【政界地獄耳・12.17】:裏金、架空党員、不倫…でも処分は 有権者が政治家のおかしな行動に慣れたのか?
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.17】:裏金、架空党員、不倫…でも処分は 有権者が政治家のおかしな行動に慣れたのか?
★誰に対して言い訳をしたいのか。有権者に伝えず党内の評価だけで乗り越えられるほど衆院選の結果を見れば簡単なことではない。衆院選での負け方に自民党派閥裏金事件で参院政治倫理審査会に出席意向を示した27人のうち山谷えり子、森雅子、太田房江、松川るいは全面公開を承知している。一方非公開を要求していた旧安倍派参院議員23人の大半が、議員のみによる傍聴ならと態度を軟化させた。それでも全面公開は拒否している。15日、遊説先で立憲民主党代表・野田佳彦は「みんなの前で説明しなければ説明責任を果たしたことにならない」とした。「参院は組織内候補が多く、有権者を無視してでも支援団体が了解すれば当選する」(自民党幹部)という考えもあり、ポーズだけ取りたい議員もいるのだろう。
★当選5回の自民党衆院議員・田畑裕明(富山1区)が行っていた無断架空党員問題で12日、党本部と党富山県連は田畑を処分しないと決めた。先の選挙でも公認すべきでないという声があったが、乗り切り当選を果たした。ただ現職でありながら選挙区支部長については無期限の空席とし、党の県連常任顧問は解任となった。田畑は約70万円の裏金のキックバックを安倍派から受け、政治資金収支報告書に記載していない。そうなると党内問題だけにとどまらないが、有権者が当選させている。党は暗黙の離党勧告のつもりかもしれないが、少数与党では背に腹は代えられないという事か。本人は「大変厳粛に受け止めている。今後とも自民党県連所属の国会議員として信頼回復に努める」とやる気満々だが、政治倫理審査会に出席して説明責任を果たすという。
★最新の毎日新聞世論調査で、国民民主党代表・玉木雄一郎(役職停止3カ月の処分中)について「処分が軽すぎる」が38%で、「妥当だ」は31%だったという。有権者が政治家のおかしな行動になれてしまったのか、価値観や倫理観が変わってきたのか。政治とカネのように落選させないと改まらないのか。各党の処分は世論と連動する。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年12月17日 07:30:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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