路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:国際女性デーに考える フェミニズムが持つ力

2024-03-08 08:02:50 | 【女性が輝く社会と社会参画・選択的夫婦別姓・女性差別・女性を取り巻く諸問題】

 【社説①】:国際女性デーに考える フェミニズムが持つ力

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:国際女性デーに考える フェミニズムが持つ力

 「本の街」東京・神保町の近くにある古書と喫茶「あめにてぃカフェ 梨の木舎」。店主の羽田ゆみ子さん(76)らが太鼓を鳴らしながら通行人に無料コーヒーを振る舞っていました=写真。反原発、反戦、アジアの国々との共存をテーマにした店内。「国際女性デー」が近づき、フェミニズム関連の書籍棚が新設されました。

 
 フェミニズムはフランスでの女性の権利獲得に始まり、性差別的な抑圧や搾取からの解放を求める思想や運動です。日本では明治末期からの婦人解放運動を率いた平塚らいてう、戦後の婦人運動、1970年代のウーマンリブなどに影響を与えました。
 
 近年は「#MeToo運動」とともに出版も目立ち、フェミニズムへの関心が再燃しています。

 ◆男女不平等という理不尽

 女性たちが大きなテーブルを囲んで、出会い、語り、力を与え合う。梨の木舎は羽田さんが求めてきた場でした。原体験は農家だった故郷、長野での生活です。
 
 3人きょうだいの羽田さんは子どものころから、家も田畑も将来は兄のものだと大人たちが話すのを理不尽だと思っていました。
 
 男女は平等だと学校では習ったけれども、家では違う。自分はここにいるのにいない、という疎外感を覚えたそうです。
 
 学生運動が盛んだった60年代、大学に入ったものの女子学生は少数派。卒業後も男子のような就職先はありませんでした。
 
 転機が訪れたのは出版社で働いていた80年代。日本がかつて中国やアジアに行った「侵略」を、文部省(当時)が「進出」に改めさせたとメディアが報じた問題でした。
 
 羽田さんは日本人男性の買春観光に反対する市民団体「アジアの女たちの会」に参加。戦後も経済力にものをいわせてアジア女性の性を搾取するのかと加害と性の視点で国家を問い始めます。羽田さんのフェミニズムの原点です。
 
 女性の人権を顧みない状況は21世紀に入っても変わりません。
 
 男女平等政策は、伝統的家族観に固執する保守派議員の反対で停滞しています。選択的夫婦別姓も実現せず、婚姻時に改姓するのは今も9割以上が女性です。
 
 コロナ禍の2020年秋、東京・渋谷でホームレスの女性が撲殺される事件が起き、女性の貧困問題に注目が集まりました。非正規労働の多さ、男性との賃金格差、低年金…。そのどれもが女性の生きづらさにつながります。国内外から問題を指摘されながら、政府は手をこまねいてきました。
 
 世界経済フォーラムが発表した男女平等達成度の国際順位で日本は昨年125位。政府や国会は、女性に対する差別や抑圧が当然ではないと気づくべきです。
 
 「それがフェミニズムだった」
 
 アクティビストの石川優実さん(37)は言います。ある会社で働いていたとき、女性だけヒールの高い靴を履くよう言われ「なぜ女性だけが」と思います。その違和感をきっかけに仲間と始めた「#KuToo」運動は共感を集め、広がっていきました。
 
 中部地方出身の石川さんの地元では、女性の結婚や出産は早く、石川さんの選択肢に大学進学はありませんでした。高校卒業後、俳優業など非正規職で働きましたが経済的には苦しく、仕事上で性被害に遭っても「自己責任」と片付けられました。
 
 30歳を過ぎてフェミニズムに出会い、女性であるがゆえに抑圧されてきたことを自覚したのです。性被害にも声を上げました。
 
 フェミニズムを「縁遠い」「堅苦しい」と思う人たちにこそ知ってほしいと、貸店舗でコーヒーを飲みながら語りあう活動を始めました。「結婚したいけど名字は変えたくない」「パートナーが家事をしない」。恋人や家族関係、仕事に悩む声を聞きながら、フェミニズムには彼女たちの背中を押す力があると感じています。

