路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:財政収支の悪化 野放図予算に終止符を

2024-01-24 08:04:50 | 【財務省・財政予算健全化・基礎的収支・会計検査院・国債・国と地方の借金】

【社説①】:財政収支の悪化 野放図予算に終止符を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:財政収支の悪化 野放図予算に終止符を

 国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を巡り、やや高めの経済成長を実現しても2025年度の黒字化達成は困難との見通しを政府が示した。財政悪化の原因は支出のたがが緩みきっていることに尽きる。

 若い世代の将来への不安を取り除くためにも、野放図な予算編成に終止符を打たねばならない。
 
 PBは、政策に使う経費を国債を発行せず、税収などで賄えるか否かを示す指標だ。
 
 
 18年に当時の安倍晋三政権が25年度のPB黒字化目標を掲げたが、政府は23~25年度の国内総生産(GDP)の伸びを1・3~1・6%増と想定し、25年度は1兆1千億円の赤字になると見込んだ=グラフ。
 
 アベノミクスは機動的な財政出動を掲げ、予算は歯止めなき膨張を続けた。日銀による銀行経由の国債引き受けなど大規模な金融緩和の継続も後押しし、財源を国債に依存するいびつな膨張型予算が常態化しているのが現状だ。
 
 さらにコロナ禍や物価高対策で補正予算の編成が相次ぎ、支出圧力に拍車がかかり、国と地方を合わせた長期債務残高は21年度でGDPの2倍を超える約1200兆円にまで積み上がった。
 
 PB黒字化には、政府・与党内にまん延する放漫財政姿勢を根本から改める必要がある。
 
 しかし、24年度予算案や23年度補正予算でも「規模ありき」の姿勢は変わらず、黒字化目標の実現に向けた意欲は感じられない。
 
 能登半島地震の被災地支援や、いつ起きるか分からない災害のリスクとも向き合う必要があり、予算確保は避けて通れない。
 
 深刻化する少子高齢化対策や、社会保障に必要な予算も年々膨れ上がっている。25年度のPB赤字を1兆1千億円にとどめることも難しいのではないか。
 
 将来起こり得る課題に備え、財政を健全化することは、若い世代に対する義務にほかならない。利払い負担が増える国債頼みの財政運営はもはや限界だ。持続的な経済成長による税収増と歳出削減の両立に向け、経済政策の抜本的な見直しが必要だ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年01月24日  08:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:非行少年の調査 つらい体験が背景に

2024-01-24 08:04:40 | 【学校等の陰惨ないじめ・暴力・体罰・自死・家庭での虐待・不登校・児相】

【社説②】:非行少年の調査 つらい体験が背景に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:非行少年の調査 つらい体験が背景に 

 全国の少年院に入所する少年の9割近くが子どものころに親から暴力を受けるなど「小児期逆境体験」をしていることが分かった。つらい体験によるトラウマ(心の傷)が非行や犯罪に影響した可能性がある。こうした体験にも考慮した更生支援の充実が必要だ。
 
 法務省の法務総合研究所が2021年、少年院に入所していた13~19歳の少年591人(男子526人、女子65人)を対象に、18歳までにつらい体験をしたかどうか、12項目について調査。結果は23年版の犯罪白書に特別調査として盛り込まれた。
 
 それによると「家族から殴る蹴るなど体の暴力を受けた」が61・0%、「心が傷つくようなことを言われるといった精神的暴力を受けた」が43・8%に上り、家族にアルコール依存者や違法薬物を使っている人がいた割合もそれぞれ10%を超えた。
 1項目以上に該当する人は全体で87・6%に上り、虐待体験の割合が高い女子に限ると94・6%に達した。
 
 少年非行と子どものころの逆境的体験との関係に関する研究は1990年代から米国などで進んでおり、逆境的体験が心身の健康を損ねたり、非行や自傷行為などリスクの高い行動につながったりする可能性が指摘されてきた。
 
