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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【政界地獄耳】:沖縄玉城知事、オミクロン株の感染拡大は米軍由来と批判/01.05

2022-01-13 07:52:00 | 【米国・在日米軍・地位協定、犯罪・普天間移設・オスプレー・安保】

【政界地獄耳】:沖縄玉城知事、オミクロン株の感染拡大は米軍由来と批判/01.05

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:沖縄玉城知事、オミクロン株の感染拡大は米軍由来と批判/01.05 

 ★昨年末、政府は22年度の沖縄関係予算案について2680億円程度とする方針を固めた。本年度比330億円減額となる。一括交付金は財務省の当初提示額が481億円だったが沖縄担当相・西銘恒三郎との折衝の結果762億円にアップした。今月23日にある名護市、南城市長選、2月27日の石垣市長選、4月24日の沖縄市長選、そして参院選を挟んで沖縄知事選と沖縄は選挙イヤーといえる。そして今年は沖縄本土復帰50年の年だ。

 ★「本土復帰50年に予算の大幅減額とは驚いた。政府は一連の県内選挙を優位に進めるために『与党が勝てば予算はつく』という兵糧攻めで露骨な嫌がらせをしてきているのだろう」(沖縄政界関係者)。一方、自民党は昨年末には幹事長・茂木敏充、選対委員長・遠藤利明が相次いで沖縄入り。テコ入れと情勢分析、知事選の候補者選定と動きが速い。それでなくとも観光立県でインバウンドの代表格である沖縄県はコロナ禍で大打撃を受け、観光客が多く訪れる繁華街・国際通りはシャッターの閉まっている店舗が増えている。

 ★政府・自民党の仕打ちが県民にどう響くかはさておき、県知事・玉城デニーは2日に会見した。多くの米軍人や軍属が日米地位協定で旅券やビザに関する国内法の適用除外で米本国から基地に直接入国することが可能。キャンプ・ハンセンではアメリカ出国時のPCR検査が昨年9月3日以降、実施されていないことなどを念頭に「管理態勢の不十分さを示しており、怒りを覚える。県内のオミクロン株の感染拡大が米軍由来であるとの意識が欠如している」と米軍の秘密主義とそれに対して適切な抗議や米軍に対して水際対策などを取らない政府を強く批判した。政府は沖縄いじめにうつつを抜かすよりも地位協定に言及すべきだ。西銘大臣は増額で満足か。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2022年01月05日  07:57:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳】:ニュースか宣伝か 瞬時に判断できなければ独立性は謳えない/01.04

2022-01-13 07:51:50 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【政界地獄耳】:ニュースか宣伝か 瞬時に判断できなければ独立性は謳えない/01.04

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:ニュースか宣伝か 瞬時に判断できなければ独立性は謳えない/01.04 

 ★先月27日、大阪府と読売新聞大阪本社は教育・人材育成、情報発信、安全・安心、子ども・福祉、地域活性化、産業振興・雇用、健康、環境など8分野にわたる包括連携協定を締結した。包括連携協定は「パートナーとして密接な連携により、府民サービスの向上、府域の成長・発展を図ることを目的とする」という。

 ★当然各社から「権力監視や中立性はどう保つか」「巨大な行政機関が1つのメディアと特別な関係になるのは良くないのではないか」などの質問に府知事・吉村洋文(大阪維新の会代表)は「締結によって報道活動への制限、優先的な取り扱いはない。表現の自由、知る権利が協定で左右されるものではない」、読売新聞大阪本社社長・柴田岳は「取材・報道とは一切関係がない協定」と説明した。ところがその直後にスポーツ報知のウェブ記事に「吉村洋文知事休日筋トレ姿公開!たくましい筋肉に黄色い声殺到『カッコ良すぎ』『キャー!』」などという記事が掲載されれば、うがった見方もしたくもなる。

 ★すると、いろいろ分かってきたことがある。16年に都城市と宮崎日日新聞が同様の提携をして以来、18年には横浜市とTBSなど、すでに多くの自治体とメディアが包括協定を結んでいる。「取材・報道と一切関係がない」かどうかはわからないが、行政との連携はどちらかというと広告や営業サイドのメリットは受けやすいかもしれない。だが、読者や視聴者が都合よくそう感じてくれるだろうか。メディア信頼性独立性問題はあっても、経営的に背に腹は代えられないという意味合いがありそうだ。読者や視聴者が瞬時にこれは広告なのか、宣伝なのか、それとも取材した記事やニュースなのか判断がつかない限り、独立性はうたえない。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2022年01月04日  07:41:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:核戦争回避声明 言葉だけでは無意味だ