 ◆公正な社会築くために

 フェミニズムは女性のものだと思われがちですが、差別され、抑圧される側で鍛えられた思想や運動は、公正な社会を築くために幅広く生かせるでしょう。
 
 性的少数者(LGBTQ)や障害者、在日外国人、アイヌ民族など少数派の人権や、基地、原発など社会問題を考える上で、その視点は役立つに違いありません。
 
 戦時中、女性の解放を求める女性たちが進んで戦争に協力したことは苦い歴史ではありますが、同じ轍(てつ)を踏むことなく、性別や立場を超えて、フェミニズムを「自分が自分らしく」生きるために「自分を支える」杖(つえ)としたいのです。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年03月08日  08:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:もう1つの“裏金スキーム”発覚で「茂木vs安倍派幹部」最終バトル勃発? 森喜朗元首相乱入の可能性も

2024-03-08 07:58:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【自民党】:もう1つの“裏金スキーム”発覚で「茂木vs安倍派幹部」最終バトル勃発? 森喜朗元首相乱入の可能性も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:もう1つの“裏金スキーム”発覚で「茂木vs安倍派幹部」最終バトル勃発? 森喜朗元首相乱入の可能性も

  自民党派閥パーティー裏金事件で、本来、党内調整に動くべき茂木幹事長のサボタージュが続いている。党所属議員へのアンケート調査も、裏金議員への聞き取りも森山総務会長に“丸投げ”状態だ。

<picture>安倍派幹部の「離党論」をブチ上げたこともあるが…(自民党の茂木敏充幹事長)/(C)日刊ゲンダイ</picture>安倍派幹部の「離党論」をブチ上げたこともあるが…(自民党の茂木敏充幹事長)/(C)日刊ゲンダイ

 近々、裏金議員の処分を決定しなければならない立場だが、安倍派幹部から猛反発を食らうのは必至。最大の原因は、茂木氏自身が安倍・二階両派の裏金づくりとは別の“裏金スキーム”に手を染めていること。「茂木VS安倍派幹部」の処分をめぐる最終バトルが勃発しそうだ。

             ◇  ◇  ◇

 森山氏は裏金議員の処分について「(17日の)党大会までに一定の整理がつけば一番いい」と発言。岸田首相も「可能な限り早いタイミングで判断」と言っている。党大会を期限とするなら、11日(月曜日)からの週内に処分を決定する必要がある。

 焦点は、巨額の裏金をつくっていた安倍派の5人衆を含む幹部らの処分だ。浮上しているのは、事務総長経験者ら幹部の「3カ月以上、2年以下の党役職停止」や「選挙における非公認」という案だ。

 「処分内容に関わる議論をリードするのは茂木さんです。現在、幹事長として、事件を受けた党則やガバナンスコードの改定についての議論を主導しています。処分を決定する党紀委員会の招集を要請できる権限も持っている。安倍派幹部の処分については、茂木さんの意向が強く反映されることになるでしょう」(官邸事情通)

<picture>茂木幹事長の“処分”を、安倍派幹部が黙って受け入れるとは思えない(C)日刊ゲンダイ</picture>

 茂木幹事長の“処分”を、安倍派幹部が黙って受け入れるとは思えない(C)日刊ゲンダイ

 ◆アンタに処分されたくないと反発必至

 ところが、茂木氏による安倍派幹部の処分は大モメ必至。ネックは、茂木氏自身が「キックバック不記載」とは別の“裏金スキーム”に手を染めていることだ。スキームの中身はこうだ。茂木氏は、政治資金の使途公開義務が厳格な「資金管理団体」から、公開義務の緩い「その他の政治団体」にカネを付け替え。2022年までの10年で約3億2000万円を「その他の政治団体」に移し、人件費を除く支出のうち90%以上が何に使ったのかチェックできない状態になっているのだ。この手口は法律違反ではないが、政治資金の専門家からは「事実上の裏金」「使途の隠蔽」といった指摘が上がっている。

 そんな脱法的な“裏金スキーム”を使っている茂木氏の処分を、安倍派幹部が黙って受け入れるとは思えない。「『アンタだって裏金づくりをやっているじゃないか』『オレたちを処分する資格はない』と反発を招くのは間違いない」(永田町関係者)というわけだ。

 「安倍派幹部の反発があろうが、茂木さんは引かないでしょう。1月下旬には、5人衆の1人に『処分内容は皆さんが相談して決めることだ』と離党勧告をチラつかせた。岸田総理に事前に相談もせず、勝手に安倍派幹部の『離党論』をブチ上げたのです。これに、5人衆の“後見人”である森元首相が猛抗議。離党論は立ち消えましたが、処分の段階で茂木さんは改めて安倍派幹部に厳しく臨むのではないか。安倍派幹部側も茂木さんのスタンドプレーを根に持っていますから、徹底的に抵抗するでしょう」(前出の官邸事情通)

