五輪が
人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すためには
政治が変わらなければならない!
オリンピック憲章 Olympic Charter
2016年版・英和対訳
(2016年8月2日から有効)
オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。
オリンピック・ムーブメントの目的は、オリンピズムとオリンピズムの価値に則って実践されるスポーツを通じ、若者を教育することにより、平和でより良い世界の構築に貢献することである。
スポーツを人類に役立て、平和を推進するため、権限を有する公的または私的な組織および行政機関と協力する。
スポーツと選手を政治的または商業的に不適切に利用することに反対する。
「政治の関与」を言うのであれば
核兵器禁止条約批准と非核化と五輪は切り離せないだろう!
中國新聞 迫る平昌五輪/政治の関与を憂慮する 2018/1/20
平昌冬季五輪の開幕まで約3週間に迫った。ようやく祭典ムードも高まってきた。
その開会式に韓国と北朝鮮が朝鮮半島を描いた「統一旗」を掲げて合同入場することで合意した。アイスホッケー女子には合同チームで出場するという。
南北合同チームの結成は五輪では初めてで、合同の入場行進は2004年のアテネ夏季五輪以来となる。一時的にせよ、朝鮮半島の緊張緩和につながるのは間違いあるまい。
だが、朝鮮半島の非核化という問題は置き去りにされたままだ。五輪を通じて南北融和を実現したいとの思いが強いのだろうが、文在寅(ムンジェイン)大統領が前のめりになり過ぎていることに韓国内でも批判があるようだ。
国際オリンピック委員会(IOC)は20日、大会組織委員会と南北のオリンピック委員会による4者会談を開く。北朝鮮の参加種目や国旗、国歌の扱いなどを協議するが、結論の行方にも関心が集まっている。
というのも、今回合意したアイスホッケー女子の合同チームについて、韓国は既に決まっている代表選手を外すことを避けるため、北朝鮮の選手を増員登録する特例措置を求めている。
試合中の選手交代が自由なアイスホッケーでは、人数が多い方が有利なことは明らかだ。日本も1次リーグで対戦する。スポーツ庁の鈴木大地長官は「定められたルールの中で戦いが行われるべきだ」と懸念を示した。初戦でぶつかるスイスの協会が「不公正」と反対を表明したのも当然の反応といえよう。
一方で増員が認められなければ、韓国の選手が代表を外される事態になりかねない。アイスホッケーチームを激励に訪れた文大統領は「(合同チームは)のちのち歴史の名場面になる」と理解を求めたというが、選手の心情にも心を配るべきだ。
4者会談では、IOCは政治的な関与を一切排除し、公正で公平な大会運営に徹する姿勢を示さなければならない。
北朝鮮は10人前後とされる選手に加え、応援団や管弦楽団など総勢400人を韓国へ送り込む。北朝鮮でも南北合同の「文化行事」が計画される。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が号令して造った北朝鮮のスキー場で合同練習を実施することも決まった。
韓国は受け入れ準備を本格化させるが、北朝鮮選手団の滞在費などを支援すれば、国連による制裁決議に抵触する恐れがある。大イベントに浮かれることなく冷静な対応が求められる。
北朝鮮は、朝鮮半島の非核化に関する議論には応じず、米国との合同軍事演習の中止を韓国に要求し続けている。五輪というカードを巧みに利用し、米韓関係にくさびを打ち込もうとしているのは明白だ。北朝鮮の核・ミサイル開発を巡り、国際社会が圧力を強めていることに水を差しかねない。安倍晋三首相は、平昌五輪開会式への出席を韓国から要請されているが、態度を保留している。慰安婦問題を巡る文政権の対応に反発しているためだ。ただ欠席すれば、日韓関係の冷え込みを印象付け、北朝鮮を利することになりかねない。核問題の解決には日韓の連携は不可欠だ。2年後には東京五輪もある。開会式への参加は、大局的に判断した方が賢明ではないだろうか。(引用ここまで)
五輪の政治利用の典型・象徴は安倍晋三首相!
