【政治資金問題】:参院政倫審、野党は参考人招致や証人喚問視野…与党も「疑惑深まった側面も」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政治資金問題】:参院政倫審、野党は参考人招致や証人喚問視野…与党も「疑惑深まった側面も」
自民党派閥の政治資金規正法違反事件を巡り、野党は14日の参院政治倫理審査会を受け、国会への参考人招致や証人喚問の要求も視野に攻勢を強める構えだ。一方、与党からも「国民の理解を得られる説明がなかった」と安倍派元幹部らの姿勢に疑問を呈する声が上がっている。
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立憲民主党の泉代表は14日、衆参両院の政倫審に出席した安倍派元幹部らの説明について「国民は怒り心頭だ。こんな政倫審であれば何の解明にもならない」と記者団に語った。
日本維新の会の馬場代表も党会合で「衆院政倫審と同じような繰り返しだ」と批判。2022年4月に安倍元首相がキックバック(還流)を取りやめるよう指示した後も、安倍派で還流が続いた経緯が明らかになっていないことなどを念頭に、「誰が(還流を)言い出したかわからない。肝心な所だけ記憶が抜け落ちている」と述べた。
立民や共産、国民民主党は今後、国会への参考人招致や発言内容が偽証罪に問われる証人喚問の要求をちらつかせ、揺さぶりを強める考えだ。国民の玉木代表は党会合で「政倫審には限界がある」と指摘し、「参考人招致や証人喚問に移行していかざるをえない」と主張した。
与党は要求されても拒否する方針だが、立民ベテランは「要求に応じなくても、『自民は真相解明に消極的だ』と国民に印象づけることができる」と語る。
参院政倫審でのやりとりを巡っては、与党内からも不満の声が上がった。
自民党の石井準一参院国会対策委員長は14日、記者団に「疑惑の解明には至らなかった」との認識を示した。参院政倫審で与党筆頭幹事を務める自民の佐藤正久参院議員も「残念ながら疑惑は深まった側面もあろうかと思う」と語った。
衆院政倫審では18日に安倍派の事務総長を務めた下村博文・元文部科学相が出席するが、「実態解明につながらないだろう」(自民若手)との声も漏れる。
公明党の北側一雄副代表は記者会見で「政倫審に限らず色々な場で説明する機会はある。国民の信頼を回復できるよう、説明責任を果たしてもらいたい」と求めた。
◆29人に出席促す文書送付を決定…参院政倫審幹事会
参院政治倫理審査会は14日の幹事会で、審査会に出席しなかった自民参院議員ら29人に対し、野村哲郎会長(自民)名で出席を促す文書を送ることを決めた。
政倫審は8日に32人の審査を全会一致で議決し、12日午前を回答期限として出席の意向確認をしていた。出席を希望したのは自民の世耕弘成・前参院幹事長ら3人にとどまり、29人は希望しなかった。
元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・参院・政倫審・自民党派閥の政治資金規正法違反事件】 2024年03月15日 08:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。