安倍首相の伊勢神宮参拝を、「恒例行事」として「「問題なし」と報道する日本のマスコミの知的退廃と犯罪的役割について、記事にしておかなければならないと思いました。また、昨年同様伊勢参拝に乗じて記者会見をするという設定も仕組まれたものと言わなければなりません。この10年の首相の年頭記者会見を一覧しておきました。第二次安倍政権が如何に問題か、判ると思います。ま、愛国者の邪論に言わせれば、「俺は、どの内閣総理大臣もやっていない伊勢神宮で年頭記者会見をやっている、できる総理大臣だぞ!」と粋がっているのだと思います。全く子どもじみた、思いやりのない身勝手な総理大臣だということを歴史に残しておきたいと思います。
安倍内閣総理大臣年頭記者会見 平成26年1月6日
安倍内閣総理大臣年頭記者会見 平成25年1月4日
野田内閣総理大臣記者会見平成24年1月4日
菅内閣総理大臣年頭記者会見 (H23.1.4)
鳩山内閣総理大臣年頭記者会見(H22.1.4)
麻生内閣総理大臣年頭記者会見(H21.1.4)
福田内閣総理大臣年頭記者会見(H20.1.4)
安倍内閣総理大臣年頭記者会見(H19.1.4)
野田首相の時は、記事にしました。昨年は総選挙問題と大阪の体罰問題があり、そちらに集中してしまいました。以下ご覧ください。
太陽神である天照大神に「平和と繁栄、国民の幸福、被災地の復興」を祈る首相のおかしさなどなど 2012年1月5日
さて、この伊勢参拝については、日本のマスコミが「恒例」行事として、曖昧、免罪しているなか、以下の記事を検索しました。この記事を読むと、日本人は「内政干渉だ。日本の伝統文化に口を差し出すな」などと言ってくるのではないかと思います。そこに伊勢神宮に関する日本国民の思考停止状況をみることができます。伊勢神宮問題について、この間記事にしてありますので、最後に掲載しておきます。ご覧ください。今後も解明していきたいと思います。
安倍首相の伊勢神宮参拝、中国報道「違憲、戦前に回帰の声も」2014-1-6 16:13
さて、以下の日本のマスコミの伊勢参拝免罪記事について、そのポイントをまとめてみました。
1.どのマスコミも「歴代首相による新年の参拝は恒例」として、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」(憲法第20条第3項)に違反していることです。そもそも内閣は、「法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する」(第65条)とあります。また「行政権は、内閣に属する」(第65条)とあるように、内閣総理大臣、国務大臣は、国家の機関そのもの、権力そのものです。憲法尊重擁護の義務(憲法第99条)を負っているにもかかわらず、その国家の機関が、平気で憲法の無視をして恥じない、またマスコミも問題にしないのです。「愛国心」教育をめざす安倍政権の象徴的存在である文部科学大臣が参拝するのは、極めて意図的パフォーマンスです。
2.特定の、しかも戦前国家神道の、皇国史観の「メッカ」である伊勢神宮に国家機関である総理大臣が参拝するということの持つ意味は、計り知れない思想信条の自由、表現の自由、学問の自由を侵すおそれのある行為です。国民の中にある多様な信仰心、宗教を信仰する自由を圧迫するおそれのある参拝です。伊勢神宮は、神道と言われていますので、神道以外の宗教は、挙って批判しなければならない問題なのです。いや思想信条の自由を侵害するという点からみれば、すべての国民に当てはまる問題なのです。
3.国家の最高法規、ルールである憲法を日本の学校教育がないがしろにして、どうやって子どもにルールを教えていくのでしょうか。このような蛮行を子どもは見透かしていることでしょう。ある意味学校が荒れるのは仕方ないことかもしれません。どうやってルースオブローを徹底させていくというのでしょうか。これほどの不道徳があるでしょうか。こうした不道徳をマスコミは批判もしないのです。まさに日本は無秩序国家と言えます。
4.今日もテレビ朝日「スクランブル」はいつものように、性懲りもなく、北朝鮮の金正恩氏の新年宣誓を伝えていました。同時に、この参拝問題も取り上げていましたが、こちらの方は全くと言って良いほど何も問題視していないのです。安倍首相の伊勢参拝のネライは金正恩氏とどこが変わらないのか。さらに靖国参拝を取りあげ、司会者はしきりに中国の靖国参拝批判について、その思惑があるのでしょう、やたらと問題視する発言をしていましたが、靖国参拝が如何に国益に反しているか、戦後の世界の常識に反しているかなど、当たり前の指摘をするコメンテーターの発言もありました。