北朝鮮が米韓合同軍事演習を「止めろ」というのは間違いか!
北朝鮮の非核化を求める国は自分が非核することだな!
読売新聞 南北合同チーム/五輪の政治利用を懸念する 2018/1/19
韓国の文在寅大統領は北朝鮮の核・ミサイル問題への取り組みをおざなりにして、平昌冬季五輪の政治利用に前のめりになっていないか。
五輪を通じた融和は、朝鮮半島の軍事的緊張の緩和につなげねばならない。懸念が残る合意内容だと言えよう。
韓国と北朝鮮が次官級会談を開き、開会式での合同入場行進や、パラリンピックへの北朝鮮参加など11項目で一致した。
アイスホッケー女子では、合同チームを結成する。国際オリンピック委員会(IOC)などとの20日の協議で認められれば、五輪初の南北合同チームとなる。
開催国として出場権を持つ韓国代表チームに、北朝鮮選手数人を加えるという。
疑問なのは、出場する選手らの意向も踏まえず、文政権の主導で決まったことだ。
韓国の監督は「チームの組織力を危うくする」と批判した。対戦相手のスイスのアイスホッケー協会も、手続きの公正性に疑義を示した。当然の反応だろう。
文氏は韓国の選手に、負担が増えることを認めつつ、「試合に臨む姿は歴史の名場面となる」と説いた。五輪を通じて南北和解を実現した大統領として、名を残したいのだろう。スポーツに対する敬意を欠いているのではないか。
五輪直前に、北朝鮮が文氏の参加呼びかけに応じたのは、国際社会の制裁包囲網に穴を開け、孤立から脱却する狙いからだ。
今回の合意には、北朝鮮の馬息嶺スキー場での「合同練習」も盛り込まれた。スキー場は、朝鮮労働党の金正恩委員長の肝いりで建設された。権威の向上に利用されるのは間違いない。
北朝鮮南東部・金剛山では、南北合同の文化行事が行われる。韓国から金剛山への観光事業は、南北関係の悪化に伴い、中断している。北朝鮮にとって貴重な収入源であり、行事を事業再開につなげる思惑があろう。
国連安全保障理事会の制裁決議や韓国政府の独自の措置により、北朝鮮は外貨収入源を絞られてきた。北朝鮮での行事に参加する費用などが、制裁違反として問題になる可能性も指摘される。
北朝鮮は、核・ミサイル開発を放棄していない。韓国が提案した非核化に関する協議は拒否した。米韓合同軍事演習の中止を求め、両国の離間を図っている。
五輪による融和ムードが高まることによって、制裁強化の機運が損なわれてはならない。 (引用ここまで)
産経は、またまたスリカエ・ゴマカシ・デタラメを吐いている!
