「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

秋りんと台風の季節

2006-09-15 05:44:50 | Weblog
今日は久しぶりに東京でも太陽を見た。何日ぶりであろうか。この歳に
なってはじめて「秋りん」という言葉を知った。”りん”は雨冠に林の字を
書く。それほど今年の東京は「秋りん」の季語がふさわしく長雨が続いた。
秋雨前線が本州付近に停滞したためだ。昔からこのごろの季節を「二百
二十日」といった。立春から220日目ごろで、台風の襲来が多く農家の
三大厄日の一つだった。

昭和33年9月21日から28日にかけて伊豆半島、関東一帯に大型台
風が襲った。被害の大きかった狩野川(静岡県)流域の名をとって"狩
野川台風”と呼ばれている。死者・行方不明1,260名、全壊流失家屋
16,763戸の大被害をもたらした。台風の直前、僕は職場の慰安旅行
で伊豆を訪れただけに、この台風の印象が強い。「秋りん」に台風が重な
ったダブルパンチであった。


「秋りん」が過ぎれば"暑さ寒さも彼岸まで”お彼岸がやってくる。九州
地方へ台風13号の接近が伝えられるが、なんとか上陸を避けて貰いたい、
ものだ。年々歳々、季節はめぐりきて、去ってゆく。今年は馬齢を重ねた
ためだろうか、はじめて”秋りん”の季語を知り実感した。