しかし、安倍首相の靖国・伊勢参拝問題を関連づけることと、金正恩氏の外交姿勢と国づくりを比較して検討する視点など、まるで想定外なのです。これが日本の「常識」なのかも知れません。これでは、どこかの国を独裁国家などと、あげつらうことができないことは当然ではないでしょうか。いや、だからこそ、中国・北朝鮮の「脅威」論が、日本国民の中に浸透してしまうのかも知れません。
5.同時に国民も、伊勢・靖国参拝をする国民一般の参拝と内閣総理大臣の参拝を区別もできないのです。一緒だと思っているのです。
一つは学校教育における信教の自由の問題の学習・教育状況を反映していること、日の丸・君が代を国旗国歌にふさわしいと思っていること、したがって強制とは感じていないことなどなどの実情を反映しているのだと思います。だから疑問も持たないのではないでしょうか。
二つ目は、日本人の信仰心にあります。それは、日本人は、クリスマスイブに「お祝い」しながら、除夜の鐘に聞き、カウントダウン後に初詣をする。しかも中には神社にも、寺にも行く日本人、七五三には神社にお参りする、又は寺に行く、結婚式は教会式で行うか、明治中期大正天皇の結婚式が神式で行われたことを契機に神前結婚が流行っていきましたが、それ以前は、「祝言」でした。人前結婚式でした。その後にお宮参りや寺にお参りしたのでしょうか。屋敷内のお稲荷さんにお参りしていたこともあります。さらには「神様仏様稲尾様」などなど、日本人の信仰心は、曖昧ですから、仕方ありません。しかし、その曖昧さを利用して、国家は、国民の信仰心にまで入り込んで勝手なことをやってきたのです。またやっているのです。
6.そうした曖昧さと、伊勢神宮が、天皇家の祖先神とされている天照大神を祀っているという理由から、民主党党首の海江田万里氏までも参拝するなど、世論におもねった恥べき政治参拝を行っているのです。これこそ民衆の中に根付いてきた太陽神信仰を冒涜するものと言わなければなりません。
7.安倍首相は、記者会見で靖国参拝は、「真意を説明すれば理解は得られる」「困難な課題や問題があるからこそ、前提条件を付けずに首脳同士が胸襟を開いて話をすべきだ」と身勝手なことを言っているのです。また「首脳会談に応じるよう改めて呼び掛けた」と安倍首相の身勝手さを無批判的に報道して、安倍首相の不道徳を擁護しているのです。そして「その上で」として「靖国神社参拝について私の真意を直接、誠意をもって説明したい」と、話し合いを拒む中韓の方が問題アリのような印象操作を行っているのです。身勝手な発言をしている安倍首相を応援するように「会談実現に意欲を示した」と報道しているのです。ここに、安倍首相がマスコミを使って国民に向けて何を言っているのか、マスコミが安倍首相の発言を応援していることが透けて見えてくるのです。こうしたマスコミの姿勢が、どのような意味を持っているか、一言で言えば、憲法改悪の方向に世論を導いていっているということです。中国・北朝鮮「脅威」論と内政干渉論、容喙論を国民の中に沈殿させているのです。昔風に言えば、民族排外主義ということです。聞く耳持たず。おれが正しい、のです。恐るべき世論誘導と言えます。
8.伊勢神宮参拝後に靖国問題を取り上げ、話し合いを求めているのだが、悪いのは中韓という印象操作を行いながら、安倍カラーとは思われていないアベノミクス問題で発信することで、低下した支持率を回復しようとするネライが透けて見えてくる記者会見です。それは安倍首相特有の自画自賛言葉がちりばめられていること、「全国津々浦々に広げることが私の責任」と言い始めて何ヶ月が過ぎたのでしょうか。何回言っているのでしょうか。ここに安倍首相の苦悩がにじみ出ているのです。必ず失敗を告白する時が早晩くることでしょう。強がりを言っているのは今のうちです。そういう意味で安倍首相のハイテンションは、混迷の裏返しだと思っているのです。
9.そのことはテレビ朝日の報道の論理に透けて見えてきます。安倍さん、頑張って!応戦ニュースです。安倍さん、こうやれば、支持率が回復しますよ、というメッセージです。それは、これまで自民党自身が、票田として位置づけ、「既得権益」を与えてきたことを無視して、今や、その「農協」「医師会」を「農協改革や混合診療の緩和」の対象として悪者に描いていることに象徴的です。TPP参加と絡んでいるのです。こういうニュースを視た、聞いた国民がどのような意識を持つか、計算されたニュース報道なのです。これこそがナチスの手口と言えます。こうやって、国民を戦争に協力させ、「動員」していったのです。