2022-01-13 05:05:55 | 【防衛省・自衛隊・防衛費、大綱・沖縄防衛局・軍需産業・Jアラート・シェルター】

【社説①】:核戦争回避声明 言葉だけでは無意味だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:核戦争回避声明 言葉だけでは無意味だ 

 米中ロ英仏の核保有五大国首脳が、核戦争を回避する責務と核軍縮交渉推進への決意を示す共同声明を発表した。

 五大国は一致して声明を出すのは初めてだと意義を強調するが、核軍縮は一向に進んでいない。

 言葉だけでは意味をなさない。

 今回の声明は、冷戦期に米ソ首脳が出した共同声明から引用し「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならない」とうたった。

 当時の米ソは中距離核戦力(INF)全廃条約に署名し、核軍縮をスタートさせた。しかし今は、米ロが同条約を失効させ、各国は軍拡を競い合っている。

 五大国は核軍縮への具体的な行動を示さなくてはなるまい。

 今回の声明は今月開く予定だった核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて用意された。

 NPTは核保有国と非保有国が共に参加する唯一の枠組みだ。五大国に限って核兵器保有を認める代わりに、核軍縮の誠実な交渉を義務付けている。

 五大国は2000年の再検討会議で、核兵器廃絶を達成する「明確な約束」をしたはずだが、全く実行に移されていない。

 米中ロは核兵器の近代化を進め、極超音速兵器など新兵器の開発競争も激化させている。中国は米国に追い付こうと核弾頭を増やし続けており、英国は保有数の上限を引き上げた。

 こうした現状はNPTの理念に反するのは明白だ。

 再検討会議はコロナ禍で延期となったが、今回の声明は五大国が自らへの批判をかわす意図で出したと見られても仕方あるまい。

 五大国への不信感から、非保有国が主導したのが、保有や開発を全面的に禁じる核兵器禁止条約だ。昨年発効し、3月には初の締約国会議が開かれる。

 だが、五大国はいずれも核禁条約に背を向ける。そうした態度は今回の声明にも逆行しよう。

 唯一の戦争被爆国である日本はNPTを重視し、核保有国と非保有国の橋渡しをするとしてきたが、現状ではその役割を十分に果たせていない。

 一方、核禁条約に対しては、日本は米国の「核の傘」の下にあるとして、署名・批准を拒否し、締約国会議へのオブザーバー参加も見送る方針を示している。

 広島出身の岸田文雄首相はオバマ元大統領が提唱した「核なき世界」を目指すとしている。ならば、核禁条約にも積極的に関与していくべきだ。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月11日  05:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:北海道観光 薄利多売脱し質重視を

2022-01-13 05:05:50 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説②】:北海道観光 薄利多売脱し質重視を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:北海道観光 薄利多売脱し質重視を 

 コロナ禍で苦境が続く北海道観光にとって、今年は再生に向けた立て直しの1年となりそうだ。

 さっぽろ雪まつりは大通会場で2年ぶりの開催を図るが、オミクロン株流行で実現が危ぶまれる。年内の国際線再開も見通せない。

 一方で来年は体験型観光アドベンチャートラベル(AT)の国際サミットが道内で開かれる。アジア中心だった外国人客が欧米に広がる好機にと期待が強まる。

 求められるのは、従来の薄利多売型からの脱却だ。観光客の数よりも旅の質を重視すれば経済効果も高まる。感染予防の3密回避も両立するモデルづくりが重要だ。

 全国で初めて観光立県を目指した「北海道観光宣言」から32年になる。行政と民間が協力しながら人材育成やデジタル化、交通インフラ整備などの準備を進めたい。

 コロナ前に年間5千万人台だった道内観光客数は、感染拡大で一昨年に4割も減少した。昨年は若干上向いたが回復にはほど遠い。

 一方で旅の志向には変化が見える。北海道観光振興機構の来道客調査では、夫婦・パートナーのみが4割とコロナ前の1・5倍に増え、道外客の宿泊日数も延びた。

 密を避け少人数で長く滞在し、野外体験を楽しむ傾向がある。

 道内は野鳥観察や雪氷ツアー、ラフティングなどの宝庫だ。体験型は海外客の1人当たり消費額が通常の倍という試算もある。道内には国際水準の知事認定ガイド制度も整い380人が資格を持つ。

 来年のATサミットではツアー商談会も行われ、道内十数カ所が参加する。肝になるのはガイドを統括し旅行商品化するオペレーターの存在だ。国や道が支援し、地域で人材獲得や育成を進めたい。

