「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

長距離バスの安全性は?

2007-02-26 07:20:13 | Weblog
南米コロンビアの山中で長距離バスが谷底に転落、日本人の男性
(47)がこれに巻き込まれ死亡した。昨年10月にはトルコ中部のコン
ヤで日本人観光客を乗せたバスが事故を起こし、1人が死亡、23人
が負傷している。僕ら夫婦も10年前だが、イタリアのソレンテで乗っ
ていたバスが電柱に接触、あやうく大事に至るところであった。海外
でのバス旅行は恐い。

その点、日本の長距離バスは安全と思っていた。世界に冠たる車検
制度(料金も高いが)のお蔭でガタがきているようなバスは走っていな
い。3年間,日本の車検制度について途上国研修員に通訳したことが
ある。その時驚いたのは、ほとんどの国で車検制度がなく、あっても
簡単なものであった。

しかし、その日本の長距離バスでも先日の吹田市のスキーバスのよう
な事故が起きる。零細企業で人手が足りず、過労による居眠り運転が
原因だという。2000年の貸しバス事業の規制緩和で、中小の会社がこ
れに参入、格安競争が激化していた。新幹線の四分の一の料金で旅行
出来るのなら、多少時間がかかっても、お客は安いのを利用する。しか
し命がけの旅行になる。

過去30数回、インドネシア各地を旅行しているが、最近はこの国では
決して長距離バスには乗らない。国道脇には大破したバスやトラックの
残骸がさらしてある。暑い国なので長距離バスは夜間に走るが、猛スピ
ードで、時には対向車の中には”片目”のものさえある。車検制度だけ
は規制を緩和して貰いたくない。