「国というものにはいくつかの意味があります。もちろん政府という意味では、私たちはこの政府を監視し、問題があれば指摘し、軌道修正を図るよう促さなければなりません。しかし、憲法に書かれている国というもの、国家というものはこの政府だけではありません。日本の長い歴史、深い文明、伝統、価値観、日本人がこの日本国に生まれて、育ててもらって、働き、年を重ね、死んでいくとき、どのような価値観を残したいと思って、日本人は一生懸命に一生を生きたのか。これは日本の価値観であります。国柄であります。この日本人全体の価値観、国柄、一人一人の生き方、大事にした事柄、こうしたものを守るための基本法規が憲法であるということも忘れてはなりません。従って、この憲法を論ずるときに、あたかも政府と国民の対立構造の中でものを考えるのは、間違いであると思います」
愛国者の邪論 「この政府」を「監視」し、「問題」があるから、「軌道修正を図るように促」しているのが、現在の日本の「アベ政治を許さない」運動です。
その事実を隠ぺいしています。「日本人全体の価値観」「一人一人の生き方」「大事にした事柄」を「守るための基本法規」が「憲法」であり、これを守らない「政府」が安倍政権だという点を隠ぺいしています。
「憲法改正を考えるときに一番大事なことは、国民の共同体としての国家、その日本国がどういう国でありたいのかということを考えることではないでしょうか。いま日本は大きな危機に直面しています。内外において大きな問題が山積しています」
「例えば、国内ではあの3・11(東日本大震災)がありました。その傷はまだ癒えてはいません。熊本地震もありました。それはまだ収まってもいません。そしてその先にどうでしょうか。多くの専門家が指摘しているではありませんか。首都直下型の地震が高い確率でやってくる。それが、もし起きた場合、日本国の国家の存亡に関わるとまでいわれています」
愛国者の邪論 「3.11の傷はまだ癒えてはいません」と言っていますが、その原因は一体全体何でしょうか!「日本国国家の存亡に関わる」「事態」、とりわけ原発問題をスルーしているのは一体全体誰でしょうか!直下型地震に対応する国家的対策を取らないのは一体全体誰でしょうか!
「私たちはあの3・11から、何を学んだのでしょうか。十分にお年寄りを助けることができましたでしょうか。体が不自由な人を助け出すことができたでしょうか。幼い子供たちを私たちは助けることができたでしょうか。健康な大人たち、男も女も、一生懸命に、あの災害の中で全力を尽くしました。けれども、その中でもっともっと多くの人を助けることが本当はできていたのではないか。そのことを忘れてはいけないと私は思います。もし、私たちができうることができなかったのであれば、それはなぜだろうかと真剣に考えなければなりません。なぜ私たちは病める人、年老いた人、力の弱い人、傷ついている人、こうした人々を未曾有の災害の中で助けるために、もっと完璧な仕事ができなかったのか。その問題の根源はどこにあるのか。このことを考えることなしには、日本国憲法をどのように変えたらよいのかという議論も意味がないと思います」
愛国者の邪論 「もっともっと多くの人を助けることが本当はできていたのではないか」というのは、大型開発政策を推進し、「安全神話」論に浸っていた自民党政権と原発利益共同体ではないでしょうか!
そのためには日本国憲法を使った政治をサボってきたことを検証すべきです。
「あの3・11で自衛隊、消防隊、警察、民間のボランティアの人々、どれだけ全力を尽くしたか。いまさらそれを私がご紹介する必要はないと思います。彼らがどんなに頑張ってもできなったことが、いくつもいくつも、いくつもありました。その問題は憲法にその元凶があるのではないでしょうか。緊急の道路を造るのに、荷物、車、がれき、片付けようとしても、現場は戸惑いました。なぜならば、それは憲法で財産権の保障などをしていて、もしかしてこれは憲法に抵触するのではないか。そのような思いを現場の人が現に持ったんです。複数の証言があります。その結果、多くの対策が遅れました。そのことは、助けることのできる命が助からなかったということをも、意味しています。このようなことを繰り返してはなりません」
愛国者の邪論 スリカエの真骨頂!詭弁!妄想!創作!「財産権」を口実に阪神淡路大震災の被災者を助けなかったことを隠ぺいしています。「緊急の道路」論と憲法の財産権を対立させ、憲法に責任を転嫁することそのものがスリカエです。国民と日本国憲法を冒涜するものです。会場に参加していた国民は疑問も感じなかったのでしょうか!❓だとすれば「無知」というべきものです。以下憲法第29条ご覧ください。この程度の「憲法」観しかもっていないのです!
