「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         イエメンとのサッカー試合

2010-01-06 07:15:04 | Weblog
サッカーのアジア杯最終予選を前に開催地のイエメンのサヌアが厳重なテロ警戒下
にあるのを新聞でみた。スタンガンを持った警察官の横を練習のため会場入する岡
田ジャパンの姿も写真に載っていた。こんな状況下で、果たして試合をやっても大丈
夫なのか僕は疑問に思った。

AFC(アジアサッカー連盟)は予定通り試合をやれと、いい、イエメン・サッカー連盟も
威信にかけて強行するとのこと。現地からの報道では市内は平穏らしいが、アデン
など地方都市では撃ち合いが起きている。試合はものものしい警戒のうちに行われ
るらしい。

先日、米国で旅客機爆破未遂事件が起き、犯人のナイジェリア人がイエメンのアルカ
イーダ組織で訓練を受け、イエメンの「アラビア半島アルカイーダ」と名乗る組織からも
犯行声明もあった。これに対して、イエメン政府軍が組織の取締りに乗り出し、すでに
60名を殺害したという報道もある。

こんな状況下で、現地の米英仏など欧米の大使館は閉鎖し、日本の大使館も一時、領
事業務を停止し、応援にかけつける日本からのサポーターに自粛を呼びかけた。当然の
ことである。

48年前の1962年、僕は王制が倒れた時のクーデター直後のイエメンを取材している。当
時イエメンは日本からみれば”秘境”の地であった。住民はガートという麻薬っぽい草を
かみ、男は腰に”蛮刀”を差していた。正直いって僕は恐怖感を持った。当時のトラウマか
らか、岡田ジャパンが無事試合をおえることを祈っている。