 日本の非行少年も同様に逆境的体験をしていることは、少年非行に関わる現場の人たちや研究者によって指摘されてきたが、今回の調査はそれを裏付けた形だ。
 少年たちが非行に走ったり罪を犯したりした背景に、子どものころの逆境的体験があるという観点から少年非行や犯罪の原因をとらえなおし、更生や支援のための施策を再構築する必要がある。
 
 子どもたちのつらい体験に寄り添い、心の傷を癒やすのはもちろん、子どもたちにつらい思いをさせた保護者を含む家族への支援も欠かせない。
 
 さらに、少年たちの地域での居場所づくりや就学・就労支援、子どもの虐待防止や貧困対策の強化など、社会全体で重層的に取り組むことが必要となる。
 
 少年院など非行少年に対する再教育の場だけでなく、学校現場などでも子どもたちのつらい体験や心の傷と向き合うことは重要だ。今回の調査結果をあらゆる場で生かし、社会をよりよい方向に変えていく、大切な一歩としたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年01月24日  08:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【視点】:グロー元理事長セクハラ裁判 働く女性の尊厳かけて 編集委員・佐藤直子

2024-01-24 08:04:20 | 【ハラスメント「セクハラ、パワハラ、モラハラ、アカハラ、ドクハラ、シルハラ...

【視点】:グロー元理事長セクハラ裁判 働く女性の尊厳かけて 編集委員・佐藤直子

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【視点】:グロー元理事長セクハラ裁判 働く女性の尊厳かけて 編集委員・佐藤直子 

 「冗談だった」「シャレだった」。東京地裁で係争中のセクハラ訴訟の法廷で、被告の口から何度も軽々しい言葉が発せられた。
 
 元日から能登半島で大地震が、羽田で航空機事故が起きて、昨年までの出来事が記憶から吹き飛んでしまいそうになるが、12月のこの法廷は忘れてはいけないと思う。
 
 被告は、滋賀県を拠点に社会福祉事業を行う法人グローの元理事長、北岡賢剛氏。障害者芸術事業で名をはせ、政府審議会の委員も務めた。
 
 業界の「ドン」とも呼ばれる北岡氏を相手取った民事裁判が提起されたのは、2020年11月。原告は部下だったグロー元職員の鈴木朝子さん(仮名)と、北岡氏が理事を務めていた東京都中野区の社会福祉法人愛成会の幹部職員、木村倫さん(同)。2人は出張中の北岡氏にホテル内で体を触られたり、性的な言葉を含むメールを送られたりするなど、日常的にセクハラやパワハラを受けていたとして損害賠償を求めている。
 
 提訴から3年のこの日は、北岡氏が初めて出廷して本人尋問が行われるため、約30の傍聴席は満席になった。
 
 原告代理人の弁護士に尋問された北岡氏は、原告にキスしたり体に触れたことを「合意の上だった」と主張。12年から16年ごろに「好き」「抱きしめたい」「抱き上げ、成功率は何パーセント?」などと書いたメールを送ったことも「当時の気持ちは覚えていない」と繰り返した。
 
 「抱く=セックス」「成功=性交」とも連想させ、ぞっとさせる。女性たちは心身を病み、1人は退職した。それなのに加害者の認識はこの程度かとあきれてしまう。だが一方で、権力者とはこんなものかもしれないと思った。
 
 罪の意識なんてない。セクハラは遊び感覚。抵抗されなければ「好意を持って受け入れられた」と都合よく考える。女性たちは対等な人間ではなく、モノだったのだろう。こんな上司の下ではまともに働けないが、それでも女性たちが耐えたのは、誇りと情熱をかけた仕事を失いたくなかったからだ。
 
 一連の問題の責任はグロー側にもある。職場環境を守れなかったとして同裁判で安全配慮義務違反を問われている。法人には当時もセクハラ防止規則があったが、理事長の北岡氏には及ばなかった。
 
 北岡氏は訴えられた不法行為について、「今思えばセクハラだと反省している」と述べたが、では、どんな形で具体的な反省を示すのか。
 
 鈴木さんも、木村さんも、性暴力を許さない#MeToo運動に背中を押されて「今ならば」と訴訟に踏み切った。「被害をなかったことにしない」と、働く女性が尊厳をかけた裁判は、同様に苦しむ被害者をも勇気づける。
 