財産権は、これを侵してはならない。財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。(引用ここまで)
「ましてや、日本列島を大変大規模な首都直下型地震が襲う危険性が高いと専門家がいっているんです。一刻の猶予もあるはずがありません。3・11のあの悲しくも、思い出すのもあまりにも辛い悲劇を繰り返さないために、私たちはこの面からも憲法改正をしなければならないと思います。そのことをせずに、日本国政府の一番大事な課題、国民の命を守るということ、弱い人たちを守るということ、幼い命を守るということ、このことが達成されるはずはないのであります。これは国内の事情です」
愛国者の邪論 「日本国政府の一番大事な課題」が、日々踏みにじられていることは、報道を視れば一目瞭然です。このことを隠ぺいしています。この事実を憲法の責任に転嫁することで、安倍政権の無能・無策・無責任を免罪免責しているのです。
「国際社会の状況というものがあります。国際社会の激変ぶりは、およそどの人も予想し得なかったほどのスピードとスケールで起きています。アメリカが急速に内向きになってきました。オバマ大統領は3年前の9月10日、当時、内戦で非常に厳しい状況にあったシリアに軍事介入しないとアメリカの全国民に向けて発表しました。その理由は、アメリカは世界の警察ではないからだというものでありました。超大国のアメリカが実力をもっていても、われわれはもはや世界の警察ではないといい始めた。アメリカにとってアメリカが一番である。国際社会のことはもっと国際社会のメンバーそれぞれに責任をもって分担してほしい。このような方向にアメリカが進むということは、戦後の日本国の安全保障の根底を大きく変えるものではないでしょうか。戦後、日本はアメリカによって守られている。そのような意識を多くの人がもってきました。事実上、そのような形になっています。けれどもアメリカが変わっているのです。戦後日本の安全保障政策の根本が変わっているのです」
愛国者の邪論 「急速に内向きになってき」たアメリカの事態の最大の原因を隠ぺいしています。国際法違反の侵略戦争を展開してきた事実です。しかも、日本はアメリカ「戦後の日本国の安全保障の根底を大きく変えるものではないでしょうか」と憲法違反の日米軍事同盟依存の安全保障政策が破たんしたことに驚愕しているのです。
日米軍事同盟を正当化するために流布させてきた「日本はアメリカによって守られている」という「意識」の「口実」が「内向きになってきた」アメリカによって破たんしてしまったのです。
その事実を謙虚に反省し、サボってきた憲法を活かす方向に転換するのではなく、「戦後日本の安全保障政策の根本が変わっているのです」と憲法改悪の方向にシフトしようとしているのです。
「もう一つ私たちが厳しい国際情勢の要件として、意識しなければならないことがあります。それはだれの目にも明らかな中国の膨張政策であります。中国が南シナ海で何をしているかはいまさら説明する必要はありません。最初は小さな拠点をつくるのは、漁民のためだといいました。スケールがどんどん大きくなっていくときも、これは平和のためだといいました。軍事拠点化するつもりはないと、習近平主席が中国のトップリーダーとして言明しました。しかし、いま起きていることは、こうした言葉をすべて裏切るものであります。南シナ海の北のパラセル諸島は完全な軍事基地であります。戦闘機が配備され、爆撃機が配備され、地対空ミサイル、地対艦ミサイルまで配備されたと。これはアメリカ国防総省の発表であります」
愛国者の邪論 中国を批判するロジックは日米安保の変質と全く同じです。憲法違反の「核兵器・軍事抑止力」論の誤り破たんが浮き彫りになります。事例をあげておきます。
「極東の範囲」「事前協議」「地位協定」を視れば一目瞭然です。
もう一つあります。憲法9条の解釈の変質があります。「警察予備隊」「保安隊」「自衛隊」へ。そして自衛隊違憲論を正当化するために集団的自衛権を否定した「三要件」から「新三要件」へ。今や「地球の裏側」にまで「自衛隊」を「派遣」することが可能になりました。「国際貢献」の名の下に海外に派遣した自衛隊が「駆けつけ警護」で「武力行使」が可能になりました。
「非核三原則」を持ちながら、今や核兵器の保持も正当化しました。「武器輸出禁止三原則」を「装備」と言う名前を付けて可能にして、今や潜水艦の売り込みに狂奔するようになりました。
「いまフィリピンに近い中沙諸島で埋め立ての準備が始まっていると。これもアメリカ国防総省の発表であります。南シナ海は中国に奪われつつあります。事実上、奪われたかもしれません。同じことが東シナ海で起きると私たちは考えなければなりません。このような内における危機、外における危機を前にして、今のままの憲法では日本国民を守ることができない。日本国を守ることができない。もう一度、強調したいと思います」
愛国者の邪論 憲法改悪を党是とするが故に憲法をないがしろに、形骸化してきた政権が創りだした「内における危機」。そして同様に憲法を使った外交政策を展開せず、危機と脅威を扇動し放置し免罪して創りだしている「外における危機」。全くのスリカエ・ゴマカシ・デタラメ・大ウソが浮き彫りになります。