 また森元首相がしゃしゃり出てくるのか。醜悪なバトルを見せつけられる国民はたまったものじゃない。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース マネー 【トピックスニュース・政局】  2024年03月08日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:政治資金の移動 使途を隠す脱法行為だ

2024-03-08 07:55:50 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【社説①】:政治資金の移動 使途を隠す脱法行為だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:政治資金の移動 使途を隠す脱法行為だ 

 政治資金問題を巡り、自民党の茂木敏充幹事長らが、支出の公開基準が緩い政治団体に、多額の資金を移動させていたことが分かった。違法性は否定しているが、政治資金の使途を隠す脱法行為との非難を免れまい。
 
 茂木氏の資金管理団体は2022年までの10年間で、住所と電話番号、会計責任者が同一の後援会組織に計約3億2千万円を寄付していた。政治資金収支報告書に基づき、立憲民主党の蓮舫氏が参院予算委員会で指摘した。
 
 政治資金規正法は国会議員や候補者が代表を務める資金管理団体や政党支部に対し、人件費を除く1件1万円超の経常経費や政治活動費の支出明細を公表するよう義務付ける。一方、その他の政治団体は1件5万円以上の政治活動費の明細を報告すればいい。
 
 茂木氏の後援会組織はその他の政治団体に当たり、22年には収入のほぼ全額に当たる3250万円を資金管理団体から寄付された。人件費を除く支出総額は1230万円余で、明細が記載されたのは会合費2件の計約17万円、使途公開率は1・3%にとどまる。
 
 同様の会計処理は新藤義孝経済再生担当相、小泉龍司法相も指摘された。3氏は合法だと強調するが、自身の事務所にほかならない後援会に多額の資金を付け替えれば、国民から使途を見えにくくするためと疑われて当然だ。政治資金の収支を透明にする規正法の趣旨に反するというほかない。
 
 07年の規正法改正で国会議員に関係する政治団体の会計基準は厳しくされたが、結局「抜け道」が横行しており、実態把握と是正の責任は自民党にある。必要に応じて法改正にも踏み込むべきだ。
 
 ただ自民党総裁の岸田文雄首相も地元・広島での就任祝賀会を巡り脱法的な資金集めを批判されている。「抜け道」を使って政治資金を扱う党首と幹事長が、改革を主導できるのか甚だ疑問だ。
 
 国会は裏金事件の実態解明と並行して、再発防止に向けた規正法の改正にも取り組まなければならない。「抜け道」を残して問題が再発することにならぬよう、徹底的な議論を与野党に求めたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年03月07日  06:41:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:中国の全人代 「党政分離」に立ち返れ

2024-03-08 07:55:40 | 【中国・共産党・香港・一国二制度・台湾・一帯一路、国家の個人等の権利を抑圧統治】

【社説②】:中国の全人代 「党政分離」に立ち返れ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:中国の全人代 「党政分離」に立ち返れ 

 中国共産党トップの習近平(しゅうきんぺい)総書記(国家主席)への一層の権力集中を印象づける全国人民代表大会(全人代=国会に相当)となった。1993年から続いてきた閉幕後の首相の内外記者会見が今年からなくなることが象徴的だ。
 
 昨年就任した李強(りきょう)首相は党内序列ナンバー2だが、習氏の地方勤務時代からの部下であり、首相の権限が縮小された可能性がある。
 
 1年に1度行われる全人代は最高の国家権力機関。閉幕後に恒例として行われてきた会見は、国務院(政府)を率いる首相が国内外に政見を発信する機会だった。それを取りやめるのは、たとえ中国憲法に「党が国家を指導する」と規定されているとはいっても、行きすぎた党主導ではないか。
 
 こうした傾向は、かつてのリーダー、鄧小平(とうしょうへい)が提唱して実践した「党政分離」に逆行するものといえる。党と政府の職責を分離し、行政部門は国務院に委ね、党は政治に徹する仕組みである。大きな被害をもたらした毛沢東(もうたくとう)による文化大革命(1966~76年)の背景に、党と政府が一体化して毛に権力が集中したことがあるとの反省に立ち、文革後に鄧が進めた政治改革の柱の一つだったが、形骸化がうかがわれる。
 