 ATだけでなく宿泊、物販などを支える人材も不可欠だ。道内の高校や大学では現場実習が進む。

 だが観光は繁閑差が大きく臨時雇用も常態化していた。さらにコロナ禍で道内宿泊・飲食サービス業は約4万人が働く場を失った。

 これでは人が定着しない。デジタル環境整備でホテルや施設の業務省力化を図るべきだ。

 室蘭市ではスマートフォンなどで交通手段の予約や決済を行うMaaS(マース)を使った「相乗りタクシー」の実証実験が進む。道内は公共交通が脆弱(ぜいじゃく)で実用化すれば住民へのメリットも大きい。

 近隣客が短期間訪れるマイクロツーリズムも大切だ。本格ATだけでなく気軽に自然体験を楽しめるエリアを設け、リゾートの裾野を広げることも必要だろう。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月11日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【卓上四季】:主食に宿る神

2022-01-13 05:05:45 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【卓上四季】:主食に宿る神

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季】:主食に宿る神

 作家三島由紀夫が「メキシコの古事記」と称したマヤ神話「ポポル・ヴフ」によると、創成主の神々は「われらの息子や家来をこの世に出そう」と話し合い、トウモロコシをこねて人間をつくったという

 ▼メソアメリカと呼ばれる中米地域の人々は、古くからトウモロコシを主食とし、神様からの贈り物とみなして大切にしてきた。頭部が穂の形をしたトウモロコシ神の絵も多く残されている。干ばつが続き大飢饉(ききん)が起きた15世紀半ばには、いけにえをささげて神に祈る火祭りの記録もある

 ▼地球のほぼ反対側にあった文明が心なしか身近に感じるのは「一粒のお米には七人の神様がいる」と伝えられる国に育ったからだろうか。食べ物と神様を一体化する考え方に、それほどの違和感を抱かない

 ▼日本の多くの地域ではきょうが鏡開き。正月にお供えした餅には年神様が宿る。それを割り開き、汁粉などにしてご神体を身体に取り込み、一年の無病息災を祈る行事である

 ▼江戸時代には武家で甲冑(かっちゅう)に供えた具足餅を食べて祝ったという。今でも武道場で稽古着姿の子どもたちがおわんをすする場面を目にするのはその名残か。商家では前年の暮れに閉めた蔵を開き、新年の繁盛を期待する蔵開きの日でもある

 ▼いまや、健康もなりわいも新型ウイルスの勢いに左右される日々。きょうはお餅を強くかみしめながら、コロナ終息を祈る日になりそうだ。2022・1・11

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2022年01月11日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:核戦争回避声明 言葉だけでは無意味だ

2022-01-13 05:05:40 | 【防衛省・自衛隊・防衛費、大綱・沖縄防衛局・軍需産業・Jアラート・シェルター】

【社説①】:核戦争回避声明 言葉だけでは無意味だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:核戦争回避声明 言葉だけでは無意味だ 

 米中ロ英仏の核保有五大国首脳が、核戦争を回避する責務と核軍縮交渉推進への決意を示す共同声明を発表した。

 五大国は一致して声明を出すのは初めてだと意義を強調するが、核軍縮は一向に進んでいない。

 言葉だけでは意味をなさない。

 今回の声明は、冷戦期に米ソ首脳が出した共同声明から引用し「核戦争に勝者はおらず、決して戦ってはならない」とうたった。

 当時の米ソは中距離核戦力(INF)全廃条約に署名し、核軍縮をスタートさせた。しかし今は、米ロが同条約を失効させ、各国は軍拡を競い合っている。

 五大国は核軍縮への具体的な行動を示さなくてはなるまい。

 今回の声明は今月開く予定だった核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて用意された。

 NPTは核保有国と非保有国が共に参加する唯一の枠組みだ。五大国に限って核兵器保有を認める代わりに、核軍縮の誠実な交渉を義務付けている。

 五大国は2000年の再検討会議で、核兵器廃絶を達成する「明確な約束」をしたはずだが、全く実行に移されていない。

 米中ロは核兵器の近代化を進め、極超音速兵器など新兵器の開発競争も激化させている。中国は米国に追い付こうと核弾頭を増やし続けており、英国は保有数の上限を引き上げた。

 こうした現状はNPTの理念に反するのは明白だ。

 再検討会議はコロナ禍で延期となったが、今回の声明は五大国が自らへの批判をかわす意図で出したと見られても仕方あるまい。

 五大国への不信感から、非保有国が主導したのが、保有や開発を全面的に禁じる核兵器禁止条約だ。昨年発効し、3月には初の締約国会議が開かれる。

 だが、五大国はいずれも核禁条約に背を向ける。そうした態度は今回の声明にも逆行しよう。

 唯一の戦争被爆国である日本はNPTを重視し、核保有国と非保有国の橋渡しをするとしてきたが、現状ではその役割を十分に果たせていない。

 一方、核禁条約に対しては、日本は米国の「核の傘」の下にあるとして、署名・批准を拒否し、締約国会議へのオブザーバー参加も見送る方針を示している。

 広島出身の岸田文雄首相はオバマ元大統領が提唱した「核なき世界」を目指すとしている。ならば、核禁条約にも積極的に関与していくべきだ。

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【社説②】:北海道観光 薄利多売脱し質重視を

2022-01-13 05:05:35 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説②】:北海道観光 薄利多売脱し質重視を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:北海道観光 薄利多売脱し質重視を 

