敗戦直後まだ東京に焼跡が残っていた頃、日比谷公園の一角に連合軍民間情報教育局
(CIE)の図書館があった。連合軍の占領政策の一環として全国主要都市にも同じ図書館が
あって、ここが当時の日本人の米国を知る窓口になっていた。作家江戸川乱歩の日記にも
登場してくる。
まだ学生でろくに英語も出来なかった僕も米国の”匂い”を嗅ぎに出かけ、新刊の雑誌をみ
た想い出がある。写真週刊誌「ライフ」情報誌「タイム」「ニューズウイーク」「リーダーズダイ
ジェスト」などなど。館内でテキパキと働く米国人の女性も珍しく魅力的だった。
昨日の新聞で「タイム」誌が東京の支局を閉鎖することを知った。「ライフ」誌はすでに1972
年に発行を停止しており「ニューズウイーク」も昨年東京から撤退しているとのことだ。日本
が”No one"とおだてられた時代もあったが、今や、日本はニュース価値がなくなり、市場価
値もなくなってきたのだろうか。
僕がCIEの図書館に出入りしていた頃、雑誌のグラビア写真に出てくるフォードやシボレーな
どの米国の高級車は夢の夢だった。ところが、昨日の新聞によれば、米国の新車の販売台数
が中国に抜かれ、その王座を譲ったとある。僕の中国へのイメージといえば、人民服を着た大
衆が自転車で大通り行く姿である。世界は急速にしかも確実に変わってきている。頭の固くな
っている後期高齢者は、なかなか、そのギヤーチェンジが出来ない。
(CIE)の図書館があった。連合軍の占領政策の一環として全国主要都市にも同じ図書館が
あって、ここが当時の日本人の米国を知る窓口になっていた。作家江戸川乱歩の日記にも
登場してくる。
まだ学生でろくに英語も出来なかった僕も米国の”匂い”を嗅ぎに出かけ、新刊の雑誌をみ
た想い出がある。写真週刊誌「ライフ」情報誌「タイム」「ニューズウイーク」「リーダーズダイ
ジェスト」などなど。館内でテキパキと働く米国人の女性も珍しく魅力的だった。
昨日の新聞で「タイム」誌が東京の支局を閉鎖することを知った。「ライフ」誌はすでに1972
年に発行を停止しており「ニューズウイーク」も昨年東京から撤退しているとのことだ。日本
が”No one"とおだてられた時代もあったが、今や、日本はニュース価値がなくなり、市場価
値もなくなってきたのだろうか。
僕がCIEの図書館に出入りしていた頃、雑誌のグラビア写真に出てくるフォードやシボレーな
どの米国の高級車は夢の夢だった。ところが、昨日の新聞によれば、米国の新車の販売台数
が中国に抜かれ、その王座を譲ったとある。僕の中国へのイメージといえば、人民服を着た大
衆が自転車で大通り行く姿である。世界は急速にしかも確実に変わってきている。頭の固くな
っている後期高齢者は、なかなか、そのギヤーチェンジが出来ない。