【政界地獄耳】:腹の探り合い続く自民/12.25
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:腹の探り合い続く自民/12.25
★22日の夜、政治は動いたのか。都内同夜で自民党副総裁・麻生太郎、幹事長・茂木敏充、元首相・安倍晋三が会食した。
3人はいずれも党内の派閥の領袖(りょうしゅう)でもある。関係者は来年の参議院選挙情勢というが、何が話されたか興味深い。一方、同夜は前首相・菅義偉、前国対委員長・森山裕、前幹事長代理・林幹雄、前総務相・武田良太に元幹事長・石破茂という異例の顔ぶれも会食している。翌23日午前、自民党本部では首相・岸田文雄、麻生、茂木が会談をしている。
★このタイミングでの会合はいずれも、なかなか生臭い。往々にここ数年の自民党の幹部が結集した感があるものの、必ず顔を出す元幹事長・二階俊博の名前がないことも特筆すべき点だ。安倍政権、菅政権を支えた顔ぶれの中にも、いささかの確執が生まれていることを想像させる分、「岸田政権を支える」という大義を語りながら党内の腹の探り合いが続くことだろう。
★ことに気になるのは菅の会食だ。自民党ベテラン議員が興味津々で語る。「おおかた、菅政権を支えてきた面々の慰労会というのが表の目的で本音は菅派を立ち上げる可能性をにおわす参加者だが、驚いたのは石破の参加である。予測するに武田あたりが誘ったのかもしれないが、菅、森山、林ともに積極的に話す座持ちのいいタイプではない。武田と石破がぼそぼそと話し、周りが聞くような雰囲気ではないか。さしずめ、麻生や安倍の悪口や恨み節でも出たんだろうか」と推察する。党内幹部たちとはいえベテランたちには世代交代の中、サバイバルもあるだろうし、党内情勢の情報交換もあるだろう。党内の疑心暗鬼が続く。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2021年12月25日 09:02:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。