「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

法王と韓国”従軍慰安婦”と日本のカトリック教徒

2014-08-19 05:03:11 | Weblog
昨日ソウルのカトリック聖堂で催された”平和と和解”を祈願するミサで、来韓中のフランシス法王が、朴菫恵大統領と共に列席していた、いわゆる韓国の”従軍慰安婦”6人を祝福しているのをテレビの画面でみた。宗教者として、法王がかっての”醜業者”に祝福したのにケチをつけるのではない。問題は”平和と和解のため”と言いながら、結果的には、一方の国に組するような行動をとった法王の国際感覚である。韓国にとっては、法王がミサで”従軍慰安婦”と会い、祝福しているテレビ画面は、ありもしない、日本の”性奴隷”制度を世界に喧伝する絶好の場になってしまった。法王はこれをご存知なのだろうかー。

いわゆる”従軍慰安婦”問題について僕は、カトリック教会が偏見と誤解をもっているように思えてならない。2000年12月、東京の九段会館で開催された「女性国際戦犯法廷」に反対して僕は連日抗議デモに参加したが、主催団体が配布したビラを見ると、性奴隷制度で昭和天皇を糾弾、有罪判決を言い渡した、この裁判を支持する協賛団体に「カトリック正義と平和協議会」をはじめ、日本各地の修道会が数多く名を連ねている。

この模擬法廷を主宰したのは、朝日新聞OGの松井やより氏(故人)やNHK子会社の現役プロジューサーで、朝日新聞は模擬法廷なのに連日、法廷の模様を報道、NHKに至ってはETV特番「戦争をどう裁く2001」を組み、一方的にこの裁判ゴッコを放送しようと企み、外部からの指摘で一部手を加え放送されたのはご存知の通りである。

この模擬裁判の直後だったと思うが、僕はインドネシアに旅行する機会があって、ジャカルタのホテルで現地の新聞「Kompas」を見て驚いた。ほとんど全面使って、東京の「女性国際戦犯法廷」の判決文全文をそのまま掲載していた。「Kompas」はインドネシア最大の発行部数数を持ち、かって僕が駐在していた当時は、カトリックの華僑が経営していた。「Kompas」は、その後もジャカルタ日本大使館への、慰安婦デモの模様を大きく扱っていた。

こんな一連の動きを見て、僕はカトリック教会には韓国のカトリック教会を通じて発進された情報をそのまま自国の信徒に流布する傾向があるよう見えてならない。