産経新聞 平昌五輪/「スポーツ」を軽んじるな 2018/1/19
オリンピックとは、スポーツの国際競技大会である。その原点を忘れていないか。そもそも五輪憲章は大会の政治利用を禁じている。五輪が政治と無縁の存在であり得ないのは歴史が証明しているが、平昌五輪への北朝鮮の参加に前のめりとなる韓国の姿勢は度が過ぎている。スポーツを、あまりに軽んじてはいないか。
韓国は五輪開会式で朝鮮半島を描いた統一旗を掲げて合同入場行進することや、アイスホッケー女子で合同チームの結成などを提案し、北朝鮮と合意した。
これには韓国国内からも、批判の声が上がっている。「北朝鮮選手を加えることで五輪から押し出される韓国選手がかわいそう」といったものが代表的だ。
韓国代表チームのマリー監督も「五輪を目前にこうした話が出るのは衝撃的だ。選手らに間違いなく影響する」と非難した。
韓国政府は、既存の代表選手23人に北朝鮮選手数人を合流させるもので「韓国選手に被害はない」と説明している。
競技団体と何ら事前協議を行わないまま、南北対話を進めたのだろう。そうでなければ、こんな乱暴な説明はできない。
五輪のアイスホッケーは登録選手23人、1試合の出場選手22人と定められている。
ゴールキーパーを含めて6人で戦うアイスホッケーは「氷上の格闘技」とも呼ばれ、運動量が多く体力の消耗が激しいことから試合中、何度も選手交代を繰り返す。1試合の出場選手数に特例が認められれば、公平性を大いに欠くことになる。
すでに平昌五輪の1次予選で韓国と戦うスイス連盟は「競争を歪曲(わいきょく)するものだ。スポーツの観点から賛成できない」と懸念を表明している。韓国政府が説明する「特例で登録選手数を増やす」という案は全く現実的でなく、これを受け入れれば、国際競技連盟が激しく批判されるだろう。
この問題で文在寅大統領は選手らに「戦力が向上するとは思わないが、歴史の名場面になる」と話し、李洛淵首相は「もともとメダル圏内にあるわけではない」と述べたとされる。代表選手らには屈辱でしかなかったろう。
南北対話は非核化への道筋を置き去りにしただけでなく、競技そのものを否定したに等しい。 (引用ここまで)
各紙の論調を見ると、戦前の植民地主義の再来か!?
北朝鮮に求めることは
日米両政府がやるべきことだろう!
河北新報 平昌冬季五輪/政治的意図に惑わされるな 2018/1/18
北國新聞 五輪の南北対話/政治利用と言われぬよう 2018/1/20
山陰中央新報 南北合同チーム/五輪の政治利用になる 2018/1/20
毎日新聞 平昌五輪めぐる南北対話/融和至上主義では危うい 2018/1/19
東奥日報 融和姿勢 前のめり懸念/平昌冬季五輪と南北合意 2018/1/20
熊本日日 平昌五輪南北合意/「融和ありき」姿勢は危うい 2018/1/20
佐賀新聞 平昌冬季五輪と南北合意 前のめりすぎないか 2018/1/19
山陰中央新報 平昌冬季五輪と南北合意/国際社会と温度差がある 2018/1/19
新潟日報 南北会談 「北」非核化につながるか 2018/1/10
福井新聞 南北会談 五輪参加合意/非核化をどう求めるかだ 2018/1/11
山陽新聞 南北会談/あくまで核放棄が目標だ 2018/1/11
徳島新聞 南北対話 重要なのは核の放棄だ 2018/1/9
神戸新聞 南北会談/五輪参加で終わらせるな 2018/1/11
河北新報 南北対話機運/日米と共に真意見極めを 2018/1/5
信濃毎日 南北会談/今後を慎重に見極めよ 2018/1/11
京都新聞 南北会談/真意の見極めが必要だ 2018/1/10
高知新聞 南北対話/見極めたい北朝鮮の狙い 2018/1/8
秋田魁新報 南北会談/緊張緩和につなげたい 2018/1/10
南日本新聞 南北会談/関係改善を探る一歩に 2018/1/10
東京新聞 五輪・南北合同/本当の対話につなげよ 2018/1/19
韓国と北朝鮮が平昌(ピョンチャン)冬季五輪の合同チーム・入場で合意した。性急な韓国側の姿勢が心配になるものの、せっかくの和解ムードは生かしたい。もちろん最終ゴールは、朝鮮半島の非核化である。
次官級協議で合意した中で最も注目を集めたのが、アイスホッケー女子での合同チーム結成と開会式での合同入場行進だ。