 コロナ禍で苦境が続く北海道観光にとって、今年は再生に向けた立て直しの1年となりそうだ。

 さっぽろ雪まつりは大通会場で2年ぶりの開催を図るが、オミクロン株流行で実現が危ぶまれる。年内の国際線再開も見通せない。

 一方で来年は体験型観光アドベンチャートラベル(AT)の国際サミットが道内で開かれる。アジア中心だった外国人客が欧米に広がる好機にと期待が強まる。

 求められるのは、従来の薄利多売型からの脱却だ。観光客の数よりも旅の質を重視すれば経済効果も高まる。感染予防の3密回避も両立するモデルづくりが重要だ。

 全国で初めて観光立県を目指した「北海道観光宣言」から32年になる。行政と民間が協力しながら人材育成やデジタル化、交通インフラ整備などの準備を進めたい。

 コロナ前に年間5千万人台だった道内観光客数は、感染拡大で一昨年に4割も減少した。昨年は若干上向いたが回復にはほど遠い。

 一方で旅の志向には変化が見える。北海道観光振興機構の来道客調査では、夫婦・パートナーのみが4割とコロナ前の1・5倍に増え、道外客の宿泊日数も延びた。

 密を避け少人数で長く滞在し、野外体験を楽しむ傾向がある。

 道内は野鳥観察や雪氷ツアー、ラフティングなどの宝庫だ。体験型は海外客の1人当たり消費額が通常の倍という試算もある。道内には国際水準の知事認定ガイド制度も整い380人が資格を持つ。

 来年のATサミットではツアー商談会も行われ、道内十数カ所が参加する。肝になるのはガイドを統括し旅行商品化するオペレーターの存在だ。国や道が支援し、地域で人材獲得や育成を進めたい。

 ATだけでなく宿泊、物販などを支える人材も不可欠だ。道内の高校や大学では現場実習が進む。

 だが観光は繁閑差が大きく臨時雇用も常態化していた。さらにコロナ禍で道内宿泊・飲食サービス業は約4万人が働く場を失った。

 これでは人が定着しない。デジタル環境整備でホテルや施設の業務省力化を図るべきだ。

 室蘭市ではスマートフォンなどで交通手段の予約や決済を行うMaaS(マース)を使った「相乗りタクシー」の実証実験が進む。道内は公共交通が脆弱(ぜいじゃく)で実用化すれば住民へのメリットも大きい。

 近隣客が短期間訪れるマイクロツーリズムも大切だ。本格ATだけでなく気軽に自然体験を楽しめるエリアを設け、リゾートの裾野を広げることも必要だろう。

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【卓上四季】:主食に宿る神

2022-01-13 05:05:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【卓上四季】:主食に宿る神

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季】:主食に宿る神

 作家三島由紀夫が「メキシコの古事記」と称したマヤ神話「ポポル・ヴフ」によると、創成主の神々は「われらの息子や家来をこの世に出そう」と話し合い、トウモロコシをこねて人間をつくったという

 ▼メソアメリカと呼ばれる中米地域の人々は、古くからトウモロコシを主食とし、神様からの贈り物とみなして大切にしてきた。頭部が穂の形をしたトウモロコシ神の絵も多く残されている。干ばつが続き大飢饉(ききん)が起きた15世紀半ばには、いけにえをささげて神に祈る火祭りの記録もある

 ▼地球のほぼ反対側にあった文明が心なしか身近に感じるのは「一粒のお米には七人の神様がいる」と伝えられる国に育ったからだろうか。食べ物と神様を一体化する考え方に、それほどの違和感を抱かない

 ▼日本の多くの地域ではきょうが鏡開き。正月にお供えした餅には年神様が宿る。それを割り開き、汁粉などにしてご神体を身体に取り込み、一年の無病息災を祈る行事である

 ▼江戸時代には武家で甲冑(かっちゅう)に供えた具足餅を食べて祝ったという。今でも武道場で稽古着姿の子どもたちがおわんをすする場面を目にするのはその名残か。商家では前年の暮れに閉めた蔵を開き、新年の繁盛を期待する蔵開きの日でもある

