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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     大根一本50円 せこい時代になったものだ!

2010-01-24 06:37:48 | Weblog
百貨店とスーパーの昨年度の売上高が20数年前の水準に落ち込んだそうだ。百貨店
は24年ぶりに7兆円、スーパーは21年ぶりに13兆円をわりこんだという。百貨店、ス
ーパーといえば、かっては不況知らずの業界だったが、業界の構造的な変化と、長引く
不況とデフレの影響をもろに受けてしまっているようだ。

20年前、1990年(平成2年)と言えば、バブルのはじけた年だ。はじける前は東証は2
万円台を維持し、景気は”踊るポンポコリン”のような時代であった。テレビのCMソングは
”職業選択の自由,アハハハーン”(学徒援護会)に人気があり、憲法22条をギャグ化し
て、自由に職業が出来ることを謳歌していた時代でもあった。個人的に言えば、僕ら夫婦
もその恩恵に浴して、ロンドンにいた息子の家を拠点にスコットランド、アイルランド、さらに
はスペインと2週間にわたって旅を楽しんだりした。

今朝、新聞に入ってきた折込広告を見たら、近くの大手スーパーが、朝9時開店、お1人さ
ま一点、300名限定、50円均一、大根一本、ぶなしじめ100g、コロッケ1個、菓子パン1
個ーとあった。20年前はいくらであったか忘れたが、当時は封書62円、葉書41円だった
のを覚えている。

右方上がりの経済の中で生きてきた昭和1ケタ生まれの世代にとっては感無量だ。今は職
業選択も思うようにできず”派遣”でさえ仕事はない。世は歌につれというが、”ポンポコリン”
のような歌は聞こえない。せこい時代になったものだ。