 全人代でも、李首相は政府活動報告の中で「この1年の成果の根本は、習近平総書記のかじ取りにある」と賛美一辺倒だった。習氏が党主導を強め、政府のトップたる李首相が党に擦り寄って党と政府の一体化がさらに進んだ感のある今回の全人代は、毛時代のような独裁体制に回帰する重大な転機ともなりかねない。
 
 全人代では、約1兆6700億元(約34兆8千億円)の国防予算も発表された。日本の2024年度防衛予算案の4倍を超える規模だ。国防費の伸びは前年比7%超と、今年の経済成長率目標「5%程度」を大きく超える。
 
 台湾問題に関し、李首相は政府活動報告で「『台湾独立』分離活動と外部の干渉に断固反対する」と強調した。中国は1月の台湾総統選で勝利した民進党政権を「独立派」と見なして警戒し、揺さぶりを続けている。経済不振にあっても、手厚い国防予算を確保して軍拡路線を続ける姿勢には、民進党政権に圧力をかける狙いも透けて見える。威迫的な姿勢で、台湾海峡の緊張をいたずらに高める振る舞いは厳に慎むべきだ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年03月07日  06:41:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:適性評価制度 懸念残した拡大許さぬ

2024-03-08 07:53:50 | 【経済安全保障・戦略物資の供給網強化、基幹インフラの安全確保、先端技術開発他】

【社説①】:適性評価制度 懸念残した拡大許さぬ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:適性評価制度 懸念残した拡大許さぬ 

 政府は機密情報の指定を経済分野に広げ、セキュリティー・クリアランス(適性評価)で情報取扱者を限定する「重要経済安保情報保護・活用法案」を国会に提出した。特定秘密保護法の民間への拡大版。国民の知る権利やプライバシー権を侵害しかねず、法案撤回を含む抜本見直しを求めたい。
 
 政府は、民間での国際共同開発などの推進には欧米並みの情報保全が必要であり、適性評価は不可欠な制度だと説明するが、法案には議会制民主主義や人権を脅かしかねない懸念材料も多い。
 
 重要経済情報の漏えいには5年の拘禁刑などが科せられるが、どんな情報が該当するのか、現時点では不明だ。情報の指定や解除は法成立後に政府が定めるとされており、国会での法案審議でも明らかにされない恐れがある。
 
 政府が重要と考える情報を独断で機密情報に指定できれば、都合の悪い情報を隠す手段にもなりかねず、国民の知る権利は著しく侵されかねない。米国には政府の違法行為を機密に指定することを禁じる大統領令があるが、この法案にそうした歯止めもない。
 
 経済界は総じてこの法案を歓迎するが、自由な経済活動が損なわれるとの指摘もある。軍事、民生双方で利用できるデュアルユース技術の指定が可能になれば、機密の枠が際限なく広がるからだ。
 
 特定秘密保護法で導入された適性評価制度の対象は、民間企業の従業員や研究者にも拡大されることになり、対象者は思想信条や犯罪歴、精神疾患、借金、家族や同居人の国籍などプライバシーについての身辺調査が行われる。
 
 評価の実施は本人の同意が前提とされるが、従業員が会社からの要請を断れるだろうか。事実上の強制になりかねない。加えて、原則30年まで延長が可能な機密指定の期間中、取扱者は退職や転職をしても守秘義務が課せられ、監視の重圧から逃れられない。
 
 機密指定や適性評価の状況を独立して検証する仕組みはなく、特定秘密保護法ですらあった国会への報告もない。内閣府の独立公文書監が検証を担うとするが、身内のチェックのみでは不十分だ。
 
 国民がプライバシーを委ねる前提は政府への信頼だが、今の政府が信頼に足るとは思えない。運用が適正かどうか外部から検証できる仕組みを欠いたまま、適性評価を民間に拡大すべきではない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年03月06日  07:09:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・03.02】:政倫審で“消えた”茂木ら、党内の風当たりは強くなる一方だ

2024-03-08 07:40:20 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【政界地獄耳・03.02】:政倫審で“消えた”茂木ら、党内の風当たりは強くなる一方だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・03.02】:政倫審で“消えた”茂木ら、党内の風当たりは強くなる一方だ