 ▼いまや、健康もなりわいも新型ウイルスの勢いに左右される日々。きょうはお餅を強くかみしめながら、コロナ終息を祈る日になりそうだ。2022・1・11

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2022年01月11日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:2022年の政治 民主主義再生が急がれる

2022-01-13 05:05:25 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説】:2022年の政治 民主主義再生が急がれる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:2022年の政治 民主主義再生が急がれる 

 岸田文雄政権が発足して3カ月が過ぎた。

 最優先課題は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」による感染拡大の影響を最小限にとどめ、疲弊した経済を立て直すための処方箋を示すことだ。

 それには政府だけでなく、与野党の知恵を結集する必要がある。

 安倍晋三、菅義偉両政権のような強権的な姿勢はいまのところ鳴りを潜めている。

 安倍政権以来の1強体制で異論を封じられ、土台が壊された民主主義を再生しなければならない。

 岸田首相が標榜(ひょうぼう)する「丁寧で寛容な政治」の内実が問われる。

 7月には参院選が控えている。衆院選と違い、政権選択選挙と位置づけられてはいないが、過去には敗北をきっかけに退陣に追い込まれた首相もいる。政権の「実績」に対する最初の審判となろう。

 野党第1党の立憲民主党は昨秋の衆院選で議席を減らし、政権に対する批判票の受け皿になり切れていない現実をさらした。

 一刻も早く体制を立て直すとともに、政権への対立軸を打ち出すことが、ゆがんだ政治を正す第一歩である。

 ■負の遺産目そらすな

 岸田首相にとって、参院選は長期政権への基盤を築けるかどうかの試金石になる。

 これを乗り切ると、しばらく大型国政選挙がない「黄金の3年」に入るからだ。

 一方で参院選に敗北し、衆参で多数派が異なる「ねじれ」となれば、予算案や法案の審議が滞り、政権運営が行き詰まりかねない。

 現状で50~60%前後の内閣支持率を維持できるかが勝負の分かれ目になりそうだ。

 「聞く力」を掲げる首相は昨年末、コロナ対策を巡り10万円給付や濃厚接触者の受験生の扱いなどで方針転換を重ねた。こうした対応を有権者が柔軟な姿勢として好感しているとみられる。

 ただ、桜を見る会の疑惑や森友学園など安倍政権からの「負の遺産」に関しては再調査を否定し、真相究明を求める声に耳を貸すそぶりも見せない。

 17日に召集される通常国会では、これらの問題について説明が求められる。

 臭い物にふたをするような態度を続ければ、首相がうたう「聞く力」や「丁寧な政治」はすぐに色あせ、参院選前に有権者の失望を買うことになろう。

 ■見えない首相の信念

 今後のコロナ対応の焦点となるオミクロン株は重症化しにくいとの研究データもあるが、軽症でも感染者が急激に増えれば医療体制が逼迫(ひっぱく)する懸念がある。

 これまで連携不足が目立った地方自治体との協力体制を見直し、病床確保に万全を期すべきだ。

 コロナ禍で傷んだ国民生活の再建も急がなくてはならない。格差を是正し、困窮世帯を減らす対策が欠かせない。

 だが、首相が打ち出す「新しい資本主義」は、格差を広げたとされるアベノミクスの骨格を引き継ぎ、富の再分配よりも成長を優先しているように見える。

 被爆地・広島選出の首相は「核兵器のない世界」の実現に向けて国際社会を主導する考えを示しながら、核兵器禁止条約会議へのオブザーバー参加を否定する。

 信念はどこにあるのか。

 早くから首相への意欲を示し、準備をしてきたはずだ。それなのに、看板政策を実現する方策を語れないのでは資質を疑問視されても仕方あるまい。

 首相はコロナ危機を乗り越えるだけでなく、その先も見据えた国づくりや外交の指針を国民に提示し、参院選に臨むのが筋である。

 ■野党の役割は大きい

 言論の府を活性化し、政権に緊張感をもたらすには野党の役割が大きい。

 立憲は対決型から提案型への転換を図るが、政府の政策への注文だけでは10万円給付のように都合良く提案をつまみ食いされるだけになりかねない。

 与野党がそれぞれ目指すべき社会像を示し、それを肉付けする政策を磨き合う姿勢が求められる。

 昨年末に判明した国土交通省による建設受注計画の書き換え問題は、統計に基づいて決定された政策の妥当性を揺るがす。国会で徹底追及するのが当然だ。

 参院選では細切れの野党がバラバラに戦っても勝算はなかなか見えない。選挙協力を模索する中で、連立の枠組みも含めた政権構想を練り上げてもらいたい。

 衆院選で改憲に前向きな日本維新の会や国民民主党が議席を増やし、与党とともに改憲論議を加速させる動きを強める。

 改憲ありきで議論を急ぐ必要はない。施行から75年を迎え、国民生活に定着した憲法を見つめ直す作業から始めるべきだ。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月10日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【卓上四季】:ハタチの無駄