 性暴力や性加害に対する世間の認識は前に進んでいる。被告の言葉を裁判官はどう判断するのだろうか。訴訟はヤマ場を迎えた。
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【視点】  2024年01月24日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:日本語を解さない海外の人を笑わせるのは難しいだろう。どんな…

2024-01-24 08:03:30 | 【訃報・告別式・通夜・お別れの会・病死・事故死・災害死・被害による死他】

【筆洗】:日本語を解さない海外の人を笑わせるのは難しいだろう。どんな…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:日本語を解さない海外の人を笑わせるのは難しいだろう。どんな…

 日本語を解さない海外の人を笑わせるのは難しいだろう。どんな落語の名人が熱演したところで言葉が分からなければ爆笑は期待できまい

 ▼笑わせる方法はある。作家の中島らもさんが日本のギャグ芸人の海外公演に付き合ったときの話がある。言葉が通じなくても笑いを誘う「技」があることを知った。それは「こける」「口の中に入れた握りこぶしが抜けなくなる」などの身体を使ったギャグと「うんち」。不格好な動きと愚かさ、下品さは言葉が通じずとも笑いを生む。プラトンが笑いとは「他人に対する優越感」と説いたのを思い出す

 ▼この人も海外で笑わせるコツを知っていたのだろう。サソリを口に入れる、毒グモを顔に這(は)わせる、おしりに挟んだサボテンを折る…。体を張ったむちゃな芸で世界を笑わせた「電撃ネットワーク」。リーダーの南部虎弾(とらた)さんが亡くなった。72歳

 ▼節度とは縁遠く、子どもにはあまり見せたくない芸かもしれぬが、規格外の「ばかばかしさ」は言葉の壁を軽々と乗り越え、世界を笑わせた。どんなことをしてでも笑わせる。そんな凄(すご)みも潜んでいた

 ▼ある国の女王陛下の前でも品のない芸を披露した。女王は嫌がって手で顔を覆っていたが、指の隙間からしっかりと見ていたそうだ

 ▼人間の根源にある笑いを引きだす南部さんと電撃の芸。どんな方でもあらがうことはできなかったとみえる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2024年01月24日  07:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・01.18】:補選ラッシュより解散? 政治とカネ、国民がきれいさっぱり忘れると思うのか

2024-01-24 07:40:10 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【政界地獄耳・01.18】:補選ラッシュより解散? 政治とカネ、国民がきれいさっぱり忘れると思うのか

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・01.18】:補選ラッシュより解散? 政治とカネ、国民がきれいさっぱり忘れると思うのか 

 ★東京地検特捜部は、自民党安倍派の政治資金パーティーで裏金を受領していた衆院議員で元文科副大臣・谷川弥一(長崎3区)を在宅起訴か略式起訴にする方向だが、谷川はその場合、議員辞職するという。東京都江東区長選挙を巡り公職選挙法違反の疑いで逮捕された前法務副大臣・柿沢未途(自民党離党・東京15区)も議員辞職の意向を示しており、いずれも3月15日までに辞職すれば公選法の規定により前衆院議長・細田博之の死去に伴う衆院島根1区補欠選挙ともに、4月28日に補選が行われる。

 ★また昨年8月に自民党を離党している、洋上風力発電を巡り受託収賄の疑いで東京地検特捜部に同年9月に逮捕・起訴された秋本真利(千葉9区・比例当選)、派閥から還流を受けたパーティー収入処理で政治資金規正法違反容疑で逮捕された池田佳隆(自民党除名・愛知3区・比例当選)らも、こうなってくれば地元有権者から議員辞職の声が高まる可能性がある。自民党は離党しているために自民党から辞職勧告などはできないが、いずれも政治とカネの批判にさらされる。

