今日の朝日の細川氏出馬表明?騒動で、都知事選の様相が脱原発一色になりました。自民党の東京五輪も、宇都宮氏の都民の生活防衛や防災対策・脱原発が一気に霞んでしまったように思います。マスコミを使った思惑が透けて見えてきました。
これが後出しジャンケンの手口ということでしょうか。後から出ることで、それまでの世論の動向を一気に払拭し、自分の土俵をつくって、そこで相撲を取るということです。小泉氏(というか、小泉氏と、その周辺)の手法なのかも知れません。
しかし、こうしたマスコミを使った戦略を見抜き、どのようにクサビを打っていくか、そこが試されているように思います。
一つは、東電の株主である東京都が脱原発を強く打ち出していくこと、そのことを通して、東電を支えている原発関連企業など、原発ムラに、どのような手を打っていくか、それが争点になるでしょう。一般的な脱原発スローガンはスリカエになるということが浮き彫りになるようにすべきです。
二つは、或いは、候補者同士の議論のなかで、それでは脱原発、実現後の政治のあり方でも共同できるかどうかです。問題は、誰が都知事になるかではなく、誰がどのような都政を実現するか、なのです。
三つは、脱原発が都政の中心政策かどうかです。確かに、東京都が一番電力を使っていることは事実です。しかし、それは都民だけではありません。もっとも電力を使っているのは誰か、そのことも明らかにしなければならないでしょう。巨大都市の電力消費は何か、です。勿論、自前の電力を用意している企業もあるでしょう。しかし、その企業や都民が、どのような都政を求めているか、そこに政策の土台があるのではないでしょうか。
四つは、迫り来る巨大地震に巨大都市が、そこに暮らす国民が何を求めているかです。その中で電力供給をどうするか、ということです。
五つは、社会保障を含めた都民の暮らしはどうなっているか、です。しのびよる貧困対策、認知症やうつ病など病理現象はどうなっているか、です。
六つは、猪瀬問題で開店すらできなかった百条委員会の設置と徳州会マネーの経路があります。
都民の生活実態を、立候補した各候補者がどのように認識しているか、税金を使ってどのように解決していくか、そこに選挙戦の最大の争点があるのではないでしょうか。マスコミも、その点について、各候補の政策を説明させる必要があるように思います。
しかし、今日の報道の仕方を視ていると、脱原発を掲げる宇都宮氏などは、すっかり影が薄くなってしまっています。細川・小泉両氏が脱原発の旗手であるかのような印象操作が行われているのです。
すでに記事でも書きましたが、都民参加型の選挙にしていかなければ、細川・小泉連合で、またまた防風雨・嵐が吹き荒れて、宇都宮氏は弾き飛ばされるでしょう。ホンとに小泉氏と細川氏は国民とともに脱原発、原発ゼロをめざしていくのか、です。原発ムラ=原発利益共同体と一線を画していくのか、です。
この選挙は、「ミニよりまし政権」づくり、或いは「ミニよりよりまし政権」づくりの様相を呈してきたというべきです。
以下の朝日の記事をご覧ください。共産党嫌いの朝日の期待が、そしてまたマスコミの使った謎の勢力の「期待感」が透けてみえてきます。
朝日 細川・小泉「元首相連合」なら構図一変 東京都知事選2014年1月9日07時48分
23日告示の東京都知事選まで2週間。細川護熙(もりひろ)元首相の名前が急浮上した。舛添要一・元厚生労働相が立候補の意向を示し、自民は支援する方向で調整に入ったが、構図が大きく変わる可能性が出てきた。
■手詰まり民主からは待望論
本命の1人となる舛添氏が立候補表明するなかで、「脱原発」を旗印に、細川氏と小泉純一郎元首相の連携が実現すれば、都知事選の台風の目になる。 細川氏は政治の世界から引退して約15年。再び表舞台へ駆り立てている要因は、原発やエネルギー問題への危機感だ。 細川氏が立ち上げた日本新党の関係者によると、細川氏は1月上旬、「安倍政権のエネルギー政策は国を過(あやま)つかもしれない。都知事選で有権者に脱原発を訴えることは重要だ。勝ち負けじゃない」と語ったという。(引用ここまで)
朝日 細川元首相、都知事選候補に浮上 「脱原発」争点に(1/9) 2014年1月9日05時12分
23日告示、2月9日投開票の東京都知事選で、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(75)が候補者として浮上していることが8日分かった。同氏に近い関係者によると、「脱原発」を掲げ、小泉純一郎元首相との連携を模索しているという。数日中に最終的な判断をするとみられる。