2022-01-13 05:05:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【卓上四季】:ハタチの無駄

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季】:ハタチの無駄 

 俳優の賀来賢人さんにとって忘れられない言葉がある。「全然見ねえじゃん」。成人の日、久しぶりに再会した同級生に言われた。役者として成果を上げられずにいたころのことだ。ただただ悔しく情けなかった(「二十歳(ハタチ)のとき、何をしていたか?」マガジンハウス)

 ▼叔母が女優とはいえ、一般家庭で育った。高校時代にスカウトされ、映画出演を果たすも、作品を見てがくぜんとする。「俺ひとりが台無しにしているように見えた」。本腰を入れようと大学を辞め、実家を出たが、結果は出ない。同級生の言葉は強く胸をえぐった

 ▼変化のきっかけは21歳での初舞台。劇作家福田雄一さん演出作への出演だったそうだ。ムロツヨシさん、戸次重幸さんといった実力派との圧倒的な差を痛感した

 ▼なぜボクだけ受けない? 生の舞台でいかに観客の共感を得るか。恥を忍んで先輩に助言を求めたこともある。叱られながらも追いつこうと懸命にもがいた。その経験が二枚目なのに親しみやすい演技力を養った

 ▼総務省統計局の推計によると、今年の新成人は120万人。ピーク時の半分となるが、一人一人の希望の晴れやかさと不安の深さはいささかも変わるまい

 ▼「やりたいことを続けておくといいことがある。無駄なことなんてなくて、やたら返ってくるんですよ」とは賀来さんの言葉だ。無駄だったと思うこと自体が無駄ということである。2022・1・10

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2022年01月10日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説①】:道内も感染拡大 医療体制の点検万全に

2022-01-13 05:05:15 | 【感染症(1類~5類)・新型コロナ・エボラ・食中毒・鳥インフル・豚コレラ】

【社説①】:道内も感染拡大 医療体制の点検万全に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:道内も感染拡大 医療体制の点検万全に 

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が、感染経路の追えない市中感染の疑いを含めて道内でも広がりを見せ始めている。

 オミクロン株は感染力が強く、まん延防止等重点措置が適用された沖縄や山口、広島の各県をはじめ、各地で急拡大している。

 デルタ株に比べ、オミクロン株は重症化リスクが低いとされる。道は感染者の原則入院を見直して、症状に応じて宿泊施設や自宅での療養も容認する方針だ。

 だが油断や安心は禁物である。

 感染者急増は医療機関の逼迫(ひっぱく)につながり、一般診療にも影響しかねない。海外では乗務員の感染で航空機が運航できないなど社会機能が低下する事例まで発生した。道内でも厳重な警戒が必要だ。

 道は自宅療養者向けに経口治療薬を確保し、薬局や医療機関など300カ所以上に配置した。

 しかし感染者急増に歯止めがかからなければ、一定数の重症者が発生する可能性は否定できまい。

 昨年の第4波時のように在宅患者を孤立させ、死亡者を発生させてはならない。医師らが十分に目配りできる体制を整えるべきだ。

 道は各地の病床や看護師の確保状況を改めて点検し、万全を期すことが求められる。

 また今後の感染状況を注視し、急拡大必至だと判断した場合は、政府に重点措置や緊急事態宣言の適用を迷わず要請するべきだ。

 その際には飲食店への酒類提供自粛要請や、道内旅行の助成事業「どうみん割」の見直しも検討課題になるだろう。これまでと同様に、事業者へのきめ細かな支援が求められるのは言うまでもない。

 感染抑止には早期発見と隔離が必要である。マスク着用や手洗い、3密回避の徹底など基本的な感染対策に変わりはない。

 道はきのうから、無症状の道民を対象に、無料のPCR・抗原検査を28カ所で順次始めた。

 今年に入り、十勝や空知管内でクラスター(感染者集団)の発生が相次ぐ。町村部でオミクロン株のクラスターが発生すれば一気に医療が逼迫する。検査体制の一層の拡充が欠かせない。

 道内への感染流入を阻止するには、新千歳や旭川といった主要空港や北海道新幹線の新函館北斗駅などでも来道者への無料PCR検査を行うべきだ。

 入試シーズンへの影響も懸念される。第6波の拡大を少しでも抑止し、道民の命と健康、暮らしを守り抜く覚悟で道と市町村は対策に当たってもらいたい。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月09日  05:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:宇宙飛行士公募 月面への夢実現したい