 ★自民党関係者が言う。「確かにこれなら3人、そのほとんどが政治とカネでの補選になる。最も細田の補選も安倍派の会長だったり旧統一教会との関係では政治とカネ問題が争点と言ってもおかしくなくなる。政治とカネで議員辞職して補選となれば、自民党をいくら離党していても後継候補を出しにくく、不戦敗の選挙になりやすい。まして全国で政治とカネが争点となればなかなかきつい。私が首相だったら、この前後に解散総選挙をしてリセットさせる。補選だと出しにくい新たな自民党候補者も解散総選挙となれば出しやすい」。国民がきれいさっぱり忘れると思うのか。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年01月18日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・01.17】:「孤立」「原発」…生かされなかった阪神・淡路大震災、東日本大震災の教訓

2024-01-24 07:40:00 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【政界地獄耳・01.17】:「孤立」「原発」…生かされなかった阪神・淡路大震災、東日本大震災の教訓

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・01.17】:「孤立」「原発」…生かされなかった阪神・淡路大震災、東日本大震災の教訓 

 ★「自分たちは日本から忘れられてしまったのではないか」と感じたというのは、能登半島地震で被災した石川県珠洲市の老人保健施設「美笑苑」のスタッフだ。避難所や病院は機能し始めていたものの、珠洲市は高齢化率52%。同施設には100人の入居者がいたが、隣のグループホームも被災したために、120人の介護が必要な方々がひしめいた。その120人を、本来の80人から40人に減ったスタッフでやりくりしていた。そのスタッフのほとんどが家を失っている状態で避難所から通う。中心メンバーは1週間、泊まり込みで、わずかな睡眠で介護を続けていた。そう話すのは災害派遣医療チーム(DMAT)として現地に入った名古屋大学付属病院救急科長・山本尚範。搬送を7日に提言し、DMAT、石川県、愛知県、自衛隊などの連携で11日に、そのうち30人を愛知県の12の医療機関が受け入れた。

 ★今回、孤立地域という言葉が被災地のリポートで飛び交ったが、災害が起きた過疎地は高齢者率が高い。石川県内には、このままでは介護が十分に受けられずに災害関連死につながりかねないリスクを抱えた人、血圧や血糖値が上がり、心筋梗塞、脳卒中が増える危険がある。それに対して、道路が寸断された半島の特性が避難所への水や食べ物、物資の搬入が遅れた理由と言われるが、それらは十分、阪神・淡路大震災、東日本大震災の経験があれば想定でき、リスク回避は自治体レベルで可能だったはずだ。人災という言葉は使いたくないが、あまりに2つの震災の教訓が北陸の自治体で検討され、訓練されていなかったことがわかる。自衛隊の逐次投入が批判されるが、それよりも自治体からの出動要請がまず必要だったのではないか。

 ★また、被災地の北陸電力志賀原発(停止中)は設備の故障で外部電源の一部から電気を受けられなく、空間放射線量を測るモニタリングポストも万全とは言えないのに北陸電力は情報公開に消極的だ。ここでも教訓は生かされたとは言えない。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年01月17日  08:31:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:刷新本部、安倍派幹部に処分求める声相次ぐ…首相は「まず説明責任果たさせる」

2024-01-24 07:26:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【自民党】:刷新本部、安倍派幹部に処分求める声相次ぐ…首相は「まず説明責任果たさせる」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:刷新本部、安倍派幹部に処分求める声相次ぐ…首相は「まず説明責任果たさせる」

 自民党が23日に開いた政治刷新本部の会合では、政治資金規正法違反事件で巨額な裏金作りが明らかになった安倍派幹部の説明と党による処分を求める声が相次いだ。中間とりまとめ案には「政治責任に結論」と明記され、裏金作りを慣習化させていたことへのけじめが必要との認識が広がっている。

