事件は闇に葬られた。

 その甘利氏が素知らぬ顔で表舞台に舞い戻り、今回の自民党総裁選では「岸田総裁誕生」のために動き、論功で自民党幹事長の要職に就いた。安倍元首相が総裁候補として担いだ高市早苗氏は政務調査会長になった。

 新内閣の閣僚の顔ぶれを見ても、岸田首相が「各派閥のバランスを取ってまずは安全運転」と考えていることは明白だ。そのような政治家に「新しい資本主義」を打ち立てるための大胆な改革などできるわけがない。「小さな改革」を小出しにするのが関の山だろう。

◇     ◇

 誰が首相になろうと、日本丸の舵取りはきわめて難しい。政府と地方自治体の借金は1,100兆円を超える。国内総生産(GDP)の2倍以上だ。それはどのような意味を持つのか。

 図4は国際通貨基金(IMF)の経済統計に基づいて、主要国の債務(借金)残高を示したものだ。借金の総額を1年間のGDPで割り、それを百分率で表している。積み重ねた借金が1年分のGDPと同額なら100%となる。日本の債務残高は250%を超え、主要国の中で突出している。2年分のGDPをすべて借金の返済に充てても足りない状態だ。主要国の労働者の平均賃金で最下位を争うイタリアより、ずっとひどい。

 経済学者の中には「日本は民間の貯蓄率が際立って高い。政府が保有する資産も膨大だ。イタリアとはまるで違う。これくらいの借金でよろめくことはない」と説く者がいる。「公的な債務は将来に対する投資であり、必ずリターンがある。債務を心配する必要などそもそもない」と主張する学者すらいる。

 こういう人たちには「ではなぜ、ほかの国々は債務残高を低く抑えるために必死になっているのか」と問えばいい。ドイツは政府の歳入と歳出をトントンにする、という原則を固く守っている。コロナ禍で国債を発行せざるを得なくなったものの、それを返済する段取りもきちんと国民に示している。

 国の財布も個人の財布も、原理は変わらない。収入よりも多く金を使えば、借金をするしかなくなる。そして、借金を重ねていけば、いつか破産する。経済理論をいくらこねくり回しても、この原理を超越することはできないのだ。

 あらためて、政府の今年度予算案を眺めてみよう(図5)。国の歳入106 兆円の4割は国債を発行してまかなっている。一方で歳出のうち、借金の返済に充てる国債費は2割に過ぎない。つまり、毎年、国の借金は雪ダルマのように膨らみ続ける。

 それなのに、日本はインフレにならず、株価の暴落も起きていない。歴代の自民党政権が自転車操業のような手法を編み出し、駆使してきたからだ。

 その典型が安倍晋三政権である。国の借金である国債を銀行の元締めの日本銀行に引き受けさせ、どんどん買わせた。紙幣を発行する中央銀行が国債を買い付けることなど、かつては「決してやってはいけない」とされていたが、平気でそれを続けた。

 安倍政権は、株価を吊り上げるための手立ても講じた。日本の厚生年金と国民年金の資金は、「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)が運用している。その運用資産は2020年度末で186兆円もあり、世界最大の機関投資家だ。

 図6に見るように、GPIFは発足時の2006年時点では、主にリスクの小さい国内の債券を買って運用していた。年金制度を支える積立金が目減りしたら大変なことになるからだ。

 ところが、安倍政権の下でGPIFはリスクの高い内外の株式や外国債券の割合を大幅に増やしていった。2020年4月の時点では運用先は4分の1ずつ。リスクの高い株式市場に資金をジャブジャブ注ぎ込んだのである。

 それは「ギャンブル」のような運用だ。図7が示しているように、2008年のリーマンショックで9兆円もの赤字を出したかと思えば、景気が上向いた2014年には15兆円の黒字になった。何とも危うい運用だ。

 年金を管轄する厚生労働省やGPIFは「カナダやノルウェーの年金の株式運用の割合はもっと高い」と説明する。だが、アメリカ最大の公的年金の運用機関である社会保障年金信託基金(OASDI)が米国債しか買わないことには触れない。ドイツやイギリス、フランスの年金制度は「原則として徴収した資金で年金をまかなう」という堅実なもので、そもそも巨額の積立金を持っていない。それも説明しない。