2022-01-13 05:05:10 | 【科学・物理・理工学・先端、応用科学・理化学・その他の学術】:

【社説②】:宇宙飛行士公募 月面への夢実現したい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:宇宙飛行士公募 月面への夢実現したい 

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、日本人宇宙飛行士の募集を13年ぶりに始めた。

 応募資格を理系出身限定から学歴不問に変えるなど門戸を大きく広げた。女性を含め多様な人材を呼び込む狙いがある。

 1年かけて選抜する飛行士の任務は日本人初の月面着陸が視野に入る。将来の有人火星探査への道も探り、宇宙探査の新時代を切り開く役割を担うことになる。

 求められる新たな資質に表現力や発信力が加わった。飛行士としての経験や宇宙開発の意義を国民に伝えることが期待される。

 飛行士の選抜をはじめ、月面探査に参画することは日本の科学技術や学術の底上げに寄与しよう。JAXAは多角的な選考で優れた人材を選抜してもらいたい。

 日本での宇宙飛行士の選抜は、後志管内余市町出身で北大助教授だった毛利衛(まもる)さんら3人を選んだ1985年が皮切りだった。

 これまで計5回の応募資格は自然科学分野での3年以上の実務経験や、一定の英語力や体力といった11項目の条件があった。

 今回は実務経験で文系、理系を不問とするなど2項目まで減らした。過去に選ばれた飛行士11人は主に科学者や医師、パイロット出身だった。今後は一般企業で働く人らにも機会が広がろう。

 日本は、米国を中心とする国際月面探査計画「アルテミス計画」に加わる。月を周回する宇宙ステーションへの滞在や、アポロ計画以来の有人月面探査、さらに月面基地の建設を予定する。

 月と地球の距離は38万キロある。主に地球から数百キロの圏内で活動した従来と違って通信に時間を要し、不測の事態が生じても迅速な救援は期待できない。

 任務の遂行には高い判断力と行動力が求められる。各国の同僚と力を合わせるために協調性とリーダーシップも欠かせない。

 民間人の宇宙飛行など宇宙利用の一般化が進む中、厳しい訓練で高度な知識や技術を習得した宇宙飛行士の存在は重みを増す。天文や地球物理といった自然科学への関心を高める役割も期待したい。

 月面着陸は2025年以降になる。採用予定は若干名というが、多彩な人材の活躍を待ちたい。

 日本の技術力は海外からの期待が高い。月での滞在に必要な食料を作る植物工場、耐久性が高い探査車の開発などが見込まれる。

 月面という過酷な環境に耐える技術を生み、地球上の砂漠や災害現場などでの活用を図りたい。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年01月09日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【卓上四季】:南天と白梅

2022-01-13 05:05:05 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【卓上四季】:南天と白梅

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季】:南天と白梅

 暖を取ろうと喫茶店に入った時のこと。卓上に南天と梅の正月飾りが置かれてあった。赤い南天の実と白梅のつぼみ。紅白の縁起物である

 ▼「難を転ずる」の語呂合わせの良さから古来、珍重されてきた南天。江戸時代には火災をよけるとの俗信が広まり、お祝いの席にも利用されるようになった。寺社の境内などで今も見かけるのは、鬼門に植えるとよいと信じられた名残だろうか

 ▼小林一茶の句に南天を詠んだものがある。「南天よ炬燵(こたつ)やぐらよ淋しさよ」。なんとも寒々しい場景である。庭の南天には雪でもかかっていそうだ

 ▼文芸評論家山本健吉によると、一茶が故郷信濃国に帰省して父が他界し、弟との遺産争いが始まるころの句だとか。底冷えするような寂寥(せきりょう)感が漂うのにはそんな背景がある。ひょっとしたら、事態打開の願いを南天に託したのかもしれない

 ▼年が改まったからといって難事が解決するわけでもない。新型ウイルスも再び感染拡大の様相を呈している。一見平静を取り戻しつつあった暮らしも、パンデミックの発生前とはどこか異なるのが現実だ。後遺症に悩む人や経済的な苦境にある人にとってみれば、なおさら遠い日常ではないか

 ▼正月飾りは一年の幸運をもたらす年神様をお迎えするためのもの。わずかでもよいから事態が好転してはくれまいか。南天と白梅の正月飾りにもそんな願いが込められていたのだろう。2022・1・9

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2022年01月09日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【風・論説委員室から】:党利党略過ぎる米選挙 橋本克法

2022-01-13 05:05:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【風・論説委員室から】:党利党略過ぎる米選挙 橋本克法