自民刷新本部、安倍派幹部に処分求める声相次ぐ…首相は「まず説明責任果たさせる」

岸田首相が出席して行われた政治刷新本部(23日、自民党本部で)=川口正峰撮影 【読売新聞社】

 「まずやらなければならないのは、関係者による明確な説明責任を果たさせることだ。政治責任のあり方については、党としても対応を考える」

 岸田首相(自民党総裁)は23日に党本部で開かれた刷新本部の会合後、記者団にこう述べた。安倍派幹部の処分を検討する考えを示したものだ。

 会合では、「説明すべき人が説明していないことが国民の信頼を得られない大きな原因だ」(谷公一・前国家公安委員長)、「(安倍派幹部は)国会の場で野党の質疑に応じるべきだ」(石川昭政衆院議員)などの意見が出た。

 刷新本部が示した中間とりまとめ案には、前日の骨子段階ではなかった「政治責任に結論」との処分を示唆する文言が盛り込まれた。

 安倍派への風当たりが強まったのは、東京地検特捜部による一連の捜査が終了した19日以降だ。安倍派は派の解散を決めたが、事務総長経験者や派の中枢を担うとされた「5人衆」から裏金作りの経緯や、幹部の関与などについて踏み込んだ説明がなかったためだ。

 安倍派の西田昌司参院議員は19日の総会後、「『我々は知らなかった』というのは普通の組織ではあり得ない」と記者団に語り、幹部の責任を追及した。他派閥からも「訴追はされなかったが、政治的な責任は免れない」(小野寺五典・元防衛相)などと批判が相次いでいた。

 小泉進次郎・元環境相は23日、安倍派の幹部について、「大きな集団を率いてきた。さすがだなと思う対応を期待したい」と述べた。安倍派内からも塩谷立座長ら幹部の自主的な議員辞職や離党を求める声が出ている。

 他党からも厳しい視線が注がれている。

 公明党の山口代表は23日の記者会見で、「捜査の結果も踏まえ、全体像について説明責任を果たす必要がある」と指摘。立憲民主党の泉代表は同日の党会合で「意図的な裏金作りに関与した議員たちは国会にいるべきではない」と語った。

 ◆野党 批判相次ぐ

 自民党による政治改革の中間とりまとめ案を巡り、野党からは批判が相次いだ。

 立憲民主党の岡田幹事長は23日の記者会見で、「メリハリのない、非常に腰の引けた案だ」と述べた。同日の党会合でも、事実関係を巡る説明が不十分だとして、「このまま制度論や派閥解散に争点を移していくやり方は全く認められない」と強調し、真相究明を優先するよう求めた。

 日本維新の会の藤田幹事長は「予想通りの中身のない内容で、自民の自浄作用のなさには絶望すら覚える」と取材で語り、26日召集の通常国会で追及していく考えを示した。

 国民民主党の玉木代表は記者会見で、政治資金の透明化策が具体性に乏しいと指摘し、「再発防止につながるか極めて疑問だ。与野党を超えて踏み込んだ改革をしていく必要がある」と訴えた。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・自民党・政治資金規正法違反事件で巨額な裏金作りが明らかになった安倍派幹部の処遇】  2024年01月24日  07:26:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:裏金おとがめなしの安倍派5人組、言い訳と開き直りと沈黙 処分を求める党内の声に岸田文雄首相は…

2024-01-24 07:26:10 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【自民党】:裏金おとがめなしの安倍派5人組、言い訳と開き直りと沈黙 処分を求める党内の声に岸田文雄首相は…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:裏金おとがめなしの安倍派5人組、言い訳と開き直りと沈黙 処分を求める党内の声に岸田文雄首相は…

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、安倍派(清和政策研究会)の幹部「5人組」が政治資金規正法違反による立件を免れた19日以降、派閥から還流された金額などを公表し、釈明している。国民の政治不信を招いたことを陳謝する一方で、「秘書が報告しなかった」などと責任を転嫁するような発言を重ね、離党や議員辞職もしない意向を示す。党内からは安倍派幹部の処分を求める声が広がっている。(我那覇圭、小椋由紀子)