憲法に責任を転嫁する声を上げればあげるほど、憲法を使っていないことが浮き彫りになります。ここが櫻井氏の最大の欠点です。事実憲法二つの「危機」と憲法の関係について、具体的には何一つ語っていません!検証すらしない!出来る訳がありません!結論が決まっているからです。
「国家の責任というのは国民を守ること。未来を担う子供たちを守ること。日本国をつくってくださった高齢者のみなさん方を守ること。若い世代が胸を張って生きることができるように、この人たちを守ること。国家の責任、国民を守ること。この一番重要な課題がいまの憲法のもとで十分に果たせるのか。果たせません。ですから私たちは、一日も早い憲法改正を求めています。その私たちの憲法改正の思いを、まっすぐに受け止めてほしいと思います。そうではない人もいる。政府と国民を対立構造の中で捉えて、一方的な見方をする人たちがいる。しかし、憲法というのは政府を規制するとともに、国民の共同体としての、国民国家としての特徴、日本らしさをも守るものであります。日本国の歴史、伝統、文明、価値観、こうしたものを盛り込んだ、私たちの憲法を目指さなければならないと思います」
愛国者の邪論 ここでも子どもと高齢者の味方であるかのように偽っています。憲法オレオレ詐欺です。現実の子どの貧困、高齢者の福祉問題は、憲法が悪いから起った!起ってしまった!憲法が悪いからだ!と国会で答弁できますか!安倍首相は!参議院選挙では、待機児童問題などは憲法が悪いからだと公約に掲げて訴える!やってもらいましょう!どんな詭弁を吐くか!楽しみです!
憲法第25条を土台に据えれば、戦後自民党政権の犯罪的政治が浮き彫りになります。
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。(引用ここまで)
更に言えば、憲法第13条を視れば一目瞭然です!
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。(引用ここまで)
「私たちはしかし、独裁国家ではありません。どこかの国のように一党独裁でトップダウンで全てを動かすことなどできません。民主主義の国です。18歳以上の日本国民がみんな参加して、ともに考えて、この国の一番いい在り方をともに考えましょうというのが、私たちの民主主義の神髄であります。ここは、隣の国などとはまったく違う。私たちのすばらしさということで、時間はかかっても、いろんな議論をしなくてはならなくても、誇りを持って、この民主主義の精神を全うしようではありませんか」
愛国者の邪論 全く仰る通りです。では、この間の採決強行はどのように説明するのでしょうか!これが民主主義国家と言えるでしょうか!憲法遵守擁護の義務違反に対して徹底して批判をしない情報伝達手段のマスメディアの存在は民主主義国家と言えるでしょうか!全くシラケてしまいます!
「そのために、みんなで考えましょう。私たちの国はどういう国なのか。私たちは何を目指しているのか。どんな国を目指しているのか。私たちが目指しているのは、一人一人の国民をかつて大御宝(おおみたから)と呼んだ、あの穏やかで公正な国の形でありましょう。一人一人を大事にし、一人一人が志を実現して、ああいい人生だなと感じることができるような、そのような国民をみんなで受け止めて守りあっていくような国をつくりたい。そのために憲法は根本から変えなければなりませんけれども、先ほど申し上げましたように、民主主義の国であるということを踏まえて、私たちは各政党の最大公約数といってよい緊急事態条項を入れましょうというところから出発するのがよいのではないかと思います。広く議論をして、議論を尽くして、そして本当に日本国の明るい未来というものを目指して、みんなで頑張って憲法改正を実現していきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します」(了)
愛国者の邪論 櫻井氏の目指す「国」が浮き彫りになりました!憲法を使わないで起こった諸問題を憲法に責任を転嫁し、憲法を否定する!」そして否定した後の憲法は、国民を「大御宝」と呼ぶ国家とする!
時代錯誤も甚だしい限りです!妄想!です。大日本帝国憲法の復活そのものです。
この憲法下で国民がどのような事態になったか!櫻井氏の言葉がウソであることは一目瞭然です。うそつき=桜井氏ということになります。「英霊」をたくさん創って「感謝」する安倍派の嘘っぱちが浮き彫りになります。人を殺しておいて、私有財産を奪っておいて、このような言葉を吐く!ここに本質が浮き彫りになります。
戦前使われた「大御宝」は「臣民」であり、「赤子」「民草」であり、「国民」ではありませんでした。だからこそ、日本国憲法前文には、以下のように、その決意を宣言したのです。このことを隠ぺいしているのです。憲法「改正」派は!ケシカラン話です。
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(引用ここまで)
おおみたから【大御宝】の意味 - goo国語辞書
http://dictionary.goo.ne.jp/jn/29557/meaning/m0u/