では、以下、記事をご覧ください。
【共同通信】首相、伊勢神宮を参拝 海江田民主代表も 2014/01/06 12:50
http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014010601000940.htt
伊勢神宮の外宮を参拝する安倍首相=6日午後、三重県伊勢市
安倍晋三首相は6日午後、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝した。歴代首相による新年の参拝は恒例で、安倍首相にとっては昨年10月に行われた式年遷宮の儀式に出席して以来となる。参拝には岸田文雄外相、下村博文文部科学相、田村憲久厚生労働相らが同行した。首相は、公務としては6日が仕事始め。民主党の海江田万里代表も首相に先立ち参拝した。首相は4、5両日に選挙区の山口県に入り、後援会会合などで「日本経済は間違いなく良くなっている。全国津々浦々に広げることが私の責任だ」と述べ、経済再生に取り組む決意を示した。(引用ここまで)
時事 安倍首相が伊勢神宮参拝 01/0612:35
安倍晋三首相は6日午後、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝した。首相の伊勢参拝は新年の恒例行事。この後、神宮司庁で年頭の記者会見に臨む。参拝には、岸田文雄外相、甘利明経済再生担当相ら7閣僚が同行。首相は外宮と内宮の順に参拝し、6日夜に帰京する。首相は2013年10月に伊勢神宮で行われた式年遷宮の中心行事「遷御の儀」にも参列した。一方、民主党の海江田万里代表も6日午前、首相に先立って伊勢神宮を参拝した。(2014/01/06-12:35)(引用ここまで)
読売 安倍首相、伊勢神宮を参拝 (2014年1月6日12時32分)http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20140106-OYT1T00324.htm
伊勢神宮外宮を参拝した安倍首相ら(三重県伊勢市で)=稲垣政則撮影
安倍首相は6日午後、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝した。外宮と内宮を参拝した後、神宮司庁で年頭の記者会見を行う。伊勢神宮参拝は、歴代首相の新年の恒例行事となっている。安倍首相は昨年も新年に伊勢神宮参拝をしたほか、昨年10月には、伊勢神宮で20年に1度行われる式年遷宮の「遷御(せんぎょ)」の儀に参列した。(引用ここまで)
テレ朝News 安倍総理 伊勢神宮に参拝へ 今年の課題は? - http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000019083.html?r=rss2&n=20140106132942
安倍総理大臣がまもなく伊勢神宮を参拝します。新年の伊勢参拝は歴代総理の恒例行事です。安倍政権にとって、今年最大の課題は「外交」と「経済」です。去年末の靖国神社参拝で冷え込んだ「周辺国との関係をどう改善」し、「消費税引き上げによる景気悪化をどう防ぐ」のでしょうか。
(政治部・千々岩森生記者報告)
今年の安倍政権の基本戦略は、高い株価を維持し、景気をさらに引き上げていくことです。これに成功することが、安倍総理が目指すあらゆる政策の前提条件となります。そのための課題は2つです。1つは農協改革や混合診療の緩和など、既得権を打破して規制改革を進めること。もう1つは賃金アップを実現して景気回復の実感をもたらすことです。最大のハードルは、4月の消費税8%への引き上げです。景気の落ち込みと支持率低下を乗りきれるか。仮に上手くいかなければ、安倍総理は、来年の消費税10%への引き上げを取りやめるか延期する見通しです。
一方、靖国参拝でさらに冷え込んだ周辺国との関係は、関係改善を求めるアメリカの不信感も生んでいます。ただ、安倍総理は「日本の主張を曲げてまで、中国や韓国と会談する必要はない」としていて、機が熟すまで様子を見る構えです。(引用ここまで)
安倍首相今日午後、伊勢神宮を参拝 - 政治ニュース : nikkansports.com
安倍首相が外相らと伊勢神宮参拝 民主·海江田代表も - MSN産経ニュース