 要するに、年金の積み立てと運用という面でも、日本は極めてリスクの高いことをしている「突出した国家」なのだ。「アベノミクスの3本の矢、成長戦略の一環」などという声に踊らされて株式投資の割合を増やし続け、リスクは極大化した、と言わなければならない。

 株価がどう動くかは誰にも予想できない。暴落すれば、年金の支給そのものに影響が出る恐れがある。政府の膨大な債務とともに、年金積立金の運用も大きなリスク要因である。

 「新しい資本主義」を唱えるなら、岸田首相はこうした深刻な問題についても率直に語りかけなければならない。が、まったく触れようとしない。問題に手を付けようとするそぶりも見せない。問題の根があまりにも深くかつ重大なので、怖くて触れることすらできないのかもしれない。

◇     ◇

 では、政権交代を叫ぶ立憲民主党はどうか。

 安倍政権は森友学園問題で公文書を改竄(かいざん)し、加計学園問題や「桜を見る会」をめぐってウソとごまかしを重ねた。立憲民主党は、それによって「政治と行政がゆがめられた」と批判し、「透明で信頼できる政府をつくる」と訴える。「原発に依存せず、自然エネルギー立国を目指す」とも唱えている。このへんまでは、すこぶるまっとうだ。

 ところが、国の財政や金融の話になると、この政党は途端に突拍子もないことを言い出す。枝野幸男代表はコロナ禍で落ち込んだ消費を回復させるため、「消費税5%への減税が必要だ」と言い放った。年収1,000万円程度までは一時的に「所得税をゼロにする」とも口にした。

 消費税を半分の5%にすれば、それだけで10兆円の歳入が吹き飛ぶ。所得税ゼロでも兆円単位の歳入減になる。その手当てをどうすると言うのか。「財源は富裕層や大企業への優遇税制の是正で捻出する」と、もっともらしい公約を掲げているが、そうした措置でいくら捻出できるか、試算を示そうともしない。

 かつて政権交代を実現した民主党は、掛け声だけは立派だったが、政策を実行する力量も覚悟もなく自滅した。立憲民主党の公約を聞いていると、その姿と二重写しになる。過去の失敗から教訓をくみ取り、今度こそ有権者の信頼を勝ち取らなければならないのに、そういう謙虚さがみじんも感じられない。立憲民主党の面々も、自民党とは異なる意味で有権者を小馬鹿にしている。

 国民民主党はどうか。この政党の公約は、立憲民主党の公約が現実的に思えてしまうほど非現実的だ。コロナ禍から立ち上がるため積極財政に転じ、「今後10年間で150兆円の投資をする」のだという。

まず、コロナで傷ついた生活と事業を救済するため50兆円の緊急経済対策を講じる。次に、環境やデジタルなど未来への投資に50兆円。さらに、教育と科学技術予算を倍増させ、「人づくり」に50兆円の投資をするのだという。

 こんな公約は「私たちはどの党よりも速やかに国家財政を破綻させ、国を破滅に導いてみせます」と言っているに等しい。党の幹部に経済や財政、金融をまともに考えている人間が1人もいないことを示している。論外と言うしかない。

 ひたすら税金のバラマキを訴えるという意味では、「0歳から高校3年生まで全員に一律10万円を支給する」と唱える連立与党の公明党も、消費税を廃止すると言う「れいわ新選組」も同列だ。どちらも「責任をもって未来を語ろうとしない」という点で共通している。

 各政党の無責任な公約に堪忍袋の緒が切れたのだろう。財務事務次官の矢野康治(こうじ)氏は、月刊『文藝春秋』の11月号に「このままでは国家財政は破綻する」と題した一文を寄せた。

 「これでは古代ローマ帝国のパンとサーカスです。誰が一番景気のいいことを言えるか、他の人が思いつかないような大盤振る舞いができるかを競っているかのようでもあり、かの強大な帝国もバラマキで滅亡したのです」

 矢野氏は、前述したような日本の財政の危機的状況を具体的に説明しつつ、「あえて今の日本の状況を喩(たと)えれば、タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなものです」と記し、「破滅的な衝突を避けるためには、『不都合な真実』もきちんと直視し、先送りすることなく、最も賢明なやり方で対処していかねばなりません」と訴えている。

