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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

落語家の”引き時" 政治家の"引き際”

2007-02-27 06:33:21 | Weblog
落語家の三遊亭円楽(74)が「ろれつがまわらない。お客さんの前で
落語をやるのは情けがない」と引退した。現役の真打には彼より年
上の人もまだ沢山いる。すこし引退は早いような気もするが、円楽は
「会社員には定年がある。落語家にも引き時というのがある」と普段
から言っていた。

産経新聞のコラムに岡田敏一氏が”お叱りは承知の上で”と断り書し
て「日本では年寄りが既得権にへばりつき、若い世代に譲らない。こ
んな年寄りには電車の席は譲らない」とシニカルに書いていた。席を
譲ってくれないのは、相当ガタがきている僕には困るが、氏の論には
同情的なところもある。

岡田氏のいうように財界,学界、芸能界などなど年寄りがまだ幅をき
かせている。中でも最たるのは政界である。円楽師匠より年上の現役
閣僚がいる。先日衆院予算委員会をテレビで見ていたら、この大臣が
沖縄の"既得権”にへばりついて、僕にはおかしくみえる答弁をしてい
た。幸い娘のような若い現役大臣の答弁で救われていたがー。安倍内
閣には彼を含めて70代の閣僚が4人もいる。

”老害”という言葉がある。先日、森進一の歌「おふくろさん」の歌詞
をめぐって作詞家の川内康範氏が立腹していた。当然、森進一側に非が
あると、僕は思うが、川内氏の怒り方にも”引き際”があってもよい様な
気もしてきた。年よりは加齢とともに頑固になるが、その中にあっても
"引き際”が大切である。国を動かす政治家にとくにこれを望みたい。