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【風・論説委員室から】:党利党略過ぎる米選挙 橋本克法 

 米国政治では、10年に1度の国勢調査と、大統領選や州議会選などが重なる年が極めて重要だと言われている。

 国勢調査結果を基に下院選挙区の区割りが見直されるが、この作業は州議会選などで勝った政党が主導するからだ。2020年がその年だった。大統領選と連邦議会選は民主党が勝利したが、州をはじめ地方の選挙は共和党が健闘した。

 政治分析サイト「ファイブ・サーティー・エイト」によると、今年の中間選挙から反映される区割りを主導するのは、共和党が187選挙区に上る一方、民主党は75選挙区にとどまる。独立委員会や超党派で行うのは167選挙区だ。

 米国では、特定の政党が有利になるように恣意(しい)的に選挙区を線引きする「ゲリマンダー」が横行している。奇妙にねじ曲がった選挙区の形が伝説上の怪獣サラマンダーに似ていることから名付けられた。

 支持者が多い地区を一つの選挙区に詰め込む「パッキング」や、長年続いた選挙区を分割する「クラッキング」などの手法を組み合わせて、自党に有利の選挙区を作り出す。

 選挙前から勝敗が決しているようなゲリマンダーには、有権者からの批判が大きく、法廷でも争われてきたが、不公正な区割りかどうか検証することが難しく、存続を許している。

 国勢調査を基に各州の下院議席数も変わる。13州で議席が増減し、共和党が強い南部テキサスやフロリダなどの議席が増える一方、民主党が強い東部ニューヨーク、西部カリフォルニアなどは減る。

 テキサスではリベラルな西海岸からの移住者が増え、フロリダも含めて民主党支持が多い移民が増えており、一概に共和党有利とは言えない。

 ただ共和党が多数派の州議会では、投票権を制限しようと州法を改正する動きが目立っている。郵便投票で身分証提示を義務付けたり、投票所を削減したりし、身分証を持たない黒人など、民主党支持のマイノリティーを狙い撃ちにしている。

 バイデン大統領はこうした動きを批判し「民主主義が最も重大な試練に直面している」と危機感を訴えるが、共和党支持層には響いていない。

 二大政党制で政権交代を繰り返す米国政治は民主主義のお手本とも言われた。しかしトランプ前大統領の登場で大きく揺らいだ。自身を批判するリベラルなメディアに対しては「フェイク(偽)ニュース」を連発し、国内の融和を目指してきた歴代の大統領像を一変させた。

 右派と左派の対立と分断を深め、限界点に至ったのが1年前のトランプ氏支持者による連邦議会襲撃事件だった。前年の大統領選での敗北を認めず「議事堂へ向かおう」などと演説であおったトランプ氏に呼応した。

 事件に対する評価すら分断が著しい。米メディアの最近の世論調査では、民主党支持層の85%が襲撃を「暴動」と捉えた一方、共和党支持層では21%にとどまり、47%が「愛国的だった」と答えた。

 支持政党の違いによって、見える世界も異なるかのようだ。

 政党同士の競い合いは敵と味方を峻別(しゅんべつ)することではない。相手の主張に同意できずとも、理解を試みて一致点を模索するのが民主主義の精神であろう。

 その精神が揺らぎ、民主主義の土俵である選挙制度まで、党利党略で変更を試みているのが米国の現状ではないか。

 トランプ氏は中間選挙を足がかりに24年大統領選出馬を視野に入れる。バイデン氏にとっても正念場の年となる。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【風・論説委員室から】  2022年01月09日  10:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2022年01月11日 今日は?】:太政官布告により、伊豆7島が静岡県から東京府(当時)に移管

2022-01-13 00:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2022年01月11日 今日は?】:太政官布告により、伊豆7島が静岡県から東京府(当時)に移管

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2022年01月11日 今日は?】:太政官布告により、伊豆7島が静岡県から東京府(当時)に移管

 ◆1月11日=今日はどんな日

  橋本龍太郎氏が第82代内閣総理大臣に指名され、第1次橋本内閣が発足(1996)

Ryutaro Hashimoto 19960111.jpg

内閣広報室より公表された肖像

Hashimoto Government 19960111.jpg

1996年(平成8年)1月11日
国務大臣任命式後の記念撮影

 ◆出来事

  ▼太政官布告によって、伊豆7島が静岡県から東京府(当時)に移管される(1878)▼第1次近衛文麿内閣が、厚生省を新設する(1938)

 ◆誕生日

  ▼ちばてつや(39年=漫画家)▼内海光司(68年=俳優)▼深津絵里(73年=女優)▼持田真樹(75年=女優)▼松岡昌宏(77年=TOKIO)▼あさみちゆき(78年=シンガー・ソングライター)▼太田莉菜(88年=モデル)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2022年01月11日  00:08:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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