「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

WHOへの検体拒否 インドネシアの身勝手

2007-02-10 06:14:26 | Weblog
WHO(世界保健機構)は4月下旬、鳥インフルエンザが変異して人に
感染するケースを想定、東南アジアで大演習をする。この矢先63人
と世界一鳥インフルエンザで死者を出しているインドネシアが自国の
ウイルス検体をWHOに提供するのを拒否した。そして米国の大手製
薬会社バクスターと覚書を交わし、今後は同社との提携で国内でワ
クチン製造を開始するという。

WHOへの検体拒否についてのインドネシアの言い分は、WHOが無償
でインドネシアから検体を譲り受けているにもかかわらず、製薬会社
がこの検体でワクチンを製造、インドネシアへ売りつけている。これは
インドネシア人の不幸の犠牲の下に利益を上げているーというものだ。

鳥インフルエンザは今、世界的に流行、わが国でも宮崎、岡山でインド
ネシアと同じH5N1型が検出されている。その感染ルートもまだ確定され
ておらず、完全な防止策も出来ていない。世界の国々はWHOを中心に
互いに連携をとりながら情報を交換している。

今回インドネシアのとった措置は身勝手である。この国は山火事によ
る”煙害輸出国”として毎年、近隣諸国から非難されているが、一方で
はここ数年数重なる地震津波などの自然災害で国際社会から多大な
援助を受けている。今回も自国の利害だけで、国際機関WHOへの検体
拒否は医学の進歩をはばむ暴挙だ。この裏にインドネシアの悪習であ
る汚職、癒着、縁故主義がなければよいガー。