細川氏に近い複数の関係者によると、細川氏は周囲に「立候補は五分五分だ。勝ち負けじゃない」などと立候補の可能性を示唆している。選挙に出た場合に備え、選挙事務所や資金などの準備はほぼ整えているという。細川氏は、原発の再稼働や海外輸出を進める安倍政権を批判している。立候補した際には「脱原発」を最大の争点にする意向だ。このため、同じく「脱原発」を掲げる小泉氏との連携を重視。小泉氏からの支援を受けられるかどうか慎重に見極めている。 民主党は細川氏に立候補を働きかけており、立候補した際には支援に回ることを検討している。ただ、細川氏は立候補する場合は無所属で出る考えという。細川氏は、参院議員、熊本県知事を経て1992年、日本新党を結成。93年に日本新党や社会党、新生党、新党さきがけなど「非自民」8党派による連立政権の首相に就いた。98年に政界を引退し、現在は陶芸家として活動している。(引用ここまで)
都知事選挙は、一地方の選挙と違って、国政に大きな影響を与える選挙です。しかし、同時に、地域密着型の要求失言選挙をたたかうことも大切ではないでしょうか。国政問題と東京都の政治が、どこで、どのように結びついているか、具体的に明らかにしていかないと、国政のことばっかりと言う評価がくだされてしまうでしょう。かと言って、国政上の問題を無視して訴えることも、安倍自公政権を免罪することにあります。その配分でしょうか。
確かに候補者選びなどを伝えるマスコミを見ていると、安倍自公政権に対する、一定の「評価」が下されることも事実でしょう。
時事ドットコム:宇都宮氏出馬へ=「脱原発」など訴え-都知事選 2013年12月28日
前日弁連会長の宇都宮健児氏(67)は28日、東京都内で講演し、猪瀬直樹前知事の辞職に伴う都知事選(来年1月23日告示、2月9日投開票)について「出馬の意思を固めた」と述べ、立候補する意向を表明した。都知事選での出馬表明は、宇都宮氏が初めて。来年1月上旬に記者会見を開き、正式に発表する。
宇都宮氏は講演で、政府・与党が推し進める原発の再稼働や海外への輸出、特定秘密保護法の成立などを挙げ、「安倍政権の暴走にストップをかけて東京から国政を変える」と強調した。講演後、記者団に対し、無所属で立候補する意向を表明。「政策を支持していただける政党であれば、どの政党にも支持を求めたい」と述べた。また、「知事になったら、東京電力の株主総会で(新潟県の)柏崎刈羽原発の廃炉を提案する」と「脱原発」に取り組む考えを示した。宇都宮氏は弁護士として、多重債務問題や地下鉄サリン事件の被害者救済などに取り組んできた。2012年の都知事選にも無所属で出馬。未来、共産、社民の3党から支持を受け、当選した猪瀬直樹氏に次ぐ約97万票を獲得した。都知事選をめぐっては、舛添要一元厚生労働相や東国原英夫前衆院議員らの名前が浮上している。自民、民主など各党は候補者選定作業を急いでおり、年明けにも対応を決める予定だ。(2013/12/28-16:56)(引用ここまで)
以下の東京スポーツの記事を読むと、細川・小泉氏の思惑が透けて見えてきます。保守票の分裂による敗北、脱原発・安倍首相に対する反発票が、宇都宮氏に集中するような流れができてしまえが、都政を「革新」に与えることになる。それだけは避けたい!のです。そこで登場してきたのが、ダントツの話題性のある細川氏だったということです。自民党は、除名した候補であるにもかかわらず、すでに舛添氏を選択、民主党は、未だ態度は不鮮明ですが、細川氏の表明が俄かに勢いづいて生きているので、早晩明らかになるでしょう。
以上の様相のなかで、候補者は、一応出揃ったというところでしょうか。それにしても、自民党と民主党の候補者選びはどうじようもありません。政策がないからでしょう。だから「人気」に頼るのです。後はマスコミがどのような報道をしていくか、です。そこに自民も民主も賭けているのです。すでに、宇都宮氏は、細川氏・舛添氏のニュースの後で、紹介される程度で終わっているのです。公平を装ったアンフェアー報道が頻繁に行われています。いつものことですが、こうした手法をどうすれば改善できるか、思案のしどころです。
都知事選一番乗り宇都宮氏が早くも退場危機 2014年01月08日 16時00分http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/221450/
宇都宮氏
猪瀬直樹前知事(67)の辞職に伴う東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)に日本弁護士連合会前会長で弁護士の宇都宮健児氏(67)が6日、出馬表明した。各候補が後出しジャンケンを狙っている中、最初に名乗りをあげたが、早くも“差し替え”の事態が予想されている。