 ★政倫審は2月27日に1度白紙にまで戻り野党も驚いたが、首相・岸田文雄の出席とマスコミフルオープンというウルトラCでしのいだ。だが、政倫審開催にこぎつけるまで、自民党は混迷を極めたといえる。本来の党務を取り仕切る幹事長・茂木敏充の言うことなど党内ではだれも聞かない状態が続き、公明党からも「首相が(出席を)決断する前に、党の責任を預かる方々がもっと主体的に解決すべきだった」(同29日のテレビ番組での党代表・山口那津男)。会見で党副代表・北側一雄も「(自民)党幹部に汗をかく努力が見えたらいいというのが素直な感想だ。実際に汗をかいているように見えるのは、森山総務会長ではないか」と名指しこそしないものの、茂木を念頭に置いた発言が続いた。

(写真:読売新聞)© 読売新聞

 ★政治ニュースから茂木の名前はほぼ消え、党は官邸に丸投げのように政倫審は開催されたが、首相以外のいわば“当事者”と言える旧二階派と旧安倍派の事務総長経験者は「カネには一切タッチしていない」「一切知らなかった」と、これから首相を目指すどころか、子供の使いのような答弁に始終した。これで野党もメディアも国民も納得するはずもなく、今後は特別委員会の設置、証人喚問と厳しい対応が待ち受けるだろう。それでなくとも、今日土曜日の国会開会は、地元で卒業式やイベント、会合などの日程が詰まっている与野党議員においては迷惑な話。ことに自民党内では「日程をまとめきれない幹事長や旧安倍派幹部が素直に政倫審に出なかったからだ」という不満がまん延している。これからも党内の彼らへの風当たりは強くなる一方だろう。

 ★では、党内での岸田の影響力やリーダーシップが保てているのかと言えば、それほど甘くはない。「政治改革の先頭に立つ」という岸田が、このまま総裁選再選までこぎつけられるか否かと言えば、まだ何が起こるかわからない。党内世論や国民も政治とカネで逃げ回った旧安倍派幹部らに矛先は向いているものの、しばらくは一寸先は闇状態だ。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年03月02日  07:48:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・03.01】:政倫審の数少ない意義は「野田」VS「岸田」

2024-03-08 07:40:10 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【政界地獄耳・03.01】:政倫審の数少ない意義は「野田」VS「岸田」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・03.01】:政倫審の数少ない意義は「野田」VS「岸田」 

 ★この程度の政倫審のやりとりをライブは嫌だとかぐずぐず言っていた5人は、いずれも閣僚経験のある将来の首相候補を自任する面々だったと考えると、もうポスト岸田などと名乗るのは辞めていただきたい。首相・岸田文雄の政倫審出席は違和感があったものの、立憲民主党の元首相・野田佳彦とのやりとりはさすがに重みと迫力があった。既に2人は政治とカネの問題について衆院予算委員会で対決しているが、野田が予算委員会での繰り返しでは意味がないと冷静に詰めると、岸田も覚悟を決めた様に議論が推移した。

岸田文雄首相(2024年1月撮影)© 日刊スポーツ新聞社
衆院予算委員会で質問をする立憲民主党の野田佳彦元首相=国会内で2024年2月26日午前10時46分、竹内幹撮影© 毎日新聞 提供

 ★さすがに岸田も予算委員会のようなかわし方では通用しないと感じたのだろう。首相に「22年に7回もパーティーを開いているのは異常ではないか、月に3回も東京、大阪、広島でパーティーをやるのはいかがか」と野田が問うと、当初は勉強会と抗弁していたが「もう、内閣総理大臣としては政治資金パーティーはやらないと明言できないですか」と問われ「内閣総理大臣としてパーティーを開催すること、これは今は考えておりません」と答弁。野田が「今は考えてないっていうのは、ほとぼりが冷めたらやるってことじゃないですか。やらないと言って下さい、在任中は」と畳みかけると「結果的に在任中はやることはないと考えております」との答弁まで引き出した。また、政倫審に出てこない自民党議員たちはとがめられずそのままか、政治的、道義的に処分を決める時期ではないかと問われ「党として処分をはじめとする政治責任についても判断を行っていく」と認めさせた。2人の対決は野田の圧勝だった。

