育児困難の親が乳児を病院に託す制度、「赤ちゃんポスト」について
厚労省は”児童福祉法規に違反しているまでとはいかない”という見
解を示した。この制度の設置の是非を厚労省にお伺いをたてていた
熊本市は同市に申請のあった慈恵病院と協議のうえ、最終的な判断
をすることになった。
このニュースを新聞で知り、思い出したのは終戦直後の昭和23年、東
京で起きた”寿産院”事件であった。戦中戦後の混乱の中でいわゆる”父
なし子”が沢山生まれた。これに目をつけた産院経営の夫婦が、有料で
赤子を預かり、里子に出すといいながら栄養失調で204人中169人も
殺していた悲惨な事件である。
この事件を思い出したので、僕は「赤ちゃんポスト」は名案だと思った。
厚労省の調査だと捨て子は年間200件もあり、2005年度の人口妊娠
中絶は28万件もある。さらに虐待で58人も死んでいる。尊い命が、この
「赤ちゃんポスト」の設置で助かるのなら、こんな好いことはない。しかし、
だがねである。
”寿産院”の頃とは時代が違うのである。あの時代は戦争があってやむを
えず、自分の生んだ子供を手放さざるをえなかったケースもあった。しかし
今は違う。不倫のすえ生んだ子供が”お荷物”になり、簡単に捨て子して
しまう。自分が遊びたいために幼児を一人部屋に置き火事で殺してしまう。
こんな時代である。「赤ちゃんポスト」はキリスト教倫理による崇高な案だ
が、かえって捨て子を助長すようになるのではないだろうか。
厚労省は”児童福祉法規に違反しているまでとはいかない”という見
解を示した。この制度の設置の是非を厚労省にお伺いをたてていた
熊本市は同市に申請のあった慈恵病院と協議のうえ、最終的な判断
をすることになった。
このニュースを新聞で知り、思い出したのは終戦直後の昭和23年、東
京で起きた”寿産院”事件であった。戦中戦後の混乱の中でいわゆる”父
なし子”が沢山生まれた。これに目をつけた産院経営の夫婦が、有料で
赤子を預かり、里子に出すといいながら栄養失調で204人中169人も
殺していた悲惨な事件である。
この事件を思い出したので、僕は「赤ちゃんポスト」は名案だと思った。
厚労省の調査だと捨て子は年間200件もあり、2005年度の人口妊娠
中絶は28万件もある。さらに虐待で58人も死んでいる。尊い命が、この
「赤ちゃんポスト」の設置で助かるのなら、こんな好いことはない。しかし、
だがねである。
”寿産院”の頃とは時代が違うのである。あの時代は戦争があってやむを
えず、自分の生んだ子供を手放さざるをえなかったケースもあった。しかし
今は違う。不倫のすえ生んだ子供が”お荷物”になり、簡単に捨て子して
しまう。自分が遊びたいために幼児を一人部屋に置き火事で殺してしまう。
こんな時代である。「赤ちゃんポスト」はキリスト教倫理による崇高な案だ
が、かえって捨て子を助長すようになるのではないだろうか。