「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          「アオジ」の神秘的な巣立ち

2009-07-06 04:55:16 | Weblog
隣家の軒下に巣籠りしていた「アオジ」の雛4羽が昨日、無事巣立っていた。朝早く
僕がラジオ体操から帰ると、雛4羽と親鳥のつがいの計、6羽が近くのテレビのアン
テナの上に止まって”キャーツ、キャーツ”とけたたましく鳴いている。そして眺めると
雛鳥が5mぐらいある間隔の2本のアンテナの間を行き来して飛翔の練習をしており、
これを親鳥がじーっと見守っているように見えた。

日曜日の静かな住宅街は、それから2,3時間今まで経験したことのない「アオジ」の
異様な鳴き声の合唱だ。そのうち、この騒々しさが一段と激しくなった。あまりのうる
ささに驚き、あわてて僕は家の出窓を見ると、どこから集まってきたのか数十羽の「ア
オジ」が2本のアンテナの上に群集している。

「キャーツ、キャーツ」という鳴き声と「チッチッチッ」という地鳴きが入り混じり周囲はま
るで”せみ時雨”みたいな騒ぎだ。「アオジ」の生態は知らないが,ウイキぺデイアに
よる繁殖期はつがいで行動するが、普段は群れをなして生息するとある。もしかすると
わが家の近くの「アオジ」は新しい仲間の誕生を待って騒いでいたのかもしれない。

70余年の人生で見たこともない風景だった。僕は野鳥の巣立ちは誰にも気がつかれな
いで行われるものと勝手に想像していたが、この「アオジ」の不思議な神秘的な巣立ち
を初めてみて感動した。多分、昔は都会の真ん中では観察できなかった情景だろう。
(写真はアンテナに群集している「アオジ」)