安部派解散が決まった19日の「5人組」。左から高木毅前国対委員長、西村康稔前経産相、世耕弘成前参院幹事長、松野博一前官房長官、萩生田光一前政調会長

安部派解散が決まった19日の「5人組」。左から高木毅前国対委員長、西村康稔前経産相、世耕弘成前参院幹事長、松野博一前官房長官、萩生田光一前政調会長

 ◆2728万円キックバック「詳細まで把握してなかった」

 5人組は、岸田政権で政府や党の要職を担った萩生田光一前政調会長、世耕弘成前参院幹事長、松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、西村康稔前経済産業相。安倍晋三元首相の死去後、5人が中心となり派閥を運営してきた。
 
 萩生田氏は2018年以降の5年間で2728万円の還流を受け、政治資金収支報告書に記載していなかった。元会計責任者が略式起訴された岸田派の不記載額約3000万円に迫る水準だ。22日の記者会見で「(スタッフから)おおむねの報告を聞く程度で、詳細まで把握していなかった」と釈明。還流分の不正使用もなかったと強調した。

 ◆「秘書の判断」「私は起訴の対象にならなかった」

 世耕氏や西村氏も19日の会見で還流を知らなかったと説明。「秘書の判断」(西村氏)と、会計担当者に責任をなすりつけるような姿勢に終始。議員辞職の考えを問われ、世耕氏は「私は起訴の対象にならなかった」と開き直った。

 ◆不起訴が決まってからHPで「訂正する」

 
 松野氏と高木氏は記者会見の場での説明を避けている。官房長官在職中、会見で裏金の認識を問われても「政府の立場」を理由に回答を拒み続けた松野氏は、不起訴となった19日、自身のホームページで、不記載の経緯と政治資金収支報告書を速やかに訂正する考えなどを表明しただけ。会見はいまだに開いていない。
 
 安倍派が解散を決めた19日、現職の事務総長として会見に臨んだ高木氏は、自身の還流分などについては答えず。22日に記載漏れが1019万円だったと明らかにし、「いわゆる『裏金』と指摘されるような不正な支出はなかった」とのコメントを出しただけだ。

 ◆「党として処分すべきだ」が相次いだが

23日、記者団の取材に応じる岸田首相

23日、記者団の取材に応じる岸田首相

 23日に自民党本部で開かれた政治刷新本部では、出席者から「党として処分すべきだ」などの声が相次いだ。岸田文雄首相(党総裁)は会合後、5人組や刑事責任を問われた議員を処分する考えがあるかを記者団に問われ「政治責任のあり方については党として結論を得ていきたい」と述べるにとどめた。
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社会 【疑惑・政治とカネ・自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、安倍派(清和政策研究会)の幹部「5人組」が政治資金規正法違反による立件を免れた事案】  2024年01月24日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【2024年01月22日 今日は?】:週刊少年サンデーで藤子不二雄の代表作「オバケのQ太郎」が連載開始

2024-01-24 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2024年01月22日 今日は?】:週刊少年サンデーで藤子不二雄の代表作「オバケのQ太郎」が連載開始

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年01月22日 今日は?】:週刊少年サンデーで藤子不二雄の代表作「オバケのQ太郎」が連載開始

 ◆1月22日=今日はどんな日

  飛行船の日

 ◆出来事

  ▼日本陸軍の国産飛行船「雄飛号」が埼玉・所沢から大阪まで11時間半で到着(1916)▼週刊少年サンデーで藤子不二雄の代表作「オバケのQ太郎」が連載開始(1964)▼女性8人を殺害した大久保清死刑囚の死刑が東京拘置所で執行(1976)

【写真】パーセバル飛行船
 雄飛号と同時期のパーセバル飛行船(雄飛号に船体などを提供したPL13とは別船体のドイツ軍船)。パーセバルは設計した航空工学者のA・パーセバルに由来する photo by gettyimages

 ◆誕生日

  ▼湯川れい子(36年=音楽評論家)▼高橋恵子(55年=女優)▼新内眞衣(92年=タレント)▼市来玲奈(96年=日本テレビアナウンサー)▼佐々木久美(96年=日向坂46)▼生田絵梨花(97年=女優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年01月22日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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