「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        貴金属店の犯罪 日本人の警戒心

2010-01-04 06:40:58 | Weblog
東京銀座のどまん中の貴金属店で新年早々壁に穴をあけられ、3億円相当の高級時計
が盗まれた。昨年2月にも同じ手口で、近くの銀座の店で5000万円の貴金属が奪われて
いる。昭和43年12月、東京府中の東芝工場のボーナス3億円が警官を装った男に強奪さ
れた時、その額の巨さに驚愕したものだが、今は3億円といってもそれほど驚かなくなった
が、一方では犯行の手口の大胆さにびっくりする。

わが国は昔から治安の良さでは世界でも誇れる国だった。つい最近まで東京のような大都
会でも外出時、鍵をかけずにでかけた。昭和30年代まで、わが家でも鍵をかけてもその鍵
を郵便箱や庭の植木の繁みに隠してでかけても平気だった。

平成の始めの頃、僕は途上国の技術研修員と一緒によく国内を旅行したが、困ったことの
一つは、昔ながらの日本旅館に泊まった時、部屋の鍵のちゃちなことだった。日本人には平
気なのだが、いつも彼らから”大丈夫なのか”とクレームがついた。たしかに外国旅行してみ
てわかるのだが、家の警備は厳重で寝ずの門番さえ置いている。

”国際化”の影響なのか、日本の犯罪は増えており、犯罪の手口も多様化してきている。それ
につれて昔はなかった警備会社など出来ている。それでも、こういった銀座の貴金属店のよう
な犯罪が起きる。欧米の貴金属店の警備は過剰とも思えるほど厳重だ、それに比べれば、日
本の店は無防備にちかい。犯罪を目的した外国人が増加してきた今、われわれ日本人ももう
すこし普段から警戒心を強くもたねばならないのかもしれない。