実現すれば国際大会での合同チームは三回目で、五輪では初。合同入場は二〇〇七年以来となる。
南北の関係修復を公約の一つに掲げていた文在寅(ムンジェイン)大統領には満足できる結果だろうが、北朝鮮ペース過ぎないか。
北朝鮮が会期中に韓国に送り込んでくる人数は、選手に加え応援団や管弦楽団など、少なくとも四百人と大規模になる。
金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が主導して建設された北朝鮮のスキー場で、合同練習を行うことも決まった。さらに南北合同チームの結成も突然で、韓国の選手たちは戸惑いを隠せないようだ。
合意の多くは、韓国側が申し入れて実現したものだという。
このままなら、「北朝鮮は平昌五輪にただ乗りし、金氏王朝を宣伝する舞台に変質させようとしている」という韓国紙の批判にも同意したくなる。
一方の北朝鮮側は、朝鮮半島の非核化に関する議論には応じず、逆に十七日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は「関係改善に障害をつくり出す」として、韓国に対し平昌五輪・パラリンピック後の米韓合同軍事演習について、中止するよう要求した。
五輪には協力するが、望まない話には応じない。対価はよこせという姿勢が露骨だ。
それでも、今の和解ムードまで否定すべきではない。北朝鮮は外部との対話が続いている間は、挑発行動を控える傾向がある。
また、より多くの北朝鮮の人が韓国に来て現状を見れば、意識も変わるだろう。非核化に関する議論も早急に始め、本当の緊張緩和につなげてほしい。
韓国側は、安倍晋三首相に対して五輪期間中の訪韓を要請しているが、首相は国会日程を理由に明言を避けている。
慰安婦問題の解決には日本側のさらなる謝罪が必要、とする文政権の「新たな方針」に反発しているのが本当の理由だ。
北朝鮮問題における日米韓の結束を乱してはならない。ここは大局に立って、開会式への参加を表明すべきである。(引用ここまで)
北海道新聞 南北の五輪合意/「融和」の先も見据えて 2018/1/20
北朝鮮が平昌(ピョンチャン)冬季五輪の4部門に、選手を派遣することで韓国側と合意した。
アイスホッケー女子は合同チームを結成する。実現すれば五輪では初の南北合同チームとなる。開会式ではそれぞれの国旗ではなく、朝鮮半島を描いた「統一旗」を先頭に合同入場行進を行う。
南北融和のムードを高めることは五輪の成功のみならず、朝鮮半島の緊張緩和につながるだろう。
しかし、韓国では文在寅(ムンジェイン)大統領の前のめりの融和姿勢を心配する声も聞かれる。文氏は、最終目標があくまで核放棄であることを忘れないでほしい。
北朝鮮の大会参加はきょう、国際オリンピック委員会(IOC)などと協議し、最終的に決まる。
韓国は、北朝鮮選手をアイスホッケー女子の合同チームに加えるために登録選手の増員を求めている。だが、北朝鮮のために急にルールを変えることには「不公正だ」との批判が出ている。
韓国人選手の中には出場機会を奪われたり、減らされたりする人が出てきそうだ。
選手たちの頭越しにこうした議論がなされることが問題である。政治が五輪をゆがめていると言われても仕方あるまい。
北朝鮮の景勝地・金剛山での文化行事や、金正恩(キムジョンウン)政権肝いりのスキー場での合同訓練にも合意した。北朝鮮選手の滞在費を韓国が負担する場合、国連の経済制裁に違反しない形にする必要がある。
韓国の世論調査では北朝鮮の五輪参加には8割近くが賛成している。一方で合同入場行進の際に「それぞれの国旗を使うべきだ」との回答が、「統一旗を使うべきだ」をやや上回った。
北朝鮮の参加は「総論では賛成するが、各論では意見が割れている」ということだろう。
融和ムードを高めようとするあまり、必要以上に北朝鮮に譲歩することになれば、国民の支持は離れていく。文氏はその意図や経緯を国内外にしっかりと説明しなければならない。
北朝鮮は五輪に協力するが、自分たちに都合の悪い話はしないという姿勢が鮮明だ。
核・ミサイル問題には応じず、米韓合同軍事演習の中止を求めているとも言われる。五輪を体制宣伝に使う狙いもあろう。
大会後に再び軍事的緊張が高まるような事態は避けなければならない。韓国は北朝鮮の意図を慎重に見極めながら、核放棄への「糸口」を探るべきだ。(引用ここまで)