 森友学園問題で公文書を改竄し、職員を自死にまで追い込みながら誰一人責任を取らなかった財務省のトップがなにを偉そうに、と反発する人もいるかもしれない。

 けれども、「国庫の管理をまかされた立場にいる者」として、また「心あるモノ言う犬」として「どんなに叱られても、どんなに搾(しぼ)られても、言うべきことを言わなければならないと思います」と綴った文章には熱を感じる。そして、官僚をここまで追い詰めてしまった日本の政治の貧困を思わないではいられない。

 長い文章になってしまった。その他の政党については、寸評するしかない。日本維新の会は主要政党の中では珍しく税金のバラマキを掲げていない。日本社会のどこをどう改革すべきか、現実的な処方箋を示している。が、いかんせん、関西の政党である。ほかの地域の有権者にとってはやはり「遠い存在」だ。

 共産党は真面目な政党だが、今さら「共産主義に基づく国家建設」に与(くみ)する気にはなれない。社民党の政策に至っては「大学生の作文か」と言いたくなる。

 選択に苦しむ選挙だ。こんなに重苦しい選挙は記憶にない。それでも、私たちは選ばなければならない。「下り坂にさしかかった国」ではあっても、私たちの国にはまだ底力がある。その底力を引き出して、せめてなだらかな坂道にして次の世代に引き継ぎたい。

長岡 昇:NPO「ブナの森」代表)

長岡 昇(ながおか のぼる)
山形県の地域おこしNPO「ブナの森」代表。市民オンブズマン山形県会議会員。朝日新聞記者として30年余り、主にアジアを取材した。論説委員を務めた後、2009年に早期退職して山形に帰郷、民間人校長として働く。2013年から3年間、山形大学プロジェクト教授。1953年生まれ、山形県朝日町在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース】  2021年10月28日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2021年10月31日 今日は?】:元首相吉田茂死去に際し、日本武道館で戦後初の国葬

2021-11-01 00:00:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2021年10月31日 今日は?】:元首相吉田茂死去に際し、日本武道館で戦後初の国葬

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2021年10月31日 今日は?】:元首相吉田茂死去に際し、日本武道館で戦後初の国葬

 ◆10月31日=今日はどんな日

  元首相吉田茂死去に際し、日本武道館で戦後初の国葬(1967)

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 ◆出来事

  ▼ジョンソン米大統領が北ベトナムへの爆撃全面停止発表(1968)▼ロシアの航空機がエジプト・シナイ半島に墜落、乗客乗員224人全員死亡(2015)

 ◆誕生日

  ▼山内圭哉(71年=俳優)▼大河内志保(71年=タレント)▼山本耕史(76年=俳優)▼杉崎美香(78年=フリーアナウンサー)▼中村勘九郎(81年=歌舞伎俳優)▼須田亜香里(91年=SKE48)▼稲垣香織(97年=AKB48)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2021年10月31日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2021年10月30日 今日は?】:ムハマド・アリがフォアマンを破る「キンシャサの奇跡」

2021-11-01 00:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2021年10月30日 今日は?】:ムハマド・アリがフォアマンを破る「キンシャサの奇跡」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2021年10月30日 今日は?】:ムハマド・アリがフォアマンを破る「キンシャサの奇跡」

 ◆10月30日=今日はどんな日

  世界ヘビー級王座戦でムハマド・アリがフォアマンを破る「キンシャサの奇跡」(1974)

Foreman tira golpe a clay.jpg

第8ラウンド 崩れ落ちるフォアマン

 ◆出来事

  ▼ソ連の無人宇宙船コスモス186号と188号が初の軌道上ドッキング(1967)▼シドニー五輪女子マラソン金の高橋尚子に国民栄誉賞(2000)

Takahashi Naoko Nagoya Womens Marathon 2008.jpg  

 ◆誕生日

  ▼大川栄策(48年=演歌歌手)▼レッド吉田(65年=TIM)▼清春(68年=歌手)▼仲間由紀恵(79年=女優)

仲間由紀恵(2020年11月撮影)

                      仲間由紀恵(2020年11月撮影)

 ▼鬼束ちひろ(80年=歌手)▼佐藤勝利(96年=Sexy Zone)▼池田美優(98年=モデル)▼宮崎想乃(00年=HKT48)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2021年10月30日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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