【共同通信】首相、憲法解釈変更へ論議加速 「靖国参拝理解される」 2014/01/06 16:20
伊勢神宮の参拝を終え、年頭の記者会見をする安倍首相=6日午後、三重県伊勢市
安倍晋三首相は6日、三重県伊勢市で年頭記者会見に臨み、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈変更や憲法改正の議論を加速させるべきだとの認識を表明した。昨年末の靖国神社参拝に中韓両国が反発していることには、真意を説明すれば理解は得られるとの考えを強調。4月の消費税増税に理解を求めるとともに、景気循環を好転させて国民の収入増実現を目指す意欲を語った。首相は憲法改正に関し「時代の変化を捉えて、憲法解釈の見直しや憲法改正について国民的な議論をさらに深めるべきだ」と指摘した。(引用ここまで)
中韓との首脳会談に意欲=デフレ脱却に決意-安倍首相年頭会見 01/0617:10
安倍晋三首相は6日午後、三重県伊勢市で年頭記者会見を行い、関係が冷え込んでいる中韓両国に対し「困難な課題や問題があるからこそ、前提条件を付けずに首脳同士が胸襟を開いて話をすべきだ」と述べ、首脳会談に応じるよう改めて呼び掛けた。その上で「靖国神社参拝について私の真意を直接、誠意をもって説明したい」と会談実現に意欲を示した。 首相は、中韓が自身の靖国参拝を「軍国主義の復活」などと批判していることを念頭に、「日本はアジアの友人、世界の友人とともに世界全体の平和の実現を考える国でありたい」と平和主義が不変であることを強調。集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈変更や憲法改正についても「中韓両国を含め丁寧に説明したい」と述べた。 政府の経済政策に関しては「(昨年)1年間で景気回復の裾野は着実に広がった。
今年はデフレ脱却という勝利に向け攻める」と決意を示し、「この春こそ景気回復の実感を収入アップという形で国民に届けたい」と表明。成長戦略を今年半ばに改定する考えも明らかにした。今月24日召集予定の通常国会については「(経済の)好循環実現国会だ」と述べ、経済対策を引き続き最重要課題と位置付ける考えを示した。大詰めを迎えている環太平洋連携協定(TPP)交渉に当たっては「(コメ、砂糖など)重要5項目について衆参農林水産委員会の決議をしっかりと受け止め、攻めるべきは攻め、守るべきは守る」と述べた。一方で「最終的な着地点をどう見いだすか。知恵を出して大局的な判断をする」と、合意に向けた譲歩の可能性に含みを持たせた。原発再稼働に際しては原子力規制委員会の安全審査を受けて判断するとし、原発の新増設は「全く想定していない」と語った。(2014/01/06-17:10)(引用ここまで)
NHK 「好循環実現国会」でデフレ脱却に全力 1月6日 16時9分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140106/k10014290271000.htmlK10042902711_1401061607_1401061635.mp4
安倍総理大臣は、三重県伊勢市で、年頭にあたって記者会見し、「目指すのは経済の好循環と収入アップの実現だ」と述べ、今月召集される通常国会を「好循環実現国会」と位置づけ、デフレからの脱却に全力で取り組む考えを強調しました。この中で安倍総理大臣は「日本経済は1年前の危機的な状況から脱し、順調に回復軌道を歩んでいる。ノーアウト満塁でマウンドに立った私は自分の信じる球を目いっぱい投げ込んできたつもりだ。『三本の矢』によって、日本経済は、マイナスからプラスへと大きく転換した」と述べました。そのうえで安倍総理大臣は「まだまだ厳しい方々もいるが、この1年間で景気回復のすそ野は着実に広がってきた。ことしは、デフレ脱却という勝利に向けて攻める番で、この春こそ景気回復の実感を収入アップという形で国民に届けたいと考えている。消費の拡大を通じて、さらなる景気回復につながる好循環をことしは、全国津々浦々に至るまで広げていきたい」と述べました。そして安倍総理大臣は今月召集される通常国会について、「5兆5000億円の今年度補正予算案、来年度予算案、さらには従業員の給与を増やす企業を応援する税制の拡充など、税制改正もある。目指すは経済の好循環、収入アップの実現だ。ことしの通常国会は『好循環実現国会』だ」と述べました。(引用ここまで)