記者会見した宇都宮氏は、安倍政権との対立姿勢や20年五輪のコンパクト開催を公約に掲げた。前回の都知事選にも出馬し、約96万票獲得し、次点で敗れていた。宇都宮氏は「(前回は)都民の10人に1人が支持してくれた。7、8割の都民の方に政策や人柄も含めてどれだけ届けられるかが鍵となる」と意気込んだ。宇都宮氏には早速、共産党が推薦を決定したが、反自民党や脱原発系の受け皿となれるかは疑問が持たれている。「前回の都知事選で宇都宮氏は次点といっても猪瀬氏の400万票に対し、差をつけられている。知名度や新鮮さにおいても宇都宮氏は力不足。ハナから負け戦です」(脱原発関係者)7日に会見する元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)の出馬で保守系候補の票が割れることが濃厚で、反自民系には逆転の目がある。昨年の参院選東京選挙区では自民、公明党の候補3人が計約245万票だったのに対し、脱原発勢は共産党の吉良佳子氏(31)が約70万票、山本太郎氏(39)が約66万票、大河原雅子氏(60)が約23万票を集め、計159万票となる。脱原発勢はこの“基礎票”に加え、党として100万票前後が見込める民主党も乗れる統一候補なら勝算があるとして、候補者探しに奔走。民主党は細川護熙元首相(75)に立候補を打診したことが6日、明らかになったが、細川氏は固辞しているもよう。さらには年越し派遣村村長だった湯浅誠氏や作家の落合恵子氏(68)らを推す動きも出ていた。「告示までまだ時間がある。反自民の勢力が結集できる候補を立てられれば、宇都宮氏に降りてもらうこともあるのでは」(同関係者)もっとも参院選時のように脱原発勢も一枚岩になれずに自滅するパターンも“お約束”か。大本命不在の中、駆け引きは続くことになる。(引用ここまで)
日刊ゲンダイ誰が勝つ? 細川元首相まで出てきて都知事選はグチャグチャ2014年1月7日 掲載
【都知事選】時間切れ…自・民、舛添氏支援に動く 2014.1.9 09:28 (1/2ページ)[東京都政]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140109/stt14010909300001-n1.htm
東京都知事選への出馬を表明した舛添要一元厚生労働相に対し、与野党の支援に向けた動きが一気に広がった。他に有力候補が見当たらない上、自民党では菅義偉(すが・よしひで)官房長官ら現政権幹部への太い人脈もあって党内にくすぶる異論はかき消されつつある。菅直人政権時代に入閣が取り沙汰された民主党ともパイプがあり、政界での独特の立ち位置が支援の流れを後押しする格好となっている。自民党で舛添氏支援の流れを作ろうとしているのは、首相官邸や、石破茂幹事長ら現執行部が中心だ。「厚労相として福祉を中心に活躍された。厚生労働行政に大きな貢献をされた方だ」。菅氏は8日の記者会見で舛添氏の行政手腕を評価してみせた。菅氏は舛添氏が自民党を飛び出す以前から関係が深く、昨年7月の参院選では菅氏の地元の神奈川選挙区(改選数4)で、舛添氏擁立を水面下で模索した経緯がある。2020年東京五輪を見据えれば、都知事と官邸との強固な関係が不可欠。舛添氏が、連立を組む公明党と良好なことも支援に傾く理由だ。一方、舛添氏は自民党の野党時代に離党届を提出し、除名処分となっただけに、8日の都選出国会議員団会議でも「舛添氏を支援するなら、けじめをつけさせるべきだ」と注文がついた。当時、党総裁だった谷垣禎一法相や舛添氏が属した参院自民党には舛添氏に対する反発が根強い。舛添氏の離党時に幹事長だった大島理森氏は都連幹部に「まさか舛添氏を支援することはないよな」と不快感を示した。ただ、党の独自調査で舛添氏は常に上位につけており、選対幹部は「時間切れだ。舛添氏しかいない」と漏らす。時間切れで、追い詰められているのは民主党も同じだ。民主党都連会長の松原仁国対委員長は8日、「舛添氏は支援にふさわしい。選考基準をクリアしている。これから接触したい」と舛添氏支援を公言した。党執行部は当初、細川護煕元首相やジャーナリストの鳥越俊太郎氏らに打診したが不調。このため、24年の前回都知事選で中山義活前都連会長らが舛添氏に出馬を要請した経緯から、再び舛添氏支援を持ち出した格好だ。「与党の先手を打って舛添氏を『勝手連』で応援すると表明すれば、相乗り批判をかわせる」ある都連幹部はこう強がってみせる。(岡田浩明、村上智博)(引用ここまで)