 ★党首討論のような迫力のあるやりとりはこの政倫審の数少ない意義と感じるが、首相の口から自民党の調査結果以上のものは出なかった。ただ、首相の政倫審出席で事態が動き、首相(自民党総裁)としてできる、判断、決定でイニシアチブをとった意味は自民党内でも評価せざるを得ず、鈍感力首相の火事場の底力を見せられた思いだ。岸田の賭けは吉と出たか。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年03月01日  07:52:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【訃報】:国内最高齢38歳スナメリ天国へ「貴重な知見を残してくれた」鳥羽水族館の「勇気」

2024-03-08 07:37:30 | 【訃報・告別式・通夜・お別れの会・病死・事故死・災害死・被害による死他】

【訃報】:国内最高齢38歳スナメリ天国へ「貴重な知見を残してくれた」鳥羽水族館の「勇気」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【訃報】:国内最高齢38歳スナメリ天国へ「貴重な知見を残してくれた」鳥羽水族館の「勇気」

 三重県鳥羽市の鳥羽水族館は7日、雌のスナメリ「勇気」が老衰のため38歳で死んだと発表した。

死んだ国内最高齢のスナメリ「勇気」(鳥羽水族館提供=共同)死んだ国内最高齢のスナメリ「勇気」(鳥羽水族館提供=共同)

 水族館によると、国内で飼育されているスナメリで最高齢だった。スナメリはイルカの仲間で、体長約2メートル。7日朝に飼育係が死んでいるのを確認した。21年ごろから加齢による食欲減退がみられ、1日の給餌回数や餌の種類を増やすなどしながら療養していた。

 勇気は1985年4月、鳥羽水族館で生まれ、スナメリの長期飼育の日本記録を更新していた。水族館は「長期飼育を通しスナメリの健康管理について貴重な知見を残してくれた」とコメントした。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【訃報・三重県鳥羽市の鳥羽水族館は7日、雌のスナメリ「勇気」が老衰のため38歳で死んだと発表】  2024年03月08日  07:37:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年03月07日 今日は?】:坂本龍馬の仲介により、薩摩藩・西郷隆盛と長州藩・木戸孝允が会談。薩長同盟が成立

2024-03-08 00:00:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2024年03月07日 今日は?】:坂本龍馬の仲介により、薩摩藩・西郷隆盛と長州藩・木戸孝允が会談。薩長同盟が成立

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年03月07日 今日は?】:坂本龍馬の仲介により、薩摩藩・西郷隆盛と長州藩・木戸孝允が会談。薩長同盟が成立

 ◆3月7日=今日はどんな日

  サウナの日

 ◆出来事

  ▼坂本龍馬の仲介により、薩摩藩・西郷隆盛と長州藩・木戸孝允が会談。薩長同盟が成立(1866)▼23歳の松下幸之助が大阪市に松下電気器具製作所(現パナソニック)を設立(1918)▼大阪市の「あべのハルカス」が全面開業(2014)

高知・桂浜の坂本龍馬像高知・桂浜の坂本龍馬像

 坂本龍馬自筆「薩長同盟裏書」。宮内庁書陵部図書課図書寮文庫蔵。

 ◆誕生日

  ▼広田レオナ(63年=女優)▼はねだえりか(73年=タレント)▼長谷川博己(77年=俳優)▼山川恵里佳(82年=タレント)▼菊池風磨(95年=Sexy Zone)▼羽賀朱音(02年=モーニング娘。 ’24 )

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年03月07日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【2024年03月06日 今日は?】:日本初のスポーツ新聞「日刊スポーツ」が創刊

2024-03-08 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2024年03月06日 今日は?】:日本初のスポーツ新聞「日刊スポーツ」が創刊

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年03月06日 今日は?】:日本初のスポーツ新聞「日刊スポーツ」が創刊

 ◆3月6日=今日はどんな日

  スポーツ新聞の日

 ◆出来事

  ▼政府が三菱の岩崎弥之助に東京・丸の内一帯を払い下げ(1890)▼日本初のスポーツ新聞「日刊スポーツ」が創刊(1946)▼新横浜ラーメン博物館が開館(1994)

岩崎彌之助
いわさき やのすけ
岩崎弥之助(1896年)

岩崎弥之助の画像

岩崎弥之助の画像

 ◆誕生日

  ▼安藤和津(48年=エッセイスト)▼高橋真梨子(49年=歌手)▼春風亭小朝(55年=落語家)▼柳沢慎吾(62年=タレント)▼ベッキー(84年=タレント)▼岩田剛典(89年=三代目J SOUL BROTHERS)▼筧美和子(